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「寝る前読書Live」
という名目で、毎週日曜日の夜23:30頃から日付が変わるまで、音声配信アプリ、stand.fmでたまにライブ配信をしている。
ちなみに読書というのは表面上の名目で、実際はリスナーと一週間のお疲れ様と、来週一週間がんばろうを言い合う、というもの。
そしてここだけの話、それすらも表面上の名目だったりする。
Liveのとき必ずかける曲がある。
『00:00:00』
未だに正式な読み方が不明な、口ロロ(くちろろ)の名盤、everyday is a symphonyに入っている。私にとって特別な曲。
口ロロはtonightから入って、いとうせいこうに寄り道し、この曲にたどり着いた。
もはやこの曲を聴くためにLiveをしていると言っても過言ではない。それくらい好きなのだ。
うまく表現するのは難しいけれど、この曲を聴いていると宇宙と繋がれる感じがして、なぜかいつも泣きそうになる。
アルバム版は8分27秒で一見長いけれど、内容には無駄がなく、この曲に乗って夜の時空を越えるのには必要な長さだ。
23:30くらいにLiveを立ち上げて、日付が変わる頃。
曲の冒頭の時報が3カウントを超えると、私はもう話さない。
みんなで一緒にこの曲を聴きたい。
話のBGMになんかしたくないのだ。
チャット欄で、普段から音声では言わないようにしている弱音や感謝。本音を吐く。
みんなもつられる。
いろんな想いが放たれる。
今日まじつかれた
オレも。
明日仕事いきたくない
みんな大好きだ!
泣きそう
本当は嬉しかった
ありがとう
宇宙にぜんぶ放たれて、時空を彷徨うこの感じ
全てが解放されて、逆に全てと繋がれる感じ
過去とか現在とか未来とか
国とか言語とか性別とか
しがらみとか悩みとか
名前のない気持ちとか
この瞬間には何もなくなる気がする。
今日が昨日に。明日が今日になる瞬間
同じ音楽を聴いて、同じ時間を共有する瞬間
ただ、みんなでこの曲を聴きたいだけ。
それにみんなを付き合わせているだけ。
ただ、それだけ。
それが本音。