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香港旅行記【德發粥店】荃湾区 朝粥 #1

「香港グルメ」と検索すると、どこもだいたい常連店が取り上げられている。
飲茶はそこらにあって、エッグタルトの有名店はあちらこちらにあるのだろう。
そう思いながら歩いていると、なんとも予習していたものと情報がズレている。

更に、20時までに店は閉まり始め、22時にはどこも開いていない状態に。

現地で検索しても出ない店舗、品目も山ほどあった。
英語も通じない。ほんとう。
これが当たりの店なのか、推しメニューは何か、何が美味しいのか、全く分からない。

ネット投稿者の情報は有名店、ミシュラン獲得店、駅付近、繁華街など、キレイめで割高なものばかりだということがわかった。

確かに香港の物価は高いものの、よく見て選べば十分に財布に優しく心を痛めずに楽しめそうだ。

自分自身のメモ書きとして
また、これから香港に旅行する方の参考資料として
訪れた店や食べたものについて書き残したいと思う。

徳発粥品 & 徳発龍粥店

香港 荃灣四陂坊9B&11號地下

香港の朝食といえば、お粥。
澱粉のりが行き渡った粥に肉や魚を入れ、カリふわな揚げパン「油炸燴(ヤウチャッカイ)」を浸して食べるのが定番。

日本では横浜中華街の謝甜記がこのスタイル。
とても好きで、よく通っていた。

現地にてGoogleで調べていると「徳発粥品 & 徳発龍粥店」という店が引っかかった。

評価も高く、24時間やっているとの記事もある。
本当かは分からないが、7時開店表記で7時に向かい、ほぼ満席だったので、早くから営業しているものと思われる。

宿泊先のパンダホテルから徒歩8分ほど。
Tsuen Wan, Tsuen Wah St, 3號, Panda Place

現地のメニュー

さぁ注文。
Google先生、よろしくお願いします。

Google翻訳アプリ解析後

正答率65%といったところだろうか。
他の店舗に比べて、まだわかりやすい単語が並んでいる。

生滾粥料E款 39HK$(¥780)

鮮魚腩(白身魚のお粥)【★★★★☆】

鮮魚腩 白身魚ゴロゴロ

トロトロの粥に大きめの白身魚がゴロゴロ入っている。
刻み生姜や豆類、朝から体のデトックスが期待出来る一品!

油條(揚げパン) 11HK$(¥220)【★★★★☆】

油條 カリふわな塩揚げパン

これが早速大当たり!
必要最低限に味付けられた粥に白身魚がたっぷり。醤油をたらして。
外カリカリ、中ふわふわな揚げパンが、浸しっぱなしでもすぐにはふやけない耐久度。
油しょっぱさが味変にちょうどいい。

生滾粥料D款 30HK$(¥600)【★★★★☆】

手打鯪魚球(手作り魚つみれのお粥)

手打股魚球 弾力抜群のつみれ

香港の練り物は歯応えがあり、プリプリを通り越してブリブリしている。
これもまた予想以上に美味しい。
好みの具材を当てられるよう、ガチャの気分で注文する。

即熟粥料B款 21HK$(¥420)【★★★★☆】

鹹瘦肉(塩漬け豚肉のお粥)

鹹瘦肉 塩漬けの豚肉

これもまた定番メニューな気がした。
とても食べやすく、リーズナブル。

お粥がシンプルだからこそ、具材のバリエーションで楽しめる。
毎朝のメニューも飽きがこないよう工夫されているのか。
卓上の調味料はタイとはまた異なる、中華風なものが多い。

手拉腸粉

浮腸粉 (もちもち米粉) 13HK$(¥260)【★★☆☆☆】

浮腸粉

浮き粉は小麦でん粉のこと。
腸粉は広州料理、お粥屋のサイドメニュー定番らしい。
ブタの腸に似ていることから名付けられた、ライスヌードルの一種。
見た目そのままな食感、もちもち。
「浮腸粉」はプレーンで、本来ならばこれに肉や海鮮ものを包んで蒸すらしい。
なんか、これにすごく具を入れて巻いた激うまそうなメニューを周りが食べてて、とても悔しかった。
この品に罪はないが発展系を見てしまったことでこのレーティング。

