ライターの募集応募に落選…しかしそこで学習したこと
https://www.allcinema.net/cinema/334913
何年か前に見た映画だったが、久々に見た。昔と違って「メタルファンだ」と胸を張って言えない自分がいることにも気づかされたり、自分としてもいろんな気づきが見つかる。
そして久々の再開で、また一つの気づきに出会った。
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某メディアのライター募集に応募し、テストライティングの依頼を受けて…そして見事に落ちた。
まあいつものことだよな、星の数ほどあるメディアの中で、僕みたいなクセの強すぎるライターを雇ってくれるなんて、やっぱり難しいだろう。相性というものだってあるだろうし。
それにしても、この悔しい気持ち…本当に慣れないよな、いつまでたっても。そこそこ稼げそうだったから余計悔しくて。
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この「落第」劇の顛末には、二つほど気づいたことがある。
まず毎度の「落第」でハッとしたことだが、テストライティングとか面接とか、やった後で「結果は1週間ほど、検討してご連絡します」なんて言われるとまず受かることはないということだ。
たとえば相手に少しでも見込みがあればもっと違ったことを言われる。具体的気に「何か条件は?」とか「どんなふうに仕事を振れば…」なんて、もう仕事に進めることを前提に話してくるだろう。だが面接なりでいい雰囲気だなと思えても、きっぱりと「審査して連絡する」なんて言うのは、まず落とす前提なのだろう。本当に審査して受かる例も時にはあるのかもしれないが、僕はそんな連絡をもらえたことがない。
ましてや今回は納品後、一日たってメール連絡が来ただけだ。相手にしてみれば気を使っていい雰囲気にするような配慮すらいらない。合理的にバッサリ切るだけだ。
「見込みがない」と気づいただけ成長したのかもしれないが、それにしてもこんな展開に持ってこられる状態は、やっぱり仕事が欲しい方からすれば辛いし、受け入れてくれない奴らなんて腹が立つもんだ…
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で、もう一つ。これは気づけてラッキーというか…まあ自分を無理やり「こうだろう」という理由に納得させているようでもあるのだが。
それは、「落とされた理由」だ。
まあこれを説明するには、どういったメディアへの応募で、どんな経緯があったか、ということから説明しなければならないだろう。
僕が応募したのは、いわゆる「ガジェット系」と呼ばれるものだろうか。つまり家電などの新製品やら、初心者向け趣味グッズのおすすめなんかを公開しているメディアだ。
ここに「楽器」というカテゴリーもあったので、応募に至った次第なのだが、ここで指定されたのが「初心者向けエレキベースのおすすめ」「初心者向け電子ドラムのおすすめ」という二つの課題。どちらかを書けというので、全く知識がない方が面白いかもしれないと思い「電子ドラム」のほうを選んだ、ということなのだ。
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で、問題なのだが、ネットで調べていると実はそこのメディアで、以前にも「初心者向け電子ドラムのおすすめ」的な記事がすでに公開されていたことに気づいた。さらに他の家電量販店で、ほぼ似たような記事が出ていることにも気づいた。
むむ?これは…と思いつつ、つまりはこんな風に記事を書くべきなのだろうと、ネットでコピペ防止に引っかからないことを意識してリライト、さらにおすすめの商品をいくつか見繕って記事とした。
で、不合格となった次第だ。
そこで失敗の原因を考えずにいられなかったわけなのだが…文章的にはわざわざ向こうが用意したチェックマニュアル的なものがあったので、それには引っかからないレベルで十分注意して書いたつもりだ。また初心者向けの商品の選び方として、向こうは文章の骨子まで指定してきていたから、これを崩してもっと違ったことを書くということもできないという判断だ。だから自分的にはおかしなものを書いた覚えはないのだが…と思った。、
そして一つだけ、なにか向こうさんが気に入らなかったと思われる個所が、一つだけ浮かび上がった。それは「おすすめ例」の商品の選び方だった。
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商品なんてピンからキリまで、ここからおすすめなんてかなり難しいところだろう。また、メディアの記事を出す際の方針によっても、選び方は変わってくる。
