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ピースフルネスを感じたルワンダ・キガリ【前田家の世界一周】

ケニアでは、高級なお寿司を食べて、サファリツアーに参加し、かなり贅沢な日々を過ごしました。詳しくは、こちらのnoteをご参照ください。


次は、アフリカ大陸3カ国目のルワンダです。飛行機で向かいます。

ルワンダの観光ビザは、アライバルビザで取得できます。入国の際、空港でパスポートと申請料金を払うのみです。2024年7月時点では、50USドル(30日間滞在可)または70USドル(90日間滞在可)でした。


ルワンダとは

ルワンダは、アフリカの東中央部に位置する内陸国で、「千の丘の国」とも呼ばれるほど丘陵地帯が広がっています。私たちが訪問したキガリも丘が多く、坂を上り下りするための曲がりくねった道が続いていました。

ルワンダは、「アフリカの奇跡」とも呼ばれています。これは、1994年のルワンダ虐殺という悲惨な過去から立ち直り、経済的、社会的、政治的に安定し、持続可能な発展を遂げたからです。今回のルワンダ旅では、ルワンダ虐殺記念館を訪問し、ほんの少しばかり歴史を学ぶことができました。


滞在先

首都キガリでは、アパートスタイルの宿に滞在しました。

中心地からは離れていますが、とても静かで、治安も良く、とにかくピースフルに時間を過ごすことができました。

日中はドアを開けてゆっくりできるくらい

スーパーや観光スポットから離れているため、基本的には車移動でした。若干の不便さはあるものの、とにかくゆっくりしたい方にはおすすめです。


キガリで過ごした日々

キガリの滞在日数は5日間でした。初日の到着は遅く、最終日の出発も早かったので、実質は3日間くらいでクイックな滞在です。


MTNのSIMカードが便利だった件

空港に到着し、まずは空港を出てすぐにある通信会社、MTNのブースで物理SIMカードを購入しました。お姉さんが1人で細々と運営しているブースだったこともあり、全ての手続きが終わるまで1時間近くかかったと思います。時間はかかりましたが、親切に、丁寧にSIMカードのアクティベートをしてくれました。

MTNのSIMは、MTN Mobile Money(MoMo) 呼ばれるモバイル決済サービスも付随してついてきます。ケニアのSafaricomと似たような形で、携帯電話を利用して送金、支払いなどができるようになっています。私も、キガリでは何回か活用しました。

MoMoを使うためには、SIMカードのアクティベートができた後に、MoMoのアクティベートも行う必要がありました(やり方は、携帯で表示されるステップに従えばすぐできましたが、SIMカードを買った窓口でもアクティベートしてくれるようです)。

MoMoで決済するためには、まずは自分のMoMoアカウントに入金をする必要があります。入金は、MTNのオフィスでもできますし、キガリの至る所にいるMTNのベストを着た人がその場で現金を受け取り、入金を代行してくれます。

本当に、道の横にポツンと立っているので、ほんまにここで良いの!?って思いますが、現金を渡せば、即時にアカウントへ入金されました。

一応、入金時には自分のアカウントのピンコードを入れる

入金が終わると、すぐにSMSで、「○○から(ベストを着た代行者)、XX RWF入金されました」とメッセージが届きます。代行者と一緒に画面を見て確認するので、安心です。

MoMoで何かしらの動きがあると、即座にSMSが届きます


支払いをする場合は、携帯の電話をかける機能を使い、特定のコードを入力して行う作業の指示をします。

こんな感じのコード。暗号みたいで覚えられない。

コードを使い、行う作業(入金など)、相手のアカウントに紐づいている番号、金額を指定すれば、完了です。これでタクシーの支払いも、飲食店の支払いもすべてできました。

タクシーの運転手さんに携帯を渡せば、コードの入力含めやってくれました
お店に行くと、このようにコードの内容が書いてあります

ケニアであれば、Safaricomで同じような機能を使えますし、他の国でもモバイル決済サービスが各地でありました。インターネットではなく、電話そのものの機能を活用してお金の取引ができるサービスは、アフリカならではですね。便利だし、ユニークな経験でした。


キガリの印象

キガリは、とにかく静かで、きれいな街でした。きれい、というのは景観が素晴らしいというよりは、道端にタバコの吸い殻1つ落ちていない「きれい」です。日本よりきれいかもしれないと思いました。

北米も、中南米も、ヨーロッパであっても、やっぱりゴミは道端に落ちていました。場所によっては散乱していました。1年間、そのような国々を見てきたので、キガリのゴミの無さには感動しました。

交通マナーも素晴らしかったです。クラクションは滅多に鳴らさないですし、バイクの人は必ずヘルメットをつけていました。2人以上で乗る人もいませんでした。道が静かで、安全そうなんです。ここに住んでいる人も、キガリは1人で歩けると言っていました。私たちも、外を30分くらい歩きながらお散歩ができたくらいです。

なんなんだ、この国は!新鮮!