各式粉麵 13HKD$ (¥260)
太麺【★★☆☆☆】

太麺ソース焼きそば

細麺【★★★☆☆】
細麺ソース焼きそば

どちらも日本の味付けとそう大差はない焼きそば。強いて言えばやや醤油寄りなのと、ニンニクパウダーが強い。
入り口に出来立ての焼きそばがどんどん足されていって、そうめん的なものも隣にあった。
とりあえずこれを下さい、と指差して頼んでみた。

これは何なのか?

淨鹼水粽 30HK$ (¥600)【★★★★☆】

何もかもがわからないので、一番安いものを頼んでみた。

淨鹼水粽

目の前に現れても分からない。食べても分からない。
でもなんか美味い。
食べるたびに美味い感情が強くなる。
とても不思議な食べ物。
左の白っぽいのは砂糖。
お店の人が「要る?(って多分聞いてくれた)」っていうので要ると答えたらドバババって入れてくれた。
砂糖です。
どうやら、粽はちまきのこと。
黄色くても原材料はもち米で、鹼水はかん水、中華麺でお馴染みのアレとのこと。

実は6月10日は香港の端午の節句。(知らなかったよ)
ちまきを食べる習慣があり、知らずのうちに季節のイベントに巻き込まれてたことを知る。
このちまきはデザート系で、砂糖や胡麻をまぶして食べた。
美味しいけれど、見た目通りお腹いっぱいになるたっぷりもっちりメニュー。

ちまき 28HK$(¥560)【★★☆☆】

ちまき

前日頼んだ淨鹼水粽が何なのか分からなかったため、2日目は蒸し器の中の葉に包まれたちまきを指さして注文してみた。
お会計から引き算して、おそらくこの値段。
このちまきは中身が芋ペーストっぽいもの、焼豚などが入っており、こちらもまたお腹たっぽりメニューだった。
ごはん系なので、オイスターソースをかけて食べた。
日本のごった煮ちまきとは異なる、シンプルなもち米おにぎりのような印象。
値段からして、大切に扱われているような気がした。でも正直高いかなーって思う。
多分イベントプレミアム乗ったかな?!

写真の奥に写っているのは、人参の蒸しパン 13HK$(¥260)【★★★★☆】
自然な甘み、いい意味で人参の滋味が残っている。
ふわふわで巨大。
店の入り口に大きく蒸し上がっており、切り分けられたものを皿に盛る。
(マジで巨大、直径がLピザの倍くらい)
美味しそうだったので、こちらも指さし注文。

豆腐花 17HK$(¥341)【★★★☆☆】

豆腐花

これも香港デザート定番。
冷たいものが欲しかったが、ほとんどが温かいもののようで注文に苦労した。
味付け忘れたか!?と思うほどに薄味。
底に少し砂糖がじゃりじゃり沈んでいる程度。
この優しさに慣れるまで、日本人は苦労すると思う。
でも本当に美味いんだよ。

この後AEONで2度、豆腐花を購入して食べた。
甘い豆腐、クセになる。

自分の勘を自己責任で信じる

今の所失敗は無いと思う。
出てくるまで、食べるまで、もはや食べても分からないメニューが世の中存在する。
日本ではあまり出来ない体験なので、これも海外旅行の楽しみの1つとしている。
そして、これは日本の動画情報では絶対に辿り着けないと確信している。
Googleマップに載ってないお店は半分以上。
その中にはGoogleのお世話にならない方が利益になるローカル専門色なお店もある。
私が好きなのはそう居たローカル店だ。
そして、その旨味のある店にアクセスするには、ネットより何より「自分の勘:嗅覚」が必要だ。

得た情報を文字に残す、伝え広める。
その情報は他とは違う独自性なものを目指したい。

現地に行く機会がなくとも、世の中には情報のズレだらけだということにいつか気がつけて、この記事がそのきっかけになればとても嬉しいです。

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