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帰国生の中学生活 #1 中学受験(2022年)のその後

昨年の今頃、娘は帰国子女の中学受験に挑んでいた。以前のnoteで記したとおり、娘はなんとか受験を乗り越えて、志望先の1つである私立中学校のインターナショナルクラスに入学した。

先週、ちょうど2学期の期末試験を終えた日に、家族で焼肉を食べていた際、娘は「私はこの学校で本当によかった」とつぶやいた。この言葉を聞いてすごく嬉しかったし、自分の中で完全に受験が終わったのだと実感した。

昨年の今頃、いくつかの学校から合格を勝ち取り、悩みに悩んで、入学先を決めた。合格者説明会に参加したり、生徒の登下校の様子を眺めたり、帰国子女アカデミーに相談したり、やれることは全てやったうえで、娘の意見を尊重し入学先を決めた。結果的に、合格した学校の中で、偏差値が最も高い学校に入学することになったため、入学以降、本日まで以下のような心配をしていた。

① 勉強についていけるのか。娘は帰国生として英語を武器として合格したものの、一般受験の偏差値は、当時の娘のレベルよりかなり上であった。帰国生中心のインターナショナルクラスとはいえ、半数は厳しい一般受験を乗り越え、かつ、英語に強い関心を持つ一般生がクラスに加わっている。こうした同級生たちに、はたして娘はついていけるのか。
② 学校になじめるのか。私の仕事の都合で、娘は国内・海外でほぼ2~3年置きに転校せざるを得なかった。その都度、うまく順応していたように見えたが、娘なりに苦労や悩みを抱えてきた。今回は、中・高の6年間をこの学校で全うして欲しいと思うが、そもそもこの学校が娘にとって居心地のいい場所になるのか。

2学期を終え、上記の心配は完全に杞憂となった。入学初日から友達ができ、クラスのグループLINEも作られ、土日にはクラスメートと原宿やお台場等に遊びにいくようになった。勉強は予想どおり大変ではあったが、帰国生と一般生が半々のインターナショナルクラスでは、いいシナジーが見られている。娘は中間・期末テストの時期には、自分で計画やTODOリストをつくり、友達や先生に質問しながら、主体的に勉強するようになった。成績は、科目によってはビリに近いものもあったが、得意科目では上位にいるものもあり、本人としてはまずまずだったようだ。

さらに親として、以下のような期待以上のこともあった。中学受験時の学校選びでは、教育内容や進学実績に関心が偏りがちになるが、今では課外活動の様子も大事な要素だと感じている。

① 学校行事(体育祭、文化祭、合宿等)。特に文化祭では部活動の発表の他、生徒全員がクラスにて、自ら選定したテーマでプレゼンテーションを行っており、学内の盛り上がりは凄まじいものがあった。
② 部活。多くの生徒が部活動に参加している。学校からは活動日は週3回と決められているが、活気のある部が多く、勉強と部活の両立に励む学生が多い。娘は陸上部に入り、毎日、筋トレやストレッチをやるようになった。
③ イマージョン方式の教育。娘はインターナショナルクラスにて、英語はもとより、数学や理科等も英語で学んでいる。このことが将来、どう活きるかは今後研究したいが、少なくとも本人はやる気になっており、英語で書かれた分厚いテキストをもとに勉強している。


改めて、中学受験について思うことがある。やはり、子供本人が納得して入学できるかが重要だということだ。周囲の目は一切、気にしてはいけない。帰国生の中学受験においては、渋渋と渋幕が最難関とされ、帰国子女アカデミーでも、Shibus(渋ズ)という直前対策コースがある。難易度というヒエラルキーでは最高位となるため、Shibusクラスの優秀な生徒は一目置かれた存在になる。

自分も一時期、何も考えずに、「渋渋とかいけたらいいよね」なんて言っていたこともあった。しかしながら、昨年、娘は「私は渋渋や渋幕よりも行きたい学校がある。」と言って受験自体を見送った。渋渋も渋幕も素晴らしい学校であるが、広尾学園や三田国際、かえつ有明、文化学園杉並といったイマージョン教育を行う学校とは教育内容が大きく異なる。渋渋の学校説明会に娘と参加したが、娘なりに自分が輝くことができる学校ではないと感じていたのだろう。

娘は自分が通う学校は、娘が自分で決めて、自分の力で勝ち取った先だと考えている。そのように娘が思ってくれていることで、我が家の中学受験は笑顔で終わることができたと思っている。偏差値的に上の学校はいくつもあるが、そんなことは関係ない。この先、学年が上がるにつれて、勉強は大変になるし、そのうち、大学受験も近づいてくる。それでも、自分が決めた学校であれば、きっと頑張れるのではないだろうか

インターナショナルコースに入った娘は、海外の大学も選択肢に入れていくことになる。また、国内大学を選ぶ場合には、AO入試で戦う必要がある。自分がやってきた大学入試とは全く異なる道を歩むため、この先、海外大学や国内のAO入試で結果を出すために何が必要なのか、自分もしっかり学んで、娘を支えていきたいと思っている。

私自身は、自分が海外駐在の時に、グローバルに活躍するには英語力を含め、足りないものを痛感したことで、娘にはグローバルに活躍できる武器を与えたいと思った。しかし、グローバルに活躍するためには英語力は一要素でしかなく、他にも大事なことがあると思っている。グローバル教育、グローバルキャリアとはどういうものか、今後、研究していきたい。


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