この景色、巨匠が絵にしたら/実験2
前回は、木々が中心の公園内風景を、Ai版/モネ、Ai版/セザンヌ、Ai版/北斎、Ai版/広重の Ai版/巨匠 に描いてもらいました。ここからは、Ai版/巨匠X を AiX と記述することにします。Ai版/モネだったら、Aiモネといった具合です。
前回はこちら:
さて、第2回の今回は、建物のある風景に挑戦します。建物で私の印象にあるのはセザンヌとユトリロなので、この2人の巨匠でいってみます。
これを元写真に使います
第1回と同じく、画像生成AiアプリはLoonardo.Ai を使い、変換の基本設定も第1回と同じにします。Strengthは色々なStrengthを試しましたが、私が一番納得できた Aiセザンヌ が Strength=0.6 だったので、これを採用しました。
※Image Guidance = Image to Image
※Strength = 6.0
※Prompt Detail
= セザンヌが oil paint, Paul Cezanne
※Prompt Detail
= ユトリロが oil paint, Maurice Utrillo
Leopard.Ai は、どんな絵に変換してくるでしょう。
セザンヌが...…
そして、ユトリロが...…
あれ、なんだか、絵画っぽくないですね。写真とあまり変わらない。それに、セザンヌとユトリロの違いも、あまり感じません。
もしかしたら、プロンプトの書き方がよくなかったかもしれません。プロンプト内では前方に置かれた指示が優先されると、どこかで読んだ気がします。
巨匠の名前を前に出して、プロンプトを
※セザンヌが Paul Cezanne, oil paint
※ユトリロが Maurice Utrillo, oil paint
に変えます。
これで、どうなるでしょう?
まず、セザンヌ...…
つづいて、ユトリロ...…
うーん、まだ、絵画的でないし、二人の画家の違いもハッキリ出てきません。
元写真がよくないのかもしれません。空の比重が大きい写真ですが、空の描き方には画家の個性がそれほど強く現れないかもしれません。また、写っている建物も、あまりアーティステックな感じではありません。
空がなくて、もう少し絵心がありそうな写真で試してみます。この写真にします。
変換の設定は、先の2回目の実験と同じにします。
※Image Guidance = Image to Image
※Strength = 6.0
※Prompt Detail
= セザンヌが Paul Cezanne, oil paint
※Prompt Detail
= ユトリロが Maurice Utrillo, oil paint
さあ、どうなるでしょう?
まず、セザンヌ...…
つぎに、ユトリロ...…
こちらは、絵画風にはなりますね。しかし、二人の画家の違いは、期待に反して、ますます見えなくなってきました。う~ん、写真が悪いのか、Leonardo. Aiの性能限界なのか?
Strength=0.6 だと、元の写真の縛りが強すぎて画家固有のスタイルが現れにくいのかもしれません。Strengthを緩めてみます。
※Image Guidance = Image to Image
※Strength = 4.5
※Prompt Detail = セザンヌが Paul Cezanne, oil paint
※Prompt Detail = ユトリロが Maurice Utrillo, oil paint
にして、まず、空のある風景から。
セザンヌ...…
ユトリロ...…
すっかり絵画らしくなっただけでなく、二人の画風の違いも見えやすくなっています。ただ、これが私が見たかった絵かというと、ちょっと微妙なものがあります。なんだか、私の手を離れすぎた気がするのです。
植木のある風景のほうはどうでしょう?
セザンヌ...…
ユトリロ...…
あれあれ、違いが出ません。絵画としての出来は、前出のS=0.6 版の方が上のような気もします。これだと、空のある風景とは反対に、私の手をほとんど離れていない気がします。
うーん...…自慢するわけではないですが、元々の写真が絵画に近いスタイルでまとまっていて、AiセザンヌとAiユトリロが腕を振るう余地が少ないのかもしれません。
少ない実験回数ですが、とりあえず次のようなことが推測できそうです。
今回の実験から推測できること
(1)Strengthが強いほど元の写真に縛られ、Ai巨匠の画風が現れにくい
(2)絵画に近い出来上がりの写真にも、Ai巨匠の画風が現れにくい
画像生成Aiは奥が深いです。
引き続き、いろいろと実験していきます。
今回は、ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。これからも引き続きお使いいただきますよう、よろしくお願いいたします。
次回はこちら: