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pandamda
9/1(火)「道場のバイトの悩み」
道場の掃除係のバイトをしているのだが、最近入ってきた後輩に頭を悩まされている。
その後輩の名前は木米良といってふつうの青年なのでが、ことあるごとに「シヒヒ」という笑い方をする。
別にそんな変な笑い方ではないのだが、この笑い方を極端に嫌っている人がいる。
それが道場の館長である鬼怒瓶(きどびん)師範代だ。
鬼怒瓶師範代は元々悪魔をしてた方で、持ち前のトゲトゲした翼と尻尾を生かした悪魔流柔術の第一人者だ。
そんなただでさえ恐い鬼怒瓶師範代が、木米良の「しひひ」を聞くと、稽古を一旦止めて、
「ガァァァァァァ!」
と雄叫びを上げる。
始めて来た見学者とかは気絶してしまう。
慣れていても鼓膜は絶対破れる。
この雄叫びに木米良が毎回気絶する。
そしてその日は全く目覚めない。
毎回ぼくが介抱してタクシーに乗らせ帰らせてる。
運賃は木米良持ち。
木米良はその日働いた分の賃金が全てタクシー代に消えている。
こんなの木米良にも鬼怒瓶にもお互いに良くないと思う。
明日木米良に「辞めれば」って言ってみよう。