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二本松桜紀行~2024(後編)
さて、後編は「霞ヶ城」の桜から始まります。
前編は、こちらからどうぞ!
霞ヶ城
さて、ここからは一気に自転車で城脇の脇道(多分、鳴海の自宅から龍泉寺までの逆ルート)を通って、御城の「箕輪門」の方に抜けます。
人気急上昇中の龍泉寺近辺もなかなかの人出だったのですが、御城の方ともなると完全に「観光スポット」。
さすがにその辺りに自転車を停めるのは申し訳ないので、一旦城報館の駐輪場に自転車を停め、少し早めのお昼を頂くことにしました。
御城近辺は案外飲食店が少ないのですが、この日お昼を頂いたのは、「レストラン霞」。
睦会のお一人から「オススメ」されていて、気になっていたのです(笑)。
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入ったのはオープン丁度の11時半だったのですが、この時点でたちまち満席に。後で城報館で聞いたところによると、天気が良かったからか、この日はたちまち材料切れになるほどの盛況ぶりだったそうです。
それはともかく、私が頂いたのは日替わりランチの「鶏のおろし煮」。柚子胡椒がピリリと効いてさっぱりとした味わいのメインディッシュに、ミネストローネとサラダ、コーヒー付き。美味しく頂きました❤
さて、お腹が満たされた後はいよいよお城へ。先日の千世さんとの会話を思い出し、久しぶりに「戒石銘」を撮影。
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爾俸爾禄(爾が俸 爾が禄は)
民膏民膏(民の膏 民の脂なり)
下人易虐(下民は虐げ易きも)
上天難欺(上天は欺き難し)
最近はあまりにも国会議員の政治資金問題が取り沙汰されるものですから、先日、二本松の有志が国会議員にこの戒石銘の拓本を贈ったというニュースが新聞で取り上げられていました。本当に、「民のための奉仕・治世」の精神を大切にして頂きたいものです。
ところで、春の「霞ヶ城」を見るのは私も初めてです。
秋の菊人形もそうですが、混雑が容易に予想できるので、観光シーズンの二本松は割と避けていたんですよ^^;
ですが、やはり「城と桜」の組み合わせは心惹かれます。
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私の「二本松関連」のトピックではお馴染みとなった「少年隊らのブロンズ像」。ですが春だからでしょうか。何となくいつもよりも雰囲気が柔らかい気が(→気のせいです)
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少し前に、「鬼と天狗」で「京都警衛組が集合させられた」場面で登場した千人溜。
→「藩公上洛」の1シーン。
戊辰戦争のときも、剛介ら少年隊の集合地として登場しましたが、ちょっとした広場のような感じです。
そして、今回龍泉寺にあった「文久年間の地図」で確認して分かったのですが、奥に見える石垣の向こうには、藩公の弟君である「祐吉君(鬼と天狗では「ひろよし」読み)」の御殿があったそうです。今では駐車スペースとなっていますが……。
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さらに、朝の二本松神社に続いて、ここでも「結婚式の前撮りカップル」を見掛けました(^^)
あまりにもお美しいので、後ろ姿だけ撮影させていただいたものです。
どうぞ、末永くお幸せに!
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霞ヶ城のシンボルである箕輪門。
この門脇にも、桜が咲いています。
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箕輪門を潜ると、ここでも高々と積み上げられた石垣の向こうに、桜が咲き始めていました。
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こちらは、前回の「二本松レポ」で取り上げた「山田脩」の銅像。明治に入ってから私財を投じてここに製糸工場(二本松製糸会社・双松館)を建て、戊辰戦後の二本松復興に尽力したお人です。
初めて訪れたときは銅像の理由がわからずにスルーしていたのですが(苦笑)、今回は堂々としたお姿を写真に収めてきました。
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山田脩氏のレポについては、こちらからどうぞ!
