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資産運用と旅・アート・読書を愛する会社員。生命保険会社にて債券運用・融資・不動産投資に従事。海外を含む多拠点生活の実現を目指す。

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帰国生の中学生活 #2 入学後の親の役割

娘が中学に入学してから1年が経とうとしている。学校生活に慣れ、日々、部活や友人との時間を楽しんでいる様子だ。娘はイマージョン教育を行うクラスに在籍しており、ほとんどの科目を英語で学んでいる。宿題や試験が多く大変そうではあるが、クラスメートに聞いたり、教えたりしながら学んでいる。勉強に関して自分がとやかく言う場面はほとんどなくなった。 中学受験を終えた後の親の役割は何か。娘の自主性を尊重し、親は余計なことをしないのが肝要だと思いつつも、自分が体験してきた教育環境とは大きく異な

    • 帰国生の中学生活 #1 中学受験(2022年)のその後

      昨年の今頃、娘は帰国子女の中学受験に挑んでいた。以前のnoteで記したとおり、娘はなんとか受験を乗り越えて、志望先の1つである私立中学校のインターナショナルクラスに入学した。 先週、ちょうど2学期の期末試験を終えた日に、家族で焼肉を食べていた際、娘は「私はこの学校で本当によかった」とつぶやいた。この言葉を聞いてすごく嬉しかったし、自分の中で完全に受験が終わったのだと実感した。 昨年の今頃、いくつかの学校から合格を勝ち取り、悩みに悩んで、入学先を決めた。合格者説明会に参加し

      • 投資について考える~米国株投資~

        私は機関投資家(生命保険会社)の一員として資産運用の仕事をしていますが、ここ数年、「投資のデモクラタイゼーション(民主化)」がすさまじく進んでいると感じます。要するに、ネット証券等の個人向け金融サービスが進化したことで、これまで個人では難しかった投資が可能になっているということです。 生命保険会社や年金といった機関投資家は、基本的にBuy & Holdで、やや退屈ともいえる運用スタイルではありますが、リスク許容度が高いうえに、大ロットの資金を扱っているために、世界中の投資機

        • 窓辺で手紙を読む女

          「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」に行ってきました!今年は、メトロポリタン美術館展やスコットランド国立美術館展も開催され、西洋美術好きにとってはたまらない年です。 さて、今年の目玉の1つ、フェルメール作の「窓辺で手紙を読む女」です。こちらは背景の壁面に塗りつぶされていたキューピットの絵が、修復により復元されました。復元後の絵は、国外初公開という話題の作品です。 壁面にキューピットの絵が存在すること自体は1979年のX線調査でわかっていましたが、塗りつぶしはフェルメー

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          投資について考える

          自分はいわゆる「バイサイド」の仕事をしている。お客様から預かった資金を厳格なルール・方針に従い、細かく定められた内規に沿って、組織としての意思決定に基づき売買を行う。けっして自分の思い通りにできるものではないが、組織の意思決定に自分が及ぼす影響は大きい。大ロットの資金を携え、機関投資家の一員として金融市場でプレーすることは大変やりがいのある仕事である。 一方で、自分はけっして「投資家」ではない。仕事を通じて、投資(主に債券投資だが)に関わる知識・経験を得たものの、自分の資金

          投資について考える

          帰国子女の中学受験(2022年)その⑥受験本番

          帰国生の中学受験は、11月上旬から2月上旬にかけて行われる。一般受験と比べ、長丁場だ。受けようと思えば、かなりの数を受けることも可能だし、多少失敗しても、志望校を再考し、挽回することも可能だ。しかしながら、長期戦となった場合、モチベーションを維持させることが難しい。受験本番に向けて、本人に受験スケジュールを意識させ、試験日に向け集中力を高めていくように日常をコントロールしていくことが大事となる。 前に述べたとおり、我が家の本番は、11月3日の広尾小石川からスタートした。受験

          帰国子女の中学受験(2022年)その⑥受験本番

          帰国子女の中学受験(2022年)その⑤志望校選び

          中高一貫校の利点は、高校受験に邪魔されず、豊かな思春期を謳歌できることにある。また、先取り学習が行われるため、大学受験に有利という意見もあるが、これはよくわからない。それよりも、多感な中等教育の時期に、1つの学校で勉強や文化・スポーツ活動に集中できる、そうした舞台を娘に提供したかったというのが、我が家の中学受験をはじめた理由だ。 そして、東京には数多くの中高一貫校があり、帰国生の受入れに積極的な学校も存在する。実際、何校かは見学に行き、オンライン説明会も数多く受講したが、いい

          帰国子女の中学受験(2022年)その⑤志望校選び

          帰国子女の中学受験(2022年) その④ロードマップ

          何か目標を達成しようとするときには、ロードマップが欲しい。目標と現状の乖離を把握し、その差異を埋めるための道筋や方法を明らかにしたいところだが、我が家にとって受験は初めてのことでもあり、受験本番までの道筋やタイムラインが見えないまま、いつの間にか受験本番が到来してしまったという感じだった。受験を終えた今、振り返ってロードマップらしきものを描くと以下のようになるだろう。 Term1. 小学5年4月~1月 「自走」準備この期間、娘は帰国子女アカデミー(以下、KA)、早稲田アカデ

