セルフカットした話し
セルフカットしたことについて書きたいと思う。
前回、新型コロナの影響で外出自粛中に中学生の息子の髪を「おうちカット」したことを書いた続きだ。
前髪だけなら何度もセルフカットしたことがあるが、全体的にセルフカットしたのは人生初だ。息子の「おうちカット」で意外に何とかなることがわかったので今度は自分もという気になった。
さっそく誰かが上げているセルフカットの動画を見てみる。
世の中にはセルフカットしている方々がたくさんいることに驚く。しかもみなさんお上手。
私もこんな風にできるのだろうか。
失敗したらどうしようという気持ちが頭をもたげる。だが4月から在宅ワークになり、誰に会うわけでもないのでセルフカットするチャンスでもある。
ちょっと迷ったが、やっぱりやることに決めた。髪のボサボサ具合がもう限界だ。こんな頭で在宅ワークを続けるなんて精神衛生上も良くなさそうだ。
まじまじと合わせ鏡で自分の髪型をみる。
前回美容室に行ったときは、前上がりのショートボブにしてもらっていたような気がした。前上がりのショートボブとは、髪の長さがバックよりサイドのほうが短い、と言うことだと思う。たぶん。
なので、サイドに合わせてバックだけを切ることにした。前上がりのボブが、おかっぱヘアになるイメージだ。
おおざっぱに後頭部を4つにブロッキング。
右利きのわたしは右後頭部の下の方からはさみを入れる。
切り口が見事に斜める。
でももう先に進むしかない。
右側から切ったり左側から切ったり試行錯誤。
フツウのはさみで長さを切り揃えてから、スキバサミでなじませるを何度も繰り返す。
ようやく完成。
髪を切る前に動画で何度もイメージトレーニングをしたせいか、意外にすんなりと終わった。
が、問題は次の日であった。
一晩寝て起きたら、左から風が吹いているような髪型になっていた。
右側後頭部の髪がめっちゃはねている。
自分が若干くせ毛だったことを思い出した。
美容師さんに切ってもらってもはねてしまう部分が、自分で切ったせいか感心するくらいはねている。
一瞬自分で髪を切ったことを後悔したが、このままではいられないので再びセルフカットに臨む。
合わせ鏡でじっくりと自分の後頭部を見て解決策を考える。こんなに自分の後頭部を観察するなんてめったにない。私のくせ毛は、右と左でくせの強さが明らかに違った。
右側のくせが強い。
昨日は左右対称に切って終えたつもりだったが、それが間違っていたような気がしてきた。こうなったら強行突破だ。
はねている部分を切ってしまおう。
また霧吹きで湿らせ少し短く切ってみた。
左右非対称の長さになるかもしれない。
スゴい髪型に仕上がったら、その時はその時だ。美容師さんにお願いしてショートカットにしてもらおう。
昨日と同様、フツウのはさみでちょっとずつ切り揃えてから、スキバサミでなじませることを繰り返す。
意外になんとかなった。
今わたしの後頭部の髪の長さは、よく見ると右側が少し短めの左右非対称だ。しかし、他人の後頭部の髪の長さがどうなっているか気になる人など多分いないだろう。
そして次の日。
また一晩寝て起きたら、もう左から風は吹いていなかった。くせ毛がうまい具合に落ち着いている。あんなにテキトーに切ったのにキセキすぎる。
だが、今度はまた別の問題がおきた。
両手で後頭部のはね具合を確認したときに気が付いた。後ろの生え際ラインで切りそろえたところのちょうど真ん中あたり。動物のしっぽのような髪が一束あるのが感じられた。少し綾小路きみまろ的だ。昨日は右側後頭部に夢中すぎて気づいていなかったのかもしれない。
そこをカットすると、その次の日以降は何の問題も起こらなかった。3日間かけてセルフカットした髪型は今もなじんでいる。もしかしたら、見慣れただけかもしれない。
今回人生初のセルフカットを終えて思うことは、意外にセルフカットでも大丈夫ということだ。しかし3日間はステイホームすることが決まっている時に限る。
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