キミがいること
シーソーは、一人では成り立たない。
天秤もまた、偏りすぎるとバランスを保てない。
ふたつでひとつ、そして、ふたつを行き来できること、
そんなものが何より大事だったってこと。
早くからそんな二人だけの世界を知れた人は
間違いなく自分と相手の支え、心強い。
特定されない大勢の相手を目にするわけでもなく、
ただ一人の存在を信じ合える幸せもきっとある。
楽しそうに笑えるキミは、うまく生きてこれたんだね。
誰かと同じペースで一緒に居られたんだね。
自分が合わせたい人なのか、合わせてくれた人なのか。
それもまた優しさの代わりばんこ。
止まらない機械音、メトロノームとは違うんだ。
楽しいスピードも、心地いい間合いも、人それぞれで
気持ちに永遠があるはずもなくて、
いつ感情がガラッと変わってしまうか分からない。
自分がそうなように、相手だってきっとそう。
一から何を育てていくのか、どう見守るのか、
どんな声かけをして、誰と過ごし、何を楽しむのか。
自分の当たり前が基準になってしまった時、
誰かの違和感に気付くタイミング。
同じ人なんていない。
同じ人間だよって言うのなら、
同じ場所まで向かって、
同じ気持ちが見つかるまで、寄り添うんだ。