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教員採用試験突破法おまけ~指導案の作り方①~

 みなさん、こんばんは。KOHです。今回は教員採用試験対策のおまけ。よく聞かれることが多いので、指導案の作成の仕方についてまとめたいと思います。

◇指導案=「授業の設計図」

 この授業は「生徒に○○の力をつけさせる。○○を理解させることが目的で、そのために△△を行う。そして、○○の力が身に付いたか?○○を理解したか?を××から評価する。」という1時間分の授業の構想をまとめたものが指導案です。

◇生徒観、教材観、指導観とは?

 指導案の左半分にはこの「生徒観」「教材観」「指導観」っていうのを書くことになります。「教材観」は「単元観」と書かれることもありますね。しかし、イマイチ違いが良くわからない。これは何のことでしょうか?

 話が少し飛びますが、例えば、こんな状況があったとします。

男子高校生のタロー君が部活動を終えて帰ってきました。

タロー君 「ただいまー!腹減ったー!母ちゃん、今日の晩御飯は何?」
お母さん 「おかえりー!今日はねーこれから作るけど、何にしようかし                  ら?何か食べたいものある?」
タロー君 「今日の練習きつかった!めちゃくちゃ腹減ってるから、ガッツ   リ系がいい!」
お母さん 「それなら、生姜焼きにしようか?豚肉は疲労回復にいいからね!」
タロー君 「やったー!」

 この話でタロー君が「生徒」、お母さんが「先生」として○○観を考えてみるとわかりやすいと思います。

●生徒観


 生徒観とは、この例でいうならばタロー君の状況です。ここでは「練習きつかった。疲れている。腹が減っている。」

 つまりは、生徒の状況ですね。どんな状態か?何を目指しているか?何が得意か?逆に何が苦手か?どん能力があるのか?また、どんな力をつけさせたいのか?

 ▢▢が苦手で▢▢ができないという観点から見るよりも、〇〇が得意だ。○○はできるだけど、この辺をもう少し伸ばしてあげたい。理解させたい。力をつけさせたい。という方向で書いていくと良いでしょう。

●教材観


 教材観をこの例でいうならば、生姜焼きを作る材料のこと。豚肉、玉ねぎ、にんにく、しょうが、付け合わせのキャベツといったところでしょうか。豚肉にはビタミンなんちゃらが入っていて疲労回復に効果がありますみたいな、その素材が持つ力ですね。

 だから、教材観とは、その教材が持つ「面白さ」や「魅力」と考えてみると良いと思います。たとえば、「日英同盟」という教材。「イギリスが東アジアで南下政策を進めるロシアをけん制するために、日本を利用した。これは、他国に不利益が出ようとも自国の利益を優先する帝国主義下の外交を理解する上で、格好の教材である。」とか…または、55年体制。「戦後の日本社会の政治的な基盤を作った。これを理解することは、現代社会の日本の政治を理解する上では欠かせない内容だ。」みたいな、その教材を学ぶことは「こんな良いことがあるよ!」とか「こんなに面白いことがわかるよ!」という雰囲気の書き方になると思います。

●指導観


 指導観とは、この例でいうならば、「どう料理したの?」っていう話ですね。お母さんは、タロー君の「腹減った。疲れている。がっつり食べたい」という状況と、豚肉は疲労回復に良い等という食材の効果を考えながら、生姜焼きを作りました。
 ガッツリ食べるためには、ご飯が進むように濃いめの味付けにしても良いです。一方で、もしタロー君が風邪気味ならば、同じ食材で体が温まる生姜スープにしても良いわけです。同じ材料を使ってカレーを作ることもできます。タロー君の状況と食材を考えながら、その時の一品を作ります。

 授業も同じです。

 だから、指導観とは、その時の「生徒の状況」と「その教材が持つ面白さ」、そして「自分は何を生徒に理解させたいのか?」を考えながら、「どのように授業を構想したか?」ということになります。

 再び日英同盟で考えるならば、「各国の利害関係が絡みあうドロドロした状況をリアルに捉えるために、班ごとのロールプレイングを入れてみました。」とか、「日英同盟を理解するとともに、文章を書く力も身につけさせたいので、最後に日英同盟が結ばれた経緯を400字でまとめさせ、理解度を図りました。」みたいな話ですね。

 多少、僕なりの解釈で進めてきてしまいましたが、うまく伝わったでしょうか?
今回はここまで。右半分のお話はまた、次の機会に書きたいと思います。

それでは!
 

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