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逆境が人に与えるモノこそ美しい

●昔の人の言葉は良く見える

昔々、といっても社会人になりたての頃。
仕事がうまくいかなくって藁にもすがる想いで何かしら過去の偉人系の本を読み漁った時期がありました。

今は全くといっていいほどにこの手の本は読まないようにしているのですが、今よりも更に青い時代の私はどこかから仕入れてきた偉人の声に支えられるほど迷っていました。

そんな時に出会ったのがこの言葉。
シェイクスピアの言葉らしいのですが、ぶっちゃけシェイクスピアには全く知見がなく、ぼんやりと名前を知っているだけ。実際にはこの言葉には続きがあって、

逆境が人に与えるモノこそ美しい。

- それはガマガエルに似て醜く、毒を孕む。
- しかし、その頭には宝石が眠っている

As you like it / William Shakespeare - 1623年

とのこと。
 - まさかガマガエルが出てくるとは思わなかった。

簡単に要約すると、一見すると険しい道には宝物が眠っていて、順当な道ほど落とし穴があるんだよ、的な意味。
どちらかと言うと思い通りにいってる時こそ気をつけなって感じの文脈ですが、頭だけとると厳しい現実に目を逸らさずに頑張れよっていう激励に捉えれなくもないですよね。

ここでは文章の意味について言及したいのではなく、昔の人の言葉って何故か良く見えますよねって話。

●実際に険しい道こそ成長の道だった

いやいや、そんなふざけたことを書き残したいのではなかったです。

人生において、仕事でもプライベートでも、どれだけ歳を重ねようとも経験を積もうとも、その時の自分に応じた壁がいつも眼前に現れるものです。
不思議といずれの壁も「これがオレ/アタシの壁かよ」と認識するような状態になっていれば、決して乗り越えれない壁ではないのですが。

で!
私のような凡人は決まってそんな壁を目の前にしてクサクサしてしまうものなのです。
そんな時、前を向くために背中を押してくれるのが、

逆境が人に与えるモノこそ美しい

この言葉だったりします。

つい最近ですが、会社の経営でもプライベートでも、どうしようもない現実を目の当たりにして心がクサクサしていました。
 - そもそも"クサクサする"って変な言葉ですね。

ふと自身を振り返ってみると、いつもの、そしてあまり親近感の湧かない偉人の良さげなこの言葉を想い起こします。
その度に、

「あぁ、今こそ逆境!成長の時だ!美しい!」

なんていう楽観的な電気信号が、ひとしきり落ち込んだりイライラしたりして空っぽになってからの脳に刺激を与えてくれます。
 - もっと早よきてくれって思いませんか。

そして、ポジティブな電気ビリビリになった私の脳は覚醒し、逆境こそがチャンスという一般的に言えばサイコパスに分類されそうな感情が押し寄せてくるのです。
私だけではないと思いますが、人は盲信していたネガティブなまどろみから目が覚めた時、とても強い課題解決意識が湧き出てきます。
生きるべきか死ぬべきか、それが問題…ではありませんが、生存本能とは素晴らしいモノで、如何なる状況下でも自身の力を100%以上に引き上げてくれます。
 - ちなみに私は頑張っても100%以上は出ません。

つまり、逆境に身を置く、もしくは逆境が不意に訪れることによって自身の目的達成に相応しい自分に少しずつ近付いていくということです。

●それでも現実は変わらない

とはいえ、あくまで考え方の話なのでいくらポジティブになろうとも現実が好転することはありません。

ウイルス対策がシルバー国家社会で過剰になることは明白ですし、対策制度の瑕疵に気付いた人も第三者の目が光るため漫然と批判めいたことをTwitterで発信するしかありません。大多数の子供にとっては父親が母親に勝ることはありませんし、ご飯よりお菓子の方が好きになるものです。

だからあくまで考え方であって、現実改変するほど現代はヴァーチャル・リアリティの世界ではありません。

とはいえ、課題解決意識が明確になった人は、どれほどネガティブな環境下においても前に進むことができます。

現実を受け止めた上で、個々にKPI(重要行動目標指標)を設定し、目的地までの地図を広げて愚直に、そして正確に一歩ずつ踏み出すことが可能になります。

考え方は特効薬ではありませんが、未来の自分自身を変える可能性を含む栄養剤のようなものですね。

●全ては物事をどの位置で視るのかで決まる

さて、偉人と呼ばれる方々の言葉が良く見えるというのは、人類のDNA上に失われた価値を美化しがちな作用が働いているのではないかと勝手に感じています。
 - 完全なる主観以外の何でもありません。

昔の人がただただ偉かっただけではなく、それらを語り継ぐ側の解釈でいくらでも変わってきているということ。
そして、語り部たちは失われた何かに価値をつけることで他者の興味を集め、食い扶持を稼ぐのです。
現代のSNS/インフルエンサーのような現象は過去から変わっていないのですね。

要するに、大切なのはどの立場で、どの角度で、どのような視点で物事を捉えるのか、ということに尽きると思います。

この世の全てには表と裏が存在して、現在見えている方向が表でその逆が裏、というのは誰かが作り出した概念でしかありません。

私にとっての逆境という環境は言葉の通りネガティブな印象ですが、シェイクスピアの手によって(ガマガエルと宝石という謎の組み合わせによって)、ポジティブな状態に変換されました。
つまり、自身を見つめ直すキッカケとなり、成長のチャンスとなったのです。
もはやどちらが表と裏なのかわからない状態です。

このような思考スタイルで、いつでも「ピンチこそがチャンス」という変換ができるようになりました。
過去にこのタイトルで記事を書いています。

さぁ、当社も2022年度が始まりました。

今期も早速、逆境だらけではありますが、いわゆるチャンス到来です(泣きながら笑っています)!
どんな一年にしようか、今から考えるだけでワクワク(泣きながら記事を書いてます)してきますね!

毎日、楽しく逆境を磨いていきましょう!

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