キガリに在住している方に話を聞くと、ルワンダの現大統領であるカガメ大統領が、国民からとてつもない指示を得ていることが要因にあると思うと(2024年7月に行われた選挙でも、99.18%の票を得て当選)。

カガメ大統領は、ルワンダの虐殺の後に、国の復興と成長に寄与した重要な人物です。彼の言うことは絶対!というような共通認識があるらしく、国をきれいに保つこと、男女平等であること、など彼の方針には、ほとんどの国民が言うことを聞くそうです。そんな強い影響力を持つリーダーなので、世界的には独裁者的な要素も見られると、批判的な意見もあるようですが。

いずれにせよ、観光客として訪れる限りでは、安定した治安と清潔な街はありがたい限りでした。


キガリメシ

キガリでは、現地で暮らす日本人の「かなさん」とランチをしました。

夫の知り合い経由で繋がることができたのですが、実は前からかなさんのIG(アカウントはこちら)はフォローしていて、見ていると元気が出るのでファンでした。実際にお会いできることになり、楽しみにしていたランチです。

行ったのは、もちろん、韓国料理。かなさんに教えてもらった、お墨付きのレストランです。メニューに冷麺もあって、ココロオドルでした。

かなさんの目線から見たルワンダの話、特に若者に関する話は、とても興味深く、夫と一緒に考えさせられました。

日本の若者は、どんな仕事をするべきか。この仕事は、自分の人生にどんな影響が出るのか。人間関係とか、やりがいとか、モチベーションとかが仕事に関する悩みだと思います。どれも、仕事がある前提の悩みですが、ルワンダの若者は違う、と。2021年の外務省のデータによれば、

労働力の約 15.2%にあたる約 59 万人が失業状態にある。若年層(16~30 歳)に限ると失業率は 19.4%であり、特に後期中等教育や高等教育を受けた層の 30%前後が失業状態にある。

令和2年度外務省 ODA 評価 ルワンダ国別評価 (第三者評価) 別冊

と言われていました。モチベーションも、学歴があったとしても、仕事がない、と。そんな若者は、どうすれば良いのか、みたいな話をしていました。

普段はあまり考えないことかもしれませんが、このような根深いし、すぐに答えが出てこないもんだについても考えることは大切ですよね。

かなさんのパワフルさは、一緒に食事をするだけでこちらにも移ってくる感じがして、元気ももらえたランチでした。


デザートとして向かったのは、スムージー屋さん。

ここでは、果物と野菜を使った様々なスムージーをジョッキで飲めます。最高か!お値段もジョッキサイズで500円以下でした。通いたくなってしまう。

このスムージー屋さんの近くにある、アフリカ布の洋服・仕立て屋さんも、ルワンダに詳しい友人に教えていただきました。


キガリのテイラーさん

夫がアフリカ布のシャツが欲しい!とのことだったので、ルワンダに詳しい日本人の方々が全員推しているテイラーさんへ行ってみることにしました。上でご紹介したスムージー屋さんから徒歩2分くらいのところにあります。

洋服、バッグ、帽子など、店頭で現物も買えますが、時間があれば洋服を作っていただくこともできるようです。

私たちがお伺いした際には、オーナーのDEOさんがご不在で、サイズ感の合う洋服を見つけることができず、店内を物色するのみで去ることになってしまいました。残念。

いろんな日本人の方が信頼するテイラーさんのようなので、もしご興味がある方はぜひ行ってみてください!


夫の誕生日を祝う

7月17日は夫の誕生日。プレゼントは後日渡すとして、せめてケーキだけでも食べようと思い、ローカルのデリバリーアプリ Vuba Vuba でケーキをオーダーしてみました。Vuba Vubaはキニアルワンダ語で「すぐ、すぐ」という意味です。

届くかなぁってドキドキしてながらオーダーしましたが、2時間と、チャットで激烈フォローした後にちゃんと届きました!

