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やっぱり「祭り」が好き

このタイトルだと「今から祭りの思い出でも話すんか」とお思いになるかもしれませんね。すみません、今回も好きな音楽の話をしていきます。

そういや、夏祭りなんかの思い出って小学生以降ほぼ皆無ですし、高校・大学の学祭も人並みに楽しんだ程度…。残念ながら話せるほどのエピソードを装備していません…あれ、なんか悲しい…。

それはさておき、何が言いたいのかと言うと、イタリアの作曲家オットリーノ・レスピーギの「交響詩『ローマの祭り』」という作品が昔から好きでして…。

こんな曲です(約25分)。
意外と全楽章を演奏するオーケストラの公式動画ってあまり無いんですよね。N○響の動画もアップされているけど、明らかに転載っぽい…。

この作品は、イタリアの首都であるローマの景観を題材とした「ローマ三部作(噴水・松・祭り)」のうちのひとつで、次の4つの楽章から成り立っています。

第1楽章「チルチェンセス」
帝政ローマの皇帝ネロがコロッセオ(円形闘技場)で開いた見世物が題材となっています。当時、迫害されていたキリスト教徒が猛獣に喰い殺されるというかなり血なまぐさいショーだったとのこと…。

第2楽章「五十年祭」
ロマネスク時代、聖地ローマに巡礼すると特別な赦しを与えられる「聖年」を記念したカトリック教会の祭りが題材です。実際、1400年以降はほぼ25年間隔ですが、当初は50年に1度開かれたため「五十年祭」と訳されているようです。

第3楽章「十月祭」
ルネサンス時代、ローマ近郊にあるカステッリ・ロマーニで行われたブドウの収穫祭が題材で、うっとりするような旋律がとても印象的な楽章です。結構、この楽章好きなんですよね。

第4楽章「主顕祭」
ナヴォーナ広場で行われた公現祭(イエス・キリストの顕現を記念する祝日)前夜の祭が題材で、手回しオルガンや酔っぱらい、踊りに夢中になる人々…などを曲中で表現されています。

というように、古代から現代にかけてローマで開かれた祭りをまるでタイムトラベルのように体感できる寸法です。

中学時代、地元の吹奏楽団の演奏を生で聴いたことがきっかけで好きになりました。最初は楽章抜粋&カットされた吹奏楽アレンジ版ばかり聴いていましたが、次第に原曲(オーケストラ)をフルで聴くようになりました。やっぱり原曲が一番ですよ。

初めて手にした携帯のメールアドレスに取り入れてみたり、高校時代の選曲会議にも勢いで出しちゃって一蹴されたような…(演奏難易度の高い大曲なので当然っちゃ当然ですね)。

今では、他にも好きな作品や作曲家がいるんですけど、たまに聴きたくなる作品です。

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