![](https://assets.st-note.com/img/1712986353803-earn4cFy8P.jpg?width=1200)
さて、ここまで来たらやはり「本丸」を目指すしかありません。
一昨年の冬に「直違の紋~」のための取材に訪れた際にかなりの山道を歩く羽目になったのは、今でも記憶に鮮やかなのですが……。
ですが、やはり天辺から「霞」のような気色を一望したいではないですか。
そんなわけで、比較的マイナーな?ルートである「るり池」の方から、頂上を目指して回り込むことにしました。
ご覧のように、「るり池」の水面にも敷地の桜が映り込んで、本当に美しいです。
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搦手・本丸
ここから、息を切らしながら本丸への山道を辿ること数分。
足を止めたところは、通称「智恵子の丘」。智恵子抄より、「樹下の二人」の一節が記された石碑があります。
ちなみに、奥に見える黄色い花はレンギョウですね。
あれが阿多多羅山
あの光るのが阿武隈川
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さらに、城の搦手から見下ろした「西谷」の光景。冬に見ると寒々とした枯田ばかりが印象に残りますが、やはり春の「西谷の棚田」は美しいと感じます。
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少しアングルを変えて、こちらは「阿武隈山系」の方角。こちら側からは、市内のあちこちに桜が咲いているのがわかります。
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こちらの1枚は、「直違の紋~」の「第三章~若木萌ゆ~」のバナーで使っていた光景でもあります。連載当時使っていた画像はフリー画像で拾ってきたものですが、アングルとしては正にこの場所からの光景。第三章の副題に合わせた春の画を使いたかったんですよね。
連載当時は「春の若木+安達太良山」の写真が手元になく、第三章だけはフリー画像を使った次第です。
さり気なくある石碑っぽいものは、戊辰戦争当時は「城代」だった丹羽和左衛門と、勘定奉行だった安部井又之丞のお墓。それぞれの菩提寺にも別にお墓があると思いますが、ここで二人は割腹したわけです。
もっとも、「鬼と天狗」では和左衛門は少し悪役っぽく描いているため、詫びてきた次第^^;
(二人とも、実は勤王派だったという説があります)
決して和左衛門や又之丞を嫌っているわけではないのですよ、念の為。
そしてここで、県外からいらっしゃったと思しき観光客のお二人に、「ここではどういうことがあったのでしょうか」と石碑についての説明を求められ、思いがけず「二本松の戊辰戦争ミニ講座」を開催(笑)。
「3日ぐらいかけて詳しい話を聞いてみたい」と、お褒めの言葉?を頂戴しました(^^)
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本丸の天辺より、最も「霞がかかったような」光景を。こちらは、通称「鉄砲谷」の方面です。本当に、桜の海とでも言うのでしょうか。
ドローンなどで撮影したら、さぞかし見事な写真が撮れるでしょうね。
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さすがにここまで登ってきた頃には、足はパンパン^^;
いや、朝から電動アシストの力を借りまくっているとは言え、観音丘陵の急坂を登ったり下ったりしているので、既に筋肉痛なのですが……。
そんなわけで、お昼を頂いてから1時間も経っていないにも関わらず(笑)、カロリー補給のために三の丸の広場に出店されていた「日夏」さんの三色団子を頂いたのでした。
緑の餡は、東北地方らしく「ずんだあん」。日夏さんでは「豆ずり」と言っていた気がしますが、要は枝豆をすりつぶして作った餡です。
日夏さんでは毎朝このお団子を撞いて作っているとのこと。非常に柔らかくて美味しいお団子です。
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一学ら自刃の地・相生の滝近辺
おやつの花見団子も食べ終え、下城。途中、少し遠回りして「(丹羽)一学・新十郎・服部久左衛門」の割腹現場でも手を合わせてきました。
ここも本来であれば悲劇の現場なのですが、この日は側に植えられた桜が見事に咲き誇り、かつての悲惨な歴史を中和しているかのようです。
風に散る露の我が身は厭わねど
心にかかる君が行く末
上の歌は、一学様の辞世の歌です。
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服部久左衛門はともかく、一学や新十郎は「鬼と天狗」でも登場していますし、やはり本丸まで登ってきたからには、手を合わせずにはいられません。
さて、下りてきた先は三の丸の相生の滝。
ここも、フォト映えするところだろうなあ……と思います。
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安達ケ原ふるさと村
さて、霞ヶ城登城の後は城のすぐ近くにある「城報館」(二本松市観光歴史館)でしばし休憩。
少しネットをチェックして、ざっと企画展を見た後は「郭内通り」を通って、阿武隈川の向こうにある「安達ケ原ふるさと村」を目指します。
二月にも訪れた場所ですが、私が大学に通っていた頃は、この「安達ケ原ふるさと村」の桜の光景を車窓から眺めるのが、毎年密かな楽しみでした。
当時は比較的新しい観光スポットだったのですが、割と「インスタ映え」するような組み合わせではないかと、今でも思います。
……が、ここに来て、この日初めてのハプニングが^^;
今回ここを訪れたのは、二月の訪問のときには閉館中だった「先人館」で、安部井磐根の詳しい展示を見たかったからなのです。
ですが、何とまさかの「4月からは水曜日を定休日とします」のお知らせが💦
→丁度、10日は水曜日でした。
公園の敷地自体は入れるものの、関連施設は軒並み定休日。またしても、磐根については次回に持ち越しです……。
そんなわけで悔しさを噛み殺し(笑)、花の写真だけはしっかり撮影してきました。
「安達ケ原ふるさと村」の詳細レポについては、こちらからどうぞ!
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そして「安達ケ原」ではすぐ近くにあった、もう一つの名所を訪ねてきました。その模様については、別途お伝えしたいと思います。
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以上、「前編」「後編」に分けての、二本松からの「桜紀行」でした。
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