【コラム】学生の秘めたポテンシャル
大学での授業も前半を終え、昨日はちょうど折り返しの回でした。
海外旅行における実務を教える「トラベル実務」。
そして、
インバウンドに対する、学生ならではの新たなホスピタリティアイディアを考える「観光ホスピタリティ」。
これら2科目を教えています。
共に、これまでの私の実務が活かせる分野で、特に「観光ホスピタリティ」に関しては、最も得意とする専門分野です。
先週(Vol.7)の回からは、少し内容も具体的にステップアップし、
「訪日韓国人旅行者に対するホスピタリティアイディア」に関し、その必要性と共に解説。
その後、学生にアイディアを考えてもらい、昨日発表してもらいました。
これまでの約2ヶ月で学んでくれた内容を最大限活かし、彼女たちなりに試行錯誤したアイディアに、聞いているこちらがワクワクするような、学生たちの秘めたポテンシャルに関心しました!
次回からは「訪日台湾人旅行者の動向」を学び、再び同じようにアイディアを考えてもらう予定です。
当初は彼女たちもインバウンド対応を「自分事」として捉えられず、
「もっと学校でも英語学習を充実させた方がいい」とか、
「観光地を仙台にも増やすべき」と言った、完全に自分がそこの「主語」として存在しない「他人事」からのスタートでした。
しかし、「もし自分がやるなら?」と念を押し続けた結果、工夫次第では素晴らしい企画になるのではないかと思う様な発表に、本当に驚かされます。
「ハネる」企画の定番が染み付いてしまった大人には浮かばないような、「アイディア」や「ウリ」、お客様にとっての「メリット」が、深ぼれば深ぼるほど溢れ出てくるのです!
そんな学生たちにも授業の前半回でお話した、「お客様の6段階」という考え方。
私の教える「ホスピタリティ」は、単なる感覚的な「心遣いや思いやりって嬉しいよね」という話ではなく、「サービス」と「ホスピタリティ」の明確な違いや、その派生効果などを見える化させているので、経営的要素を多く含めています。
そこが「研究」ではなく、「実務」をウリにしている私ならではの「色」です。
学生たちにも、インバウンドホスピタリティは、ボランティアではなく、有益な「輸出ビジネス」であることを強調しています。
その様な土台があると、本当に自分が考えたことが、「価格相応」の価値にしかならない「サービス止まり」のものなのか、
「価格以上」の価値をもたらす「ホスピタリティ」になり得るものなのかが明確になり、体系的に「ホスピタリティ」を考えられる様になります。
それで言うと、地方都市はまだその認識自体にも課題があります。
先日も別のコラムでご紹介した、訪日ラボの「インバウンド口コミ分析」。
ここにもついに、「インバウンド人気飲食店ランキング(仙台編)」が登場しました。
まさにタイムリーにも大学の授業中だったので、学生と共にその内容をチェック!
・・・
・・・
一瞬、その結果に場の空気が凍りました。
いつもは物静かな学生が一言。
「牛タンばっか。」
まさにその通りの結果だったのです。
別の学生も
「なんか違うんだよな〜。てか、うちら牛タンとか行かないよね〜。」
おっしゃる通り。
学生たちのツッコミやリアクションも、この2ヶ月で的を射たものになってきました。笑
比較対象として都内各所の結果を見せた時、また別の学生が最も重要なことに気づいてくれたのです。
それは…
「口コミ数が足りなすぎんだ、これ!」
ご名答。
この「口コミランキング」は、世界各国での利用率が高い「Googleマップ」への口コミ数をランキングにしたものですが、そこへの口コミ数が少ないのが、偏った結果になるそもそもの原因です。
「Googleマップ」は、日本語で投稿しても外国語に自動翻訳してくれるので、利用側にとっても強い味方になるツールです。
それを知っている多くの外国人旅行者は、「Googleマップ」を利用して飲食店検索を行いますが、もちろんそのサービスを利用していなければ、外国人旅行者にそのお店の「存在」を知ってもらうことはできません。
冒頭に提示した「お客様の6段階」にて、まず最初の「潜在客」に対して実施するべき行動、「存在を周知する」が出来ていないことになります。
存在を知らせていない
⇩
「☆」「レビュー」がないので外国人もスルー
⇩
みんな同じところに行く
非常にシンプルで簡単ですよね。
その様なことをリアルタイムに解説し、資料だけでは理解できないことも「自分事」として捉えられて、自分をその話の「主語」にして次の対応策を考えられます。
こう言ったことが、学生だけではなく、インバウンド対策に悩む地方自治体や企業様にも派生できると最高なのです。泣
私も「自分にできること」を大切に普及活動に努めて参ります!
学生のポテンシャル、ヤバし!!!
最高すぎ。
大人も柔軟に頑張らないとですね。