読書感想文~ハリーポッターシリーズ(原書)
やっとのことで取り組めた、ハリーポッターの「読書感想文」。
言わずと知れた、世界的なヒット作です。
私も日本語版は全巻持っていますが、あまりにも語り尽くされた感があるので、少し角度を変えてみたいと思います。
ちなみに、トップ画像はどちらも「British版」の原書。
イギリス版とアメリカ版では、使われている単語が微妙に違うようですが、何となくオリジナルに近づきたくて、British版を購入しました。
実は、6巻(邦題:謎のプリンス)と7巻(邦題:死の秘宝)は、先に原書で読みました。とはいっても別に英語が得意なわけではなく、どうしても話の続きが気になって、日本語訳が出るのが待ちきれなかったのです。
(5巻の不死鳥の騎士団までは日本語版で読んでいた)
太字の部分が、ローリング女史の言葉遊びの部分。
HARRY POTTER and the Half-Blood Prince
これは昔タイにいた時分に、暇つぶしも兼ねて購入しました。
当時、650バーツだったようです。(結構いいお値段^^;)
当たり前ですが全て英語ですから、読むのに非常に難儀しました。私の英語力なんてたかがしれていますから、1ヶ月半~2ヶ月くらいかかった気がします。まあ、ストーリーを理解できたのは、半分~2/3くらいでしょうか。
それでも十分に楽しめて、帰国後、日本語版が販売されるまで周りにネタバレしないように気を使ったものです。
ちなみに、主要人物は
Harry
Hermione
Ron
Genny
Dumbledore
McGonagall
Draco Malfoy
Voldemort
Snape
などなど。
スラグホーンなどもいますが、面倒なので今回は割愛。
6巻からは、フラーのフランス訛を。
ざっくり言うと、フランス訛の英語は、「H」が省略されて聞こえるのですね。
それにしても、この時のフラーの嫌われっぷりが半端でない(苦笑)。
ハリーの部屋を出ていった直後に、ジニーに”A cow(和訳:「派手な雌牛」)"と評されていますしね。
この微妙な空気を、まだ女性心に疎いハリーやロンはいまいち分からないのが笑えます。
客観的に見て、フラーはいい子だと思うのですが……。
ちなみに、この章の名前は「An Excess of Phlegm(邦訳:「ヌラーがべっとり)」。
なかなか、皮肉のエッジが効いた邦訳ではないでしょうか。
6巻で一番読解が大変だったのは、やはり「Horcruxes」。
日本語で読んでも謎めいていますが、そもそも概念が抽象的な章であり、大して英語力のないワタシにはかなりハードルが高かった^^;
ハリーポッターシリーズ全般に言えることですが、秘密アイテムや呪文はローリング女史が自ら考案しているので、英和辞典にも出てきません。
それを見分けるのが、慣れるまでは一苦労。
これは7巻も同じで、秘密アイテムについての説明を原語で読むと、チンプンカンプン。
それでも勢いで最後まで読めたのは、やはり登場人物や設定が魅力的だからなのでしょう。
物語の面白さに、国境はないですね。
もっとも、6巻で一つ不満があるとすれば、6巻の邦題(ハリーポッターと謎のプリンス)。
これは、「Half-Blood Prince」の生い立ちを考えれば、当初案通りに「混血のプリンス」にしてほしかった気がします。
→日本語の仮題が発表されたときは、「ハリーポッタと混血の王子」の予定でした。
この「Half-Blood Prince」が誰なのか気になる方は、ぜひ6巻を読んでいただきたいです。
HARRY POTTER AND THE DEATHLY HALLOWS
こちらからは、親友ロンの兄であるビルとフラーの結婚式における、「ビクトール=クラム」とハリーの会話より。
覚えていらっしゃいますでしょうか?第4巻の「炎のゴブレット」を巡り、ハリーのライバルとして登場した青年です。
7巻では、フラーの招待客としてビルとフラーの結婚式に登場。
クラムは、ブルガリアの出身。
ということで、こちらも微妙に訛っております。
一例として
vos→was(英語)
vell→well
vould→would
vall→wall
といった具合。
翻訳者の松岡さんは、「ヴォく」など、原作の雰囲気をうまく訳したなあと思います。
ブルガリアの発音は、「v」から始まる発音が特徴的で、イギリスの方にはこんな風に聴こえるのでしょうか。
ブルガリア語に堪能な方に、伺ってみたいものです。
あまりネタバレしても良くないでしょうが、ここではクラムが「グリンデルバルドの印」について、ハリーにあれこれ説明しています。
後でゼノフィリウス・ラブグッドが身につけていた「グリンデルバルドの印=死の秘宝の象徴」が、この時点で重要なアイテムとして暗示されているところは、さすがのストーリーテイリング。
ですが、先に「Horcruxes」の知識を仕入れてアイテム数をカウントしながら読み進めないと、割と混乱するかもしれません。
7巻の原書で一番混亂したのが、この点でした。
余談ですが、ルーナ(ハリーの一学年下のレイブンクロー生)の父親であるゼノフィリウス・ラブグッド。
「ゼノフィリウス」というのは、「外国の」という意味があるそうです。軽く、「外国人のラブグッドさん」という揶揄の意味を含んだネーミングだというのは、私も直訳してみて分かった次第です(^^)
確かに、変わり者ですものね。
まあ、久しぶりに原書を(部分的に)読み返してみると、数々の言葉遊びも散りばめられていて、日本語版とは違った面白さもあります。
英語が堪能な方は、きっと、もっと楽しめるのでしょう。
そんなわけで、ワタシの「ハリー=ポッター(謎のプリンス&死の秘宝)」の原書版の読書感想文でした。