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自然公園を歩きながらアトピーと向き合った。
昔、持病のアトピーの症状が悪化して辛かった頃、意識して外を歩いていた。
痒みや炎症で辛いとはいえ、ずっと家にいると血流が滞るしストレスが溜まるからだ。
近所の自然公園を歩くのが好きだった。
歩きながらアトピーのストレスを消化しようと試みていた。
歩くと血流が良くなって痒かったんだけど、気分はリフレッシュするから歩く方を選んでいた。
痒いことを意識すると楽しくないから、なるべく歩くことを楽しもうとしていた。
地面にふれる足の裏の感覚と、それに連動して動いていく身体感覚に意識を向けながら、変わっていく目の前の景色を楽しんでいた。
僕が歩いていたのは自然公園だったから、季節に合わせて景色も変わった。
春のぽかぽかした陽気、夏のジリジリと暑い日差し、秋の紅葉の香り、冬の物寂しさ。
それらを味わいながら、歩きながらアトピーである自分と向き合った。
ふと気づいたときに、僕は歩くことが好きになっていた。
歩くというフィジカルな身体感覚と、小さくでも着実に変化していく自然の風景を感じられることを娯楽のように感じていた。
歩くことが「楽しみながら物事と向き合う姿勢の大切さ」を教えてくれたのかもしれない。