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イデオロギーとしての英文法 : 2ch投稿 2012/11/11(日)

■■■ 英文法書総合スレ Chapter7 ■■■

べ平連のリーダーだった小田実代ゼミの寮長をやっていたことがあった。

同じくベ平連を主導して代ゼミの英語講師であった吉川勇一が書いた『納得できる英文法』は、英語の基本を踏まえた上で、ある程度深い所まで分かりやすく説明していて(例:いわゆる鯨構文など)、いい本だと思う。

しかし、巻末の著者プロフィールでは「予備校での授業のかたわら、河合塾や駿台予備校の講師の有志らとともに反戦、憲法9条擁護の市民運動などを行なっている」とバッチリと自らのイデオロギー色を出していたw

手元にあるのでよくチェックしてみたら、本文にもあったあったww

(1) The policy of the occupation of Japan in the Southeast Asian countries was very notorious.
(2) The policy of the occupation of Japan by the United States drastically changed as the Cold War came into the open.

(1) of主格関係、(2)of目的格関係の文法事項にかこつけて“「日本の占領」の2つの意味”、すなわち“日本が占領する”のか“日本が占領される”のかについて言及されていた(pp150-1)ww

因みに、このof主格/目的格のあいまい性を問題にして有名なのが生成文法チョムスキーだったけれど、彼はベトナム反戦の立場で“発言する学者”としても有名だった。

1976年に著されたダグラス・ラミスの『イデオロギーとしての英会話』では、“英会話” なるものを学習する過程で、知らず知らずに、いわゆるWASP(ワスプ);ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント (White Anglo-Saxon Protestant) のイデオロギーに洗脳されることが論じられている
(確かにそうだ!)。

「ボブ・ディラン論」やジョン・レノンが書いた「カムトゥギャザー論」や「プラスチックヒッピー論」などを論じた上で、その本の最終章が「ホー・チ・ミン市からの涼風」ww 

でもその本で書かれていた「沖縄」の状況は今も変わっていないし、反日の中国に対してベトナムへ日本の企業はシフトして来ている現在の動向を見ると、彼の論は時代を超えて通じる所がある。

●(レス、以下同じ)自分(40代)が高校生の頃に受験対策として読まされた英語長文問題には「英米人から見ると日本は劣った変な国」みたいな英文がよくあったな

今の日本の英語教科書や英語参考書では英米礼賛は減ったけど「中国韓国はすばらしい 日本は劣った国」みたいのが時々載る

●同時通訳の神様と呼ばれ、アポロ月面着陸を通訳した國弘正雄もベトナム戦争反対派ライシャワーに直接注視を求めたという。今から振り返るとイデオロギーだが当時の知識層としては普通の風潮だったのだろう。

英単語連想記憶術というゴロあわせの本でも、デモや学生運動を肯定するような例文が載ってたけど昔の参考書でリアルタイムで読んでないのでイラッとこない。現代の参考書の一部にある中韓age日本sageのほうがイラッとくる。

一般書店でも売れていて学校採用も多い桐原のForestは特にそういう政治的や思想的な例文はなかったと思う。

●イデオロギーというかどうかは分からんけど、10年近く前のNHK基礎英語2で、チップをもらう立場にある人たちに同情しているとか、インディアンにいろいろ助けてもらっておいて「神」に感謝したとかは当時は驚いた。

●いわゆる学生運動にのめりこんだ連中ほど就職先がなくて予備校の講師になった者が多く、その彼らが書いた参考書類には彼らなりの矜持から自分らが信じた思想を盛り込むようなことが行なわれていた。

それに対して文科省検定教科書や学校で採用される教材などでは注意深く政治性みたいのはカットされるから、教材を執筆する者は当たり外れのない環境保護などの話題に傾く傾向があった(経験者は語るw)。但し環境問題を語るなら原発は必ず取り上げるべきなのに、それはタブー視された。実は取り上げないという意味でも見えない形でイデオロギー性が働いているわけだ。

●学校英語で取り上げない話題と言えば、セックス関係。
この辺の“教養”がないと、今時の映画もテレビドラマも愉しめないw

●興味深い話題サンクス
このスレは英文法以外も勉強になるなぁ…

Boy friendを男友達と和訳して理解すると誤解が大きるっていうのは 山田詠美の本かなんかで読んだw
恋人かセフレのこと=Boy friend
ただの友達=Just a friend

●ただし女性の場合は“my girl friend”と言う場合はあいまいw
レスビアンで性的関係がある“恋人”の場合も性的関係のない“女友達”の場合もあるw

因みに、いわゆる学習辞典として出ているものは性的用語が慣用表現がほとんどすっぽり抜けているから、結局日常生活で役立たないww

●学習辞典の部類にもかかわらず、『アドバンスト フェイバリット英和辞典』(東京書籍)はこの辺の語彙だけでなく最近の社会・文化・科学・インターネットに関わる語彙がある程度豊富でいい線いっているとは思う。

さて、このnoteを書くにあたって思い出したこと──

言わずと知れた反捕鯨国の豪州人の著者が「機能文法」のテキスト的主題・対人的主題・話題的主題の主観転換を解説するにあたって、こんなイデオロギー色の強い例文を掲げていたww

Greenpeace managed to save 60 whales, but unfortunately, the Japanese did kill 24. The Japanese claim that whale meat is a part of their culture.
(ジェフ・ウイリアムズ『英語教師のための機能文法入門(オーストラリア英語教育理論シリーズ<基礎編>))』Liber Press. 2002.p30)

反-反捕鯨論

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