#328 愛を知りたい
こんにちは、鏑木澪です。
少し前に「感想文を書くのが苦手」と記事を書いた人間が恐縮ですが、とっても、感想を書きたいと思う作品があったので、書きます!
とはいえ、相変わらず、わけのわからない内容を垂れ流すだけなので、感想文として読めるものではないと思われます。
(それでも大丈夫な方だけ、お付き合いいただけると嬉しいです←)
本当に、さっき観終わったばかりです。
私は、「もう一回、記憶を全部消して最初から観たい(あの感動をもう一度味わいたい)」という気持ちになったことは、これまで殆どなかったと記憶しています。
良い作品、好きな作品だと思ったものは、何度でも観たい、何度でも観ればいいと思っているし、何度観ても感動するから、記憶を消す必要などない
……今回の作品は、これが覆りました。
確かにこれは、記憶を消してもう一度、”違う順番で”も、観てみたい!
『僕が愛したすべての君へ』(以下、僕愛)
『君を愛したひとりの僕へ』(以下、君愛)
「観る順番で結末が大きく変わるふたつのラブストーリー」と謳われていましたね。
ネタバレも書きますので、現在、このふたつ以外にもネタバレされると困る作品のある方は、注意してください。
それと、もし、これを読んでから観る順番を決めようと思っている人がいたら……私個人としては、こんな記事を読まずに、前情報なしで、自分で選んで観ることをおすすめします。
はい!ッ
私は、君愛→僕愛の順に鑑賞しました。
原作小説は、未読です。
作品が公開された当時の印象としては、「あぁ、パラレルもので2本同時公開とは……映像とセリフの使い回しで、コストを抑えた感じね……サブスクで観よう。(もうちょっと言い回しないんかい←)」が、正直なところでした。
1本分の内容を無理やり2本に引き延ばしているものを想像していました。
……まぁ、そうでないとは言い切れないけれど、「上手くできているな」と。
(2本に分けている意味があると感じたので、私はこの状態でよかったと思う)
個人的には、この順番で観て正解だったと思っています。
単体で観るなら『僕愛』のほうが、私は好きです。
ただ、それだけだと、世界観の説明が足りない(理解しにくい)ので、『君愛』の知識を持っているほうが、受け入れやすいのではないでしょうか。
私は、あまり論理的に考えられる脳みそをしておらず、”エセ科学”(もはや魔法←)のような設定が好きな上、理解できないSF設定は聞き流す習性があります。
その程度の人間としては、この順で観ると、状況を把握するのに十分な説明があり、「へぇ、そうなんだ」とわかりやすい状態でした。
(ツッコみたいところはあるけれど)
逆だと、過去に観た他の作品から多く補完しないと意味がわからなかったんじゃないかな……私のおつむが残念なせいかもだけど。←
ふたつとも観て完結する前提で、「この内容がどう影響するのか」と想像しながら観ていると、途中まで『完全なる首長竜の日』(小説)のような展開になるのではないかと思っていました。
つまり、救う側と救われる側が入れ替わる、と。
それじゃあ、もう観たことがあるから、つまんないな〜
……あれ、なんか様子が?
(想像してたのと全然違う方向に話が動き始めたで←)
私は、もう、全編を通して、観て、和音(『僕愛』におけるメインヒロイン)が不憫で仕方がない。
物語の主人公である暦の視点からすれば、”ある大きな選択”によって、その先で愛した人は異なり、それぞれ別の「ふたつの愛」があったとも、とれると思うのだけど、
どっちに進んでも、和音は主人公を愛してるんだわ。
……こんなに主人公にとって、都合のいい人がおってたまるか!?ッ
(「主人公、ひでぇ」と思ってしまう私であった←)
ねぇ、こんなに大事にしてくれている人がいるのに、
どこに向かって幸せを願ってるんだい。(ブーメラン←)
『君愛』から観たこともあって、私は「栞(『君愛』におけるメインヒロイン)が軸なんだ」と思っていたはずだったのです。
いつの間にか、和音のほうに吸い込まれていました。
(共感しやすかったんだと思う、属性的に←負けヒロイン、好き。)
これは、私の予想(妄想)ですが、本来、『君愛』から視聴すれば、「主人公の願いが叶ってハッピーエンド」の物語に見えたはずです。
しかし、私は僕愛→君愛の順で観た人が陥るであろう「おい、(和音が)報われなくて切ないんだが」状態に、『君愛』を観た時点で嵌っていました。
だって、こんなに一生懸命やってくれてるのに。
贈ってもない指輪持ってる時点で確定じゃねぇか。
(そして、『僕愛』を観て確信←もはや答え合わせ)
……つらい。
主人公の男、許すまじ、罪深し。
(勝手に和音に感情移入して観ていたもので。直情的で、すみません←)
いやぁ、ドップリ、登場人物に感情移入したの、久しぶりです。
感情移入と言いながら、「私が和音だったら……」という気持ちではなくて、「和音が私の友達だったら……」と表現するのが近い感覚のような気がします。
あんた、そんなの、やめときな。。。
そう、声をかけたくなる。
(「私は全部見てたかんね! あんた頑張った! 偉い!」って伝えたい←)
まぁ、あの……私は、和音以外には、特に何の感情も、抱いていないのが、正直なところであります。
(情報としては入ってくるのだけど、何か私には欠如してる感情があると思うんだよな←共感できない・したいと思えないなど)
「このキャラクター(和音)、好き!ッ」というだけの話ですね、、、
報われてくれ、優しい人。
……というか、この物語は、誰と誰のラブストーリーで、誰が幸せになったの?
はい、最後に身も蓋もないことを書いてしまいましたが、ギミックとして面白かったと思います。
スピンオフの『僕が君の名前を呼ぶから』も、読んでみたいです。
パラレルワールドの話だったこともあって、「もし私が、『僕愛』のほうから観ていたら、どう感じたんだろう」と考えていると、冒頭でも書いたように、
記憶を消して、もう一回、違う順番で観たい!
と思ったのでした。
それができないのが、まさにパラレルだなと。
日々の選択について、改めて考える機会を与えてくれる、よくできた構成だと感じました。
私は、選べなかった道、選ばなかった道を振り返りがちな人間です。
暦にとっての和音のようにね、私の人生にもどの道を選んでも支えてくれる人が、もし、いるのだとしたら、大切にしたいなぁ。
(なんだか、話が飛躍しているんだよ←)
こんなことを言っている時点で、私は気付けないのでしょうが。
……そうか、それで主人公に腹が立っていたのか。←
(まさかの、同族嫌悪)
”感動”(泣ける)は、基本的に罪悪感だと思っています。
私は、和音のように生きられる人間ではないけれど、彼女のように生きたかったから、その姿を見ていると何だか泣けてくるのだと思います。
気が狂うほど、誰かを愛せるのが羨ましい。。。
作中では、もはや誰がまともなんだかわからないけれど……本当に、それほど、誰かのことを愛してみたいと、私も思いますわ、羨ましい。
誰の”愛”を軸に観るかで、印象が変わる作品なのではないかと思いました!
(そう考えると、順番はそれほど重要ではないかもしれない←)
はぁ、夜更かししてしまったので、とりあえず、寝ます!
劇中で、登場人物が歌っているわけでもない、歌詞のある歌が流れるの苦手で、ちゃんと聞けていないので、また起きてから聴いてみよう。
あと、配役を知らずに観たのだけど、和音の声が橋本愛さんと余貴美子さんで、好きな役者さんだったから、クレジットを見ながら妙に納得してしまいました。笑
ではでは〜