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不眠解消に効果的な眠くなる「ツボ」 10選
「最近寝不足で疲れがとれない」
「睡眠サイクルが乱れがち」
といった悩みを持つ人は多くいらっしゃいます。
睡眠不足が続くと
疲労が回復できないため、
気力と体力がどんどん低下してしまいます。
その結果、
仕事でミスが増えてしまい、
効率が落ちるという
悪循環に陥ってしまうこともあります・・・
ツボが睡眠不足の解消に役立つ理由は、
不眠の原因に対応するツボを刺激することで、
心身の不調を緩和し睡眠力を高められます。
ツボを刺激する際には環境を整えたうえで
深く呼吸しながら行うことによって
よりリラックスしやすいことも入眠の助けとなります。
ツボは、東洋医学から生まれた療法です。
東洋医学において、
人間の身体には生命エネルギーである
「気」が張り巡らされており、
気の通り道である「経絡(けいらく)」があるとされます。
全身を巡る経絡上には気の出入り口となる
「経穴(けいけつ)」があり、
この位置が「ツボ」と呼ばれる部分です。
人体に約361か所あるツボは、
それぞれ対応する身体の部位や内臓が定められています。
ツボを押して経路を巡る気の流れをスムーズに調整することで、対応する器官の活性化に作用して体調を整えられる、
とするのが東洋医学におけるツボ療法の考え方になります。
以前はあくまでも民間療法の1つとして位置づけられていましたが、西洋医学においても、
ツボを押すことで神経への刺激情報が脳へ伝達され、
さまざまな影響を及ぼすことが判明しています。
現在ではWHO(世界保健機関)でもツボの刺激に一定の効果があることを認めており、2006年にはツボの位置を361個と定義し、世界で標準化されました。
(出典:公益社団法人 全日本鍼灸学会「WHO経穴部位国際標準化の経緯と今後」)
今すぐ眠くなる?
快眠のツボ10選
次のポイントを押さえることが、
ツボの刺激で眠気を誘うコツです。
・就寝時間より30分~1時間前のタイミングで行う
・歯磨きやトイレなどは済ませておく
・心身がリラックスでき、そのまま眠れる環境を準備する
・部屋の照明を絞る
・ゆったりと深呼吸しながら押す
・正確な位置にこだわらず、自分自身の気持ちよさを優先する
痛みで覚醒しないように優しく押す
・1回につき3~5秒、1か所3~5回程度を目安とする
【不眠緩和に効果的な10か所のツボをご紹介】
「内関(ないかん)」
内関は、両手首の近くにあるツボです。自律神経のバランスを整えて穏やかな気分にさせてくれます。
内関は手首を曲げた時にできる一番太い横ジワの中央から、ひじに向かって親指2本分移動したところにあるくぼみです。押すとピリピリとした刺激を感じるので、親指で優しく垂直に押しましょう。
「百会(ひゃくえ)」
百会は、頭頂部の近くにあるツボです。全身の気を補い、ストレスやイライラした気分を解消してくれます。
百会は、両耳をつなぐ直線と眉間の中心線が交わるところにあります。いわゆる頭のてっぺんである頭頂部よりは、前の方にあるので注意してくださいね。気持ちよさを感じる程度の強さで、小さい円を描くように刺激してみましょう。
「失眠(しつみん)」
失眠は、かかと中央にあるツボです。神経の高ぶりを鎮めて眠気を誘う効果のほか、神経症・むくみ・膝関節痛・下半身の冷えなどにも効果が期待されます。
ほかの部分よりも皮膚が硬いため、親指で押しても力を込めにくいツボです。刺激が弱いと感じる場合は、握りこぶしの関節部分やツボ押し棒などを使うとよいでしょう。なお、ツボを強く押し込まなくとも、拳で10〜20回ほど軽く叩いたり、湯たんぽなどで温めるたりするだけでも十分に刺激を与えられます。
「井穴(せいけつ)」
