相手も自分もうれしい気くばり。 #5月の課題図書:気くばり調査委員会『オトナ女子の気くばり帳』【1カ月1冊生活】
もう5月も終わりが見えてきましたね。
2021年の後半も中だるみせず、気持ちのよい自分でいられるように、5月はこの本を読んでみました。
気くばり、できていますか。
気くばりができる人になりたいけど、何をしたらいいのか「わからない」、咄嗟のそのときに適切な気くばりを「思いつく」ことができない。
そんな私のような人にはおすすめの一冊でした。
「気くばり」はルールでもなくマナーでもない。かも
この本を読んでいて思ったのは、「気くばり」は、何をすればいいのかが「わかっている」ことでも「咄嗟に思いつく」ことでもなく、「相手がよろこぶことを考えて行動する」というだけのことなのかもしれません。
こういうときはこうする、相手がこうなっているときはこう声をかける、とかToDoが決まっているのではなく、●●さんは今これをされるとうれしいかもしれない、私が●●さんだったらこうしてほしいかも、と思いをめぐらせてみること。
なんとなくイメージが湧いたら、恥ずかしがらずにそれを行動に移してみること。
相手のグラスが空いていたらおかわりを伺うとか、ある程度定型化された「気くばり」もありますが、それだって別に記憶しておかなくたっていい。
試験問題じゃないんだから。
一緒にごはんを食べていて、目の前の相手のグラスが空になっているのが見えたら、「お冷を飲み干しているけど、もう飲まなくていいのかな?いやでもまだ前菜しか食べていないってことは、ここから30分以上お冷なしは自分だったらきついな」と考えてみると、「お冷のおかわり、いりますか?」と自然と言葉になりそうじゃないですか?
もちろん、もうデザートも食べ終わってお会計というタイミングでグラスが空っぽだったら、おかわりではなくてお手洗いを伺うほうが自然かもしれません。
でも、相手がすごく喉が渇いていそうだったらこのタイミングでもお冷をもらうのがよいかもしれないし、「気くばり」にはルールなんてなくて、「今の相手と自分の状況」によって全然変わってくるものなのかなと思いました。
そういう「目の前の相手のことを考えて行動する」経験の積み重ねと、自分が誰かにされてうれしかったことの記憶が「気くばり」の引き出しになっていきそうです。
気くばりの心得
この本では、13のシチュエーションごとに100以上の気くばりアイデアが紹介されています。
そのひとつひとつは全く難しいものではなく、というか簡単なものばかりで、すぐにでも実践できます。
(意外と普段自分が何の気なくやっていることもあったりして、ちょっとうれしくなりました)
でも、何もここに書いてあることがすべてできないといけないわけではないし、ここに書いていない「気くばり」もたくさんあります。
どうしたらスマートに「気くばり」ができる人になれるのか。
そんな心得が冒頭に書かれています。
その一、
アナログなひと手間をかける
その二、
相手がよろこぶかどうかを基準にする
その三、
あくまでも自然体
これさえ覚えておけば、今目の前の相手と自分の状況にぴったりの「気くばり」ができそうです。
タイトルには「オトナ女子の」とありますが、性別や年齢にかかわらず誰にでもできるのが「気くばり」なので、ぜひ今日から、相手も自分もうれしい気くばりをしてみませんか。
(忙しいときほど余裕がなくなって殺伐としてしまいがちなので、そんな時にこそこの一冊を思い出したい)