溶けてるううううう!!!!笑

そりゃそうですよね。保冷剤なし、30度近い気温で、2時間かかってるから。でも、悪いことばかりではなくて、メモ書きで書いていた「It is the birthday cake for my husband (夫のための誕生日ケーキです)」をちゃんと読んでくれていて、チョコレートのメッセージもつけてくれました。

Happy birthday, Husband (夫よ、誕生日おめでとう)

この書き方も笑ってしまいました。

味は美味く、お腹を壊すこともなく(2時間外にあったけど)お祝いができました。


キガリのタクシー事情

キガリにはUberやBoltはありません。しかし、YegoとMoveと呼ばれるタクシーアプリがあります。使い方は、ほぼUberと変わりません。

ただ、ルワンダにおけるタクシーアプリでは3点特徴的なことがあります。

・支払いは現金かMTNが主流 → カードの場合は断られる

・ドライバーとマッチングされたら、まず電話がかかってきて行き先を確認される。目的地は乗車後に改めてドライバーへ伝える必要がある(できれば最寄りのランドマーク)
 → アプリに表示されるマップは見ない。一部の噂では、マップが読めないと言われているが、ピックアップの場所にはマップを見て来てくれるので、読めると思う

・MoveはVolkswagenの車しか来ないこと → MoveはVolkswagenのアプリ(謎すぎ)。車とドライバーのクオリティは、Moveの方が格段に高かったです。人によってはクレカ支払いを受け付ける人もいましたし、エアコンも絶対にONでした。しかし、価格はYegoよりも上でした

Moveのドライバーさんの方が信頼できる人が多く、車もきれいだったので、Moveで配車をすることが多かったです。


ルワンダの歴史に触れる

キガリ虐殺記念館

キガリ虐殺記念館(Kigali Genocide Memorial)は、ルワンダの首都キガリにある記念施設で、1994年のルワンダ虐殺(ジェノサイド)において犠牲となった人々を追悼し、その記憶を後世に伝えるための場所です。入場自体は無料ですが、任意で寄付をすることが推奨されています。

この虐殺では、主にフツ民族の過激派によって、ツチ民族と穏健派のフツ民族約80万人が100日間にわたって虐殺されました。

記念館内には、虐殺の歴史的背景、虐殺の実態、そしてその後の復興と和解の過程を示すさまざまな展示が行われています。写真、映像、証言などが展示されています。犠牲になった子どもたちに焦点を当てた展示もあり、心がぎゅうううっと痛くなりました。

また敷地内には、虐殺の犠牲者が埋葬された集団墓地もあり、20万人以上の遺体が埋葬されています。

多くの悲惨な歴史は自分が生まれる前の話が多いですが、この出来事は自分が子供の頃に起こったこと。友達と笑って遊んでいた場所から数時間先に、恐怖の日々があったと思うと、信じたくない事実でした。


テル・デ・ミル・コリン

記念館の後は、映画「ホテル・ルワンダ」の舞台になったホテル・デ・ミル・コリン(Hôtel des Mille Collines)へ。ここは、ルワンダの首都キガリに位置する高級ホテルで、1994年のルワンダ虐殺の際、当時のマネージャー、ポール・ルセサバギナが、ツチ族や穏健派フツ族などの虐殺から逃れてきた避難民をホテルに匿ったことで有名になりました。

私がルワンダで起こった虐殺を知ったきっかけも、この映画でした。

実際に見てみると、とても普通な、良いホテル。この場所で映画の舞台になるようなドラマが起こったとは思えませんでした。ピースフル。

ホテルのカフェとレストランは、ホテル客以外でも利用できたので、プールサイドで休憩しました。スタッフの方も親切だし、雰囲気も素敵で、あれ、ここのホテルで泊まってもよかったかも…?(実は価格もそこまで高くないらしい)


キガリステイの感想

ルワンダのキガリは、なんかとても良かったです。

ゴミが本当にない(道端にタバコの吸い殻1つない)、バイクは全員ヘルメット着用、車のクラクションは必要最低限、車のスピードは法定速度、みんな親切、基本静か、カフェ&フードのバラエティがある、歩ける。

つい数年前に大変なことが起こった国とは思えないほどのピースフルな数日間を過ごし、心が満たされた滞在でした。


\私はこんな人です/

プロフィール:
1987年生まれ。埼玉出身、11歳まで大宮で育つ。そこから親の仕事の都合でアメリカ・ニュージャージー州へ。2011年に帰国し日系メーカーに新卒入社。そこから外資金融メディア→外資製薬→外資メディアへ転職。2021年7月11日(セブン・イレブン)に前田塁と入籍し、2023年8月に仕事を退職し夫と世界一周、新婚旅行へ。

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