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大学の女性枠について,現役の大学院生が思う事.
ここ最近,大学入試における「女性枠」が議論を呼んでいます.
この「女性枠」というのは,入試において女性が入学できる定員をあらかじめ確保しておくというものです.(今回は理系学部を対象とした話です)
それではなぜこれが議論を呼んでいるのか?
個人的に考えた理由としては以下の2つです.
男性を差別している
まず1つ目は男性が不利になることから男性差別であるという主張があります.女性の定員があらかじめ確保されるということは,男性からすると定員が少なくなってしまうからですね.
本質的な解決にならない
2つ目は女性研究者が少ないという問題を解決する手段として,本質的なものではないという主張です.これは政治家でも同じことが言われたりしますが,単に人数を増やすだけでは意味がないという理由からだと思います.
ではこの2つに対してどのように僕が考えているかをお話ししたいと思います.
まず,男性を差別することになるという主張はその通りだと考えています.僕は学部生では工学部に所属していましたが,その9割が男性です.つまり入試において,もともと理系学部に入りたい生徒はほとんどが男性なので,残りの1割の女性からするとかなり優遇されているように思えます.
このことから,単に入試制度だけに焦点を当てれば男性差別だというのは正しいのかなと思います.
ですが,この女性枠の目的はおそらく女性研究者を増やしたいことです.ここで,女性枠への反対意見として本質的な解決にならないことを挙げましたが,僕は長い目でみれば本質的な解決につながるのではないかと思っています.
というのも,最初は学力という質はある程度目をつむってでも女性の数を増やすことが重要だからです.
そもそも,理系の分野に興味があっても男性ばかりの環境は少し嫌だなと思う女性は多いはずです.だって僕たち男性も逆の立場なら少しは抵抗感を感じますよね.
女性が一定数いる環境を作ることができれば,これから大学進学を考える中で理系に進んでもいいかなと思う女性割合は間違いなく増えるでしょう. そして将来的に教員にも女性が増えれば,それはさらに加速することになるだろうと思います.
また,特に男性目線から考えた時にも女性が多い方がメリットがあります.
例えば研究室に華が生まれますよね!(おい)
といっても冗談ではなく真面目な話です.男性しかいない研究室だと,どうしても雰囲気が少し重苦しい感じになりがちだと思います.
これが悪いとは思わないのですが,理系の人はあまりコミュニケーションに性を出す人が多くないので,研究をする上でもギスギスした雰囲気はプラスにならないような気がしています.
「女性は太陽」と言うように,女性が増えれば研究室の雰囲気も明るくなると思いますし,より研究がしやすい雰囲気になると考えています.
さらに女性の方が几帳面で継続できる人が多いことから,新しい分野で研究成果も向上するかもしれないなと思います.
もちろん男性を下げているわけではありませんが,いろんな場面で女性だからこそ生かせる強みが増えればそれはアカデミアにとってもプラスですよね.
というわけで,僕の結論としては「研究を行う場の雰囲気がよくなる」ことと「女性がもつ強みをたくさん生かせるようになる」ことが,大学の女性枠に賛成の理由です.
余談ですが,なぜこのような記事を書こうと思ったかというと,僕の研究室に女性の学生が何人かおり,彼女らがいてよかったなと思う場面がいくつかあったからです.
それではここまで読んでくださってありがとうございました.