医療広告ガイドラインの最新版をざっくり解説&対策のまとめ
2023年8月25日に、医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書(第3版)(案)こと『通称:医療広告ガイドライン』の最新版がひっそり公開されていました。
当noteでは、治療院業界でも問題にあげられやすい以下の5項目について、ざっくりな解説と対策をまとめてみました。
誤解をまねく広告
著名人との関係性強調
ビフォーアフター
口コミ
キャンペーン
対象はホームページやSNSなどのネット媒体といわれていますが、チラシや看板でも同様の対応が求められるでしょう。
ちなみに、いくらコンサルにすすめられたからといっても、最終的な責任を取るのはオーナーや施術者です※
✔消費者庁HPより
とはいえ、あくまでもガイドラインなので、
露骨な表現による景品表示法違反
報酬による推薦をうける(いわゆるステマ)
などでなければ、大きなトラブルにはつながらないかと。
note内の「NG」表記について
便宜上「NG」と記載していますが、
推奨されない(好ましくない)
と受け取っていただければ幸いです🙏
(1つ1つ書くと読みにくくなるため 汗)
◆noteを書いた人
1. 誤解をまねく広告:地域NO.1は改善率92.3%などの掲載はNG(好ましくない)
以前から言われていたので、いまさらですが、
口コミNO.1
満足度NO.1
地域NO.1
は掲載NGです。
あわせて、
改善率92.3%
なども掲載NGです。
◆対策
医療広告ガイドライン以前に、景品表示法的にもアウトの可能性大なので、さっさとやめちゃいしょう。
2. 著名人との関係性強調:医師の推薦・有名人も多数通院は掲載NG
以前から指摘がありましたが、
医師の推薦!
同業者からの推薦!
有名人も多数通院!
のような情報は掲載NGとなります。
▼NG例▼
◆対策
地域NO.1や改善率とおなじく、医療広告ガイドライン以前に、景品表示法的にもアウトの可能性大です。
さっさとやめちゃいしょう。
3. ビフォーアフター:掲載OK(ただし条件あり)
ビフォーアフターそのものは、施術内容などを明記すれば掲載OKです。
▼OK例▼
ただし、以下のような条件があります。
詳細の掲載がなければNG(リンク誘導もNG)
写真を加工するとNG
SNS投稿でも詳細の明記がなければNG
ビフォーアフター①:詳細の掲載がなければNG(リンク誘導もNG)
いいかえると、写真だけの掲載はNGとなります。
▼NG例▼
ちなみに『くわしい内容はコチラ』のようなリンク設定もNGです。
ビフォーアフター②:加工NG
前述したようにビフォーアフターは、施術内容などを明記すれば掲載OKです。
ただし、
撮影した写真の加工
フリー素材の加工
についてはNGです。
ビフォーアフター③:SNS投稿でも詳細の明記がなければNG
逃げ道になると思っていた?SNS投稿でも、詳細が明記されていなければNGとなります。
▼NG例▼
Instagram集客している人(とくに美容系)にとっては、対応が求められそうですね。
4. 体験談・口コミ:掲載そのものがNG
前述した医師の推薦とおなじく、体験談・口コミの掲載はすべてNGと思っておいた方がよいかと。
NG例
直筆のアンケートや手紙
口コミの転載(引用)
効果・効能をまとめた体験談
ホームページを制作する側にとってもツラいですが、以前からいわれていたので仕方がありません。
また、具体的に明記はされていませんが、治療院アカウントによるSNSでの口コミ掲載もNGと思われます。
▼NGと思われるイメージ▼
善意の無償による口コミ投稿でも、うかつにSNSでスクショをアップしない方が無難でしょう。
◆対策
ポータルサイトを使っている人
→ポータルサイト内で口コミを集める
ポータルサイトを使っていない人
→Googleマップで口コミを集める
その後、口コミを表示できるページのリンクを設置しておく。
✔注意
口コミ投稿×割引キャンペーンについては、PR表示などがなければステマあつかいになるため注意しましょう。
5. キャンペーン:費用を強調するとNG&無料モニターもNG
キャンペーンについては、費用を強調するとNGとなりました。
NG例
◆対策
今後は、以下のようにする必要があありそうです。
▼OK例(たぶん)▼
費用を強調するとNGとなるめ、ホームページやSNSで無料モニター募集の掲載もNGとなる見込みです。
今後、ネット上で無料モニターを募集する場合は、
のように『初回は全員0円』にする必要がありそうです。
無料モニターの抜け道としては、
オフラインによる紹介など一部の人限定にする
SNSやGoogleマップの口コミで患者さんに投稿してもらう
などが考えられるかと。
余談:雑誌に掲載はOK
2023年9月現時点では、一定の条件※を満たせば、雑誌やメディアに掲載されたことをホームページやSNSで発信しても問題ないようです。
ただし、みずからお金をだして掲載した場合は、規制の対象となるためご注意ください。
まとめ
誤解をまねく広告
著名人との関係性強調
ビフォーアフター
口コミ
キャンペーン
抜け道になると思われていたSNSン投稿や、無料モニターも一定の要件を満たしておかなければ、規制の対象となります。
そのうち「知らなかった」ではすまされなくなる可能性もあるため、このnoteを読んだ時点で対応していきましょう。