井穴は、両手指の爪のつけ根両端にあるツボです。毛細血管が集中する指先を刺激することで血流の回復を促し、指先を温めつつ副交感神経を優位に導く効果が期待されます。また、指ごとに「親指=呼吸器系」「人差し指=消化器系」「中指=耳」「薬指=眠気覚まし・気分の落ち込み」「小指=頭痛・生理痛」に対する効果も期待されるツボです。
各指に2か所ずつあり、爪の生え際から縦と横の線を伸ばして交わった場所が目安となります。爪のつけ根を両脇から親指と人差し指でつまむように持ち、10〜20秒程度軽く揉みましょう。ハンドクリームなどを馴染ませると、皮膚が引き攣れにくくなります。
「肩井(けんせい)」
肩井は、肩の筋肉の中央部分にあるツボです。肩周りの血流を促すことで肩こりを和らげつつ身体のバランスを整え、眠りに誘う効果が期待されます。
首を前に倒した際に出っ張る骨と、肩先を結んだ線の真ん中当たり、軽く押してみて痛みを感じる部分が肩井です。指先で軽く揉んだり、拳で軽く叩いたりするとよいでしょう。首をすくめるように肩を上げ、力を抜いてストンと落とす方法も十分効果が期待できます。
「丹田(たんでん)」
丹田 (眠くなるツボ)
丹田は、おへその2~5cmほど下当たりにあるツボです。関元(かんげん)とも呼ばれます。交感神経を鎮めて心身をリラックスさせることで睡眠導入効果が期待されるほか、血行や利尿促進にも効果があるといわれるツボです。
あぐらをかいた状態で、丹田の場所を意識しながら両手をお腹に重ねて置き、深呼吸します。押し込まず、そっと包み込むイメージで力を抜くと効果的です。仰向けの状態で行ってもよいでしょう。
「労宮(ろうきゅう)」
労宮(ろうきゅう)_眠くなるツボ
労宮は、軽く拳を握った際に中指の先端が当たる付近にあるツボです。神経の高ぶりを抑えて自律神経を整えることで、緊張を緩めて心を穏やかにする効果が期待できます。「人」という漢字を書いて飲み込み、緊張をほぐすおまじないでも刺激されるツボです。
ツボに親指を当て、手の甲側を残りの指4本で押さえて、人差し指のつけ根に向けて力を込めましょう。ツボを中心にして、手のひら全体をやや強く指圧すると気持ちが和らぎやすくなります。
「少海(しょうかい)」
少海(しょうかい)_眠くなるツボ
少海は、ひじの内側にあるツボです。自律神経を整えて頭痛などを和らげることで、心身へのリラックス効果が期待されます。ストレスが要因で起きた手足の冷えやめまい、耳鳴りなどにも効果があるといわれるツボです。
手のひらを上に向けたままひじを曲げ、腕の内側にできたシワの先端付近を押しましょう。そろえた指の腹で、心地よく感じる程度に撫でるだけでも効果が期待でき、入眠しやすくなります。
「湧泉(ゆうせん)」
湧泉(ゆうせん)_眠くなるツボ
湧泉は、足裏の上から1/3当たり、足指を曲げて力を込めた際にもっとも深い谷間ができる部分にあるツボです。頭の血行促進や疲労回復、倦怠感や足の冷え解消に効果があるとされます。
両手の親指をツボに当て、残りの指8本は足の甲に当てながら、足先に押し出すイメージで押しましょう。力を入れにくい場合は、握りこぶしの関節部分やツボ押し棒などを使うと、しっかりと押せます。青竹を踏んだり、足裏でゴルフボールを転がしたりする方法もおすすめです。
「合谷(ごうこく)」
合谷(ごうこく)_眠くなるツボ
合谷は、手の親指と人差し指の分かれ目周辺にあるツボです。自律神経を調節しストレスを緩和することで、眠気を感じやすくなります。「万能のツボ」とも呼ばれ、頭痛・肩コリ・眼精疲労をはじめとした幅広い症状に効果が期待されるツボです。
手の甲を上にして、親指と人差し指の骨が交差する谷間の部分を、反対の手の親指でやや強めに押しましょう。指間の中央よりもやや人差し指側にある人が多く、押した際に痛みを感じる場所が目安です。