僕は「初心者向けの電子ドラムの選び方」なんて指定があったから、そこそこの物は選ばせないといけないかと思ったのだ。
電子ドラムのメーカーとしては現在、ローランド、アレシス、ヤマハといったところがほぼ中心で製品を提供している。
中国製の安いものなんかもあるけど、どんな音が出るかもわからない、そもそもドラムの経験がない初心者に、「これがドラムです」と言って、安いけど似ても似つかないものを勧めるなんて、それは「初心者向けドラムの選び方」という文面には反するだろうと思った。
だからこの主要三社の製品から最も安いもの、ミドルクラス、ハイクラスと三種類を選んで、そのおすすめ記事を書いたのだ。
ところが入稿してハッと気が付いたのだが、僕が参考にした別メディア、そして応募先メディアの既出の記事にはPLAYTECHなるメーカーのものがあれこれと紹介されていた。
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PLAYTECHは楽器マニアの方ならおなじみであろう、通販楽器販売の大手サウンドハウスから販売されている超ローコスト楽器のブランド名だ。
楽器のクオリティーとしては、値段からは考えられないクオリティーであり、そこそこプレーできる人は買ってそのまんま使ってもいいけど、どこかやっぱり気に入らない部分というのも往々にして出てくるレベルで、安いから自分でいじり倒して遊べるという代物だ。
もちろんメーカーはそんな売り方はしていないが、正直商品を前向きにとらえるにはそんな解釈が必要になると思う。
というのも、こうした超低価格楽器というのは例えば「セカンドストリート」なんかのリサイクルショップでは、定番的に常連商品になってしまうからだ。
つまり初心者が「初心者向け」とか考え買っても、いつまでも弾ける楽器と思えなくなる、あるいは弾くことを諦め手放してしまうということで、まわりまわってこういったお店にやってくる。
こうした運命をたどるブランドを、僕は「初心者向け」とか思えない。ましてや電子楽器なんて、ドラムの音にどれだけ肉薄できるのか、あるいは演奏性からしてドラムを始めるきっかけとして適したものになっているかどうかなんて、正直疑問だ。
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一つ断っておくが、僕はべつにPLAYTECHをディスるつもりなんて毛頭ない。むしろ僕自身もPLAYTECHの楽器には相当興味があり、購入したいと考えているものもある。
ただ、商品がそんな風に注目を浴びるものだからと、適当に「安いから初心者向け」という進め方はどうなのか?と疑問を呈するわけだ。
まだ主要三社のエントリークラスからであれば、もう少し「楽器を始める」という状況に適した環境を実現できる可能性は高くなるだろうと考える。しかし「安い」というだけで実績もわからないブランドの商品を勧めるのは、やはりよくないような気もする。もちろん高い安いという問題とは違う話なのだが、それにしてもやはり既出記事のセレクトは、僕の考えからするとよくないのでは?という気がした。
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しかし既出記事のセレクト、そして似たような内容だった別メディアのセレクトはかなり似たようなものだった。
そこで初めて「ああ、彼らは「初心者」=「安いもので始める」という図式しかないのだな」という点に気が付いた。どっちが先に出た記事が先か、あるいはほかにも似たような記事が出ているのかはわからないけど、誰かが出している内容だから問題ないだろう、と似たような記事が氾濫し「初心者」=「安いもので始める」という図式はスタンダードな考えとして広まってしまうのだろう…
そう考えると、まあ「落選」してよかったのかもしれない。「初心者へのおすすめ」というテーマだけでも、僕は僕なりのポリシーを持っていた。時にはメディアがどんなポリシーを持っているか、を考える必要もあるかもしれないけど、あのメディアで書かれている内容は到底受け入れられないものだった。
まあ「初心者向け電子ドラムの選び方」という記事を出して、おすすめにPLAYTECHとか書いているメディアが全部悪いか?というとそれが全部悪いかどうかはわからないし、僕がそんなことを言えた義理ではないので、どうか安心して見てやってください。そして参考になったと思う人は参考にしてもらい、わかる人には「クソだな」と思ってもらえれば(笑)
さあ、愚痴はここまで(笑)。また何か食ぶちをかんがえなければな…