          帰国子女の中学受験(2022年) その④ロードマップ

          帰国子女の中学受験(2022年)その③勉強の進め方

          塾を決めることで、1週間のスケジュールが埋まり始める。我が家の場合は以下のようになった。 月曜日:早稲田アカデミー(国語、算数) 火曜日:なし 水曜日:なし 木曜日:帰国子女アカデミー(英語) 金曜日:早稲田アカデミー(国語、算数) 土曜日:早稲田アカデミー(週テスト) 日曜日:早稲田アカデミー(組み分けテスト※月1回) 国語・算数に関しては、月・金で学習した内容を、土曜日の週テスト(通称YT週テスト)で理解度をチェックするというサイクルであった。また月に一度、1か月の理

          帰国子女の中学受験(2022年)その③勉強の進め方

          帰国子女の中学受験(2022年)その②塾選び

          娘は小学3年から4年までの2年間をロンドンで過ごした。ロンドンでは、月曜から金曜までは現地校に通いつつ、土曜日に日本の塾(JOBA)で勉強していた。ここから中学受験が始まったともいえるが、当時、そうした意識はほとんどない。JOBAロンドン校は、現地校の校舎を間借りして授業を行っている。郊外の緑豊かな環境もあってか、のんびりした雰囲気の中で、日本の先生・生徒とともに国語と算数を学んでいた。 JOBAロンドン校では、四谷大塚のテキスト(予習シリーズ)を使用していた。月に1回、「

          帰国子女の中学受験(2022年)その②塾選び

          帰国子女の中学受験(2022年)その①振返り

          我が家の約2年に及ぶ中学受験が終わった。娘は私の仕事の都合で、海外で約5年を過ごし、今回、帰国生として中学入試に挑んだ。 帰国生の試験は、11月からスタートする。初戦は広尾小石川。昨年、開校したばかりの新設校であったが、初年度より多くの受験者を集め、話題となった学校である。娘の志望校の1つであったが、いきなり黒星(不合格)スタートとなった。 全てに合格する訳ではないことはわかっていたつもりだが、不合格を目の当たりにするのは想像以上にきつい。「今までやってきたことは正しかった

          帰国子女の中学受験(2022年)その①振返り

          感染症について学ぶ

          『感染症の世界史』                        著:石 弘之 コロナウィルスの第3波が到来しており、にわかに警戒ムードが強まっている。Go to Travel やGo to Eatといった施策が功を奏し、縮こまった消費マインドがようやく解きほぐされてきた矢先に、コロナウィルスが再び猛威を振るいはじめた。緊急事態宣言が解除されて以降、コロナウィルスへの警戒感を緩めていたことは自分自身認めざるを得ない。感染症は短期で収束するものではなく、数年単位で向き合ってい

          感染症について学ぶ

          カール・ヨハン街の夕べ

          ノルウェーといえばエドヴァルド・ムンク。フィヨルド観光の入口でもあるベルゲンの街を訪れた際、ムンクの作品が所蔵されているKODE美術館を訪れた。 エドヴァルド・ムンクは幼い頃に母と姉を立て続けに亡くし、妹が精神の病に倒れた経験から、常に死の不安を意識して育ったと言われている。最も有名な作品の1つである「叫び」は、自分が叫んでいるのではなく、「自然を貫く果てしない叫び」に耳を塞いでいるのだという。人間の不安が極限に達した一瞬を描いたものと言われている。 「友人ふたりと道を歩

          カール・ヨハン街の夕べ

          ゴリアテの首を持つダヴィデ

          2019年の年末、ウィーンの美術史美術館を訪れた。ハプスブルク家の歴代皇帝のコレクションが展示された世界屈指の美術館であるが、ちょうどそのときに"Caravaggio & Bernini"の特別展が開かれており、常設の絵画に加えて、カラバッジョの絵画(さらにベリーニの彫刻も)を堪能できる幸運に恵まれた。美術史博物館にはカラヴァッジョの作品が3点常設(ロザリオの聖母、茨の冠をかぶったイエス・キリスト、ゴリアテの首を持つダヴィデ)されており、今回の特別展ではそれらを含めて10点の

          ゴリアテの首を持つダヴィデ

          歴史・人・旅に学ぶ

          還暦からの底力―歴史・人・旅に学ぶ生き方 (講談社現代新書)      著:出口 治明 同じ業界の大先輩の著書にはいつも励まされる。自分は特にこれといった思いもなく、就職ランキングを意識しながら金融業界を中心に就職活動し、たまたま縁があった生命保険会社に入社した。その後は、同期との競争、定期的に訪れる人事異動に一喜一憂しながらも、なんとかここまでやってきた。しかしながら、入社して既に20年が経過し、ここから先をどうするか、若い頃とは違い、自分の思うようにならないことが増えて

          歴史・人・旅に学ぶ

          真珠の耳飾りの少女

          2019年9月、出張の合間を縫って、オランダのデン・ハーグのマウリッツハイス美術館を訪れた。この日は47歳の誕生日であり、家族と一緒でなかったのが残念であったが、どうしても見たかった絵の1つである「真珠の耳飾りの少女」を鑑賞することができた。マウリッツハイスはこじんまりとした美術館で、当日は日曜日であったものの、人は少なく、この名画をじっくりと堪能できた。 この絵を初めて何かの雑誌で見たのはずいぶん昔のことだが、それ以降、フェルメールという画家に興味を持ち、いつか自分の目で

          真珠の耳飾りの少女