手のひらの中から @リストラーズ
すでにご存じのかたも多いと思うが、リストラーズの対面ライブが始動している。
最初は 東京科学大学(旧 東工大)の内輪のステージ。
そして ついに 一般客の前に立つ アカペライベントのうちのひとつに参戦、とのニュースが発表された。
長らく 草野リーダーの帰国を待ち望み、いずれは 対面ライブで ナマ リスさん達を見聞きすることは、メンバーのみならず、応援しているファンの念願だった。
まだかな、まだかな。
いつかな、いつかな。
そんな会話が 幾度となく、リス推しさんの間で交わされていた。
ようやく 希望が叶う、夢が叶う 一大ニュースが やってきた。
ところで、リストラーズに出会ったという人たちは、その多くが動画の中で出会っているのではないか。
動画サイトを開けば いつでも見られる、時間を問わず、日を問わず。
ひととき 疲れを忘れ、励まされ、寄り添ってくれるような気持ちとともに、ここ数年のしんどい現実からの解放のような時間。
だが 電脳空間を通してしか 会えない、見られない、感じられないことは、「遠いなー」「モニターの向こうだもんなー」と 何度も思うことと背中合わせだった。
それが ついに!
やったー! いよいよだ!うれしいー!
・・・だけでない気持ちが 心のなかに忍び込んでくることに気付いた。
なんで?
どうして?
と 考えてみた。
ひとつには、
ひとは どんなことに対しても それが たとえ 祝いごとや嬉しいことであっても「変化」を恐れるということ。
ふたつめは、
手のひらのなかで、モニターの前で、南北に長い全国どこに住まっていても、それが海外のファンであっても、ほぼ同じ距離感でリストラーズを
見て、聴いてきたということ。
みっつめは、
時間と空間の自由が変わること。
仕事や家事の都合で、ライブ時間にピタリと合わせて着いていくのが難しい事情が ファンにもそれぞれある。
以前に実施されたプレミア配信のときにも その時間に間に合う人と、間に合わない人がいたはずだ。
こういうことをいろんな立場のファンの気持ちを想像してしまい、距離感や温度感が 変わっていくだろうなと感じていたのだった。
とても厚かましいことなのかもしれないが、
ファンは ほぼ横並びのつもり?で応援していて、
自分のために歌ってくれているつもり?で、
聴いていたことはなかっただろうか。
これまでも 彼らは こつこつと、突出した表現力や技術力を維持しながら、あくまで「趣味」という位置付けで 活動なさっている。
動画に チカラを入れることで、さらに ファンがどんどん増えていったことは 歓迎の思い、嬉しい気持ちで受けとめていらっしゃると思う。
だが
メンバーにとって ライブのスタイルのほうが自然なことなのだ。
体力を考えれば 全力で歌いながら、華麗?にカッコ可愛く踊ることには
年々 工夫と訓練が欠かせなくなっていくのかもしれないが、それでも 原点の形「リサイタル」「歌謡ショー」は、念願だったと思う。
だから この変化は 大歓迎!
だけど・・・。
飛行機や船や新幹線を利用せず、宿泊の手配もせず、仕事や家事の事情を
考える必要なく、気軽に行ける距離感のファンと、そうではないファンが
生まれる。
ここに 温度感の差も生まれるだろう。
手のひらの中から モニターの中から 飛び出して羽ばたいていく。
手のひらの中で 心を温めてくれていた「ひな」が飛び立っていくような。
とてもとても 嬉しいはずなのに
そんな不思議な すごく身勝手な、だけど正直な気持ちに気付いている。
でもね。
最推し 野村さんはじめ、ナマ リスさんに会えるかもしれないことは、
やっぱり嬉しいこと。
どうか 階段を駆けあがって。
どうか 思うさま 歌い続けて。
成功を祈っています。
< どんなに応援していても ファンは 身勝手なのかもしれない
身勝手のままだけど ずっと好きでいる >
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