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【📗011〜015】あきのよながに


先週、旅先で曼珠沙華を見かけました。

9月中旬になっても毎日サウナみたいに暑くて、
「地球はどうなっちまったんだー🥵」
と心乱れていたところに見かけたので、
「まあ落ち着け」と言われた気がしました。

シルバーウィークが終わり、いよいよ忙しくなりそうな気配。
気合い入れの意味も込めて、久しぶりの更新です。


去る7月、大好きだった祖母が他界しました。

両親が共働きで、私は完璧なおじいちゃん、おばあちゃん子でした。
お裁縫とお料理が得意で、ありえないくらい気が強い。
口で祖母に勝てる家族はおらなんだ。
北海道の出身で、数の子やいくらの調理もお手のものでした。

「日和山灯台」の幻想夜話は、祖父母から聞いた半世紀前のニシン漁や、
鰊御殿のお話を思い出しながら書きました。

北海道のお話で真っ先に思い浮かぶのが、三浦綾子の小説です。

塩狩峠/三浦綾子

前回紹介した『沈黙』を読んだあと、
何冊かキリスト教文学を手に取った流れで出会った記憶があります。

多感な高校生の時期に読めてよかったなあ。
当時の友人もたまたま同時期に読んでいて、
「三浦綾子やばくね!」と話したのを覚えています。
純文学について語り合った経験がそれまでほとんどなかったので、
なんとなく記憶に残っています。

そして、祖母の枕元によく置いてあった本が、宮本輝と向田邦子でした。

錦繍/宮本輝

隣りの女/向田邦子

家族のために毎日忙しく過ごしていた祖母が、
どんな気持ちで読んでいたのか。
秋の夜長に読み返してみようと思います。

そういえば、
なぜか祖母は書店に行くたびに私にマンガを買ってきてくれて、
チョイスが絶妙だったんだよな…

あさきゆめみし/大和和紀

これは、分かる。古文では大変お世話になりました。
(「光る君へ」、生まれて初めて大河をリアタイできてる!嬉しい!
まひろがんばれ😢😢😢😢まひろの文才にあやかりたいゾ〜)

らんま1/2/高橋留美子

問題はこっち。
おばあちゃん、内容知ってて買ってきてくれたのかな…笑

祖父母はマンガやアニメに寛容で、月曜の夜は急いでご飯を食べて、
祖父母の部屋でコナンくんと犬夜叉をみせてもらったな。
祖父とルパンやジブリについて語り合うのも楽しかった。

少し話は変わりますが、家族の法事でお世話になっているご住職は、
いつも丁寧にお話をしてくださる方で、
悲しみに直面している時に、とてもありがたい存在です。

祖母の四十九日では、
「おばあさまから頂いた優しさを周りに分け与えていくことが、
何よりの供養です」
と話してくださいました。
私が書くとありきたりな言葉に聞こえてしまいますが、
本当にそうだなあ、と、心から思います。

世の中になくても困らないモノを、なぜ書くのか?
生活のためとか、キャリアのためとか、
現実的な理由はもちろんありますが、
究極、私は「優しくなりたくて書いている」んだと思います。
何気なく生きていたら見過ごしてしまうもの、忘れてしまうもの、
無くしてしまうもの。
書くことでそういうものに目を向けて、他者の痛みを想像できる、
優しい人間でありたい。
家族、友人、恩師、職場の仲間、そして無数のクリエイターから受け取った優しさを、書くことで次に繋げたい。
結果として、作品を受け取った人にポジティブな影響を与えられたらなおよし、です。

ともかく、来月から始まるらんまの新アニメが楽しみですね!
らんまを心の支えに頑張るで、おばあちゃん!

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