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主体性_3:素直に学ぶ日本人
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前回は、文字の文化的重要性を共有しつつ、その文字(=漢字)が中国から入ってくるより前の日本の状況について音声で解説をしました。
具体的には、縄文文化と弥生文化の対比です。
わたしたちの中にはそれら両方の特性があり、総体として神羅万象に感謝する、八百万信仰の大らかさが育ちました。
『文字』は、その土壌にまかれた文化的な『種』です。
育つ場所が違うことで植物が独自の進化をとげるように、中国原産の『漢字』が日本という土地で育った軌跡が、すなわち日本の文化史と言えるでしょう。
そして、文字と一緒に別の宗教(=仏教)も入ってきましたが、それら2つをそのまま受け入れた点は本当にユニークでした。
通常は、拒絶したり、入れるにしても独自の加工を思い切りするものです。
その点、日本人の文化の取り入れ方は、驚くほど素直でした。
土壌自体が『八百万の神が自分たちを見守ってくれている』という幸せな感性だったことが、異なる文化の柔軟な吸収を可能にしたのでしょう。
敢えて悪く言えば、『お花畑的』というか『人が善過ぎる』というか、その感性は無邪気な子供を思わせます。
そして、その感性こそ今後の希望にもなっていくのですが、未来の展開は主に第2章の『ゴール』につづります。
ここではまず、過去の事実として『文字の輸入=書写活動開始』のインパクトを共有しておきましょう。
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現在の日本の文化がいかにしてつくられたかを、ルネサンス以来の大きな流れの中でひもときます。
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マインドブロックをつくり出しているのは、自分自身です。それが腑に落ちると、すべては一気に好転し始めます。ただし、つくり出す過程は『自分一人…
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