日本語能力試験~ヒアリングN2合格への道〜言葉の壁を越えて夢に向かう姿勢に感謝
今月、2024年7月7日、日曜日、日本語能力検定試験(JLPT)が世界中で開催されました。
この試験は毎年7月と12月に行われ、国や地域によっては年に一度の開催となることもあります。
日本語能力試験は、日本語を母語としない人々に対して、その能力を認定するための国際的な語学検定試験です。
国内外で実施され、受験者の努力と情熱が詰まった場となっています。
2023年第2回12月開催の日本語能力試験 実施結果によると国内での受験者数は236,547人、海外での受験者数は426,748人、合計で663,295人となっています。
試験は5つのレベル(N1からN5)に分かれており、N1が最も高度なレベル、N5が初級レベルです。
日本語の試験なので「N」とつけて、N1、N2、とか呼ぶんですね。
試験内容は、読解、聴解、文法、語彙など、日本語の総合的な能力を測るものとなっています。
先日の試験での現場での送迎は、職場の仲間たちがうまく段取りしていて、私は全く必要なかったくらいでした。
私が気に留めていたのが、農業、牧場の現場の外国人就労者たちの中で毎回、受験をしてくれているN2日本語能力試験、日本語の2級レベルを受ける3人の就労者たちです。
なかなか結果を出せずにいるのがとても気になっていました。
私から話しかけても、緊張して普段は会話にならないくらいのメンバーだと知っていたので、担当の通訳社員たちに日本語の勉強についても任せていました。
7月7日の試験当日。
ひとつの会場となった北海道大学。
試験開始前はそれぞれが各教室に入っているかをいつものように探しながら眺めていました。
貸切りバスとともに大学の門の出口の道路。の終了後に広い広い大学構内の敷地から出てくるところを祈るような気持ちで待っていました。
試験終了後にどんな笑顔がみれるのか?
ガッカリして帰ってくるのか?
「受かってるといいね」
私は必ずこの言葉を使います。
若い頃からどんな受験生にもずっとこの言葉です。
今回もN2とN2「読解」と「聴解」が配点割合が大きくここの加点が合否を左右します。
私はN1級を受験した職場の仲間メンバーたちに聴いてみました。
「聴解はどうだった?」
Sさん
「簡単でした、ゆっくり本番でも聴こえて簡単でした」
Mさん
「会場の問題の声は遅すぎるくらいで、私は途中で眠っちゃった(笑い)東城さん冗談です」
私は一番気になっていたあの3人に聴いてみました。
「聴解はどうだったの?」
3人はとても表情が悲しそうに残念がっていて眼に涙を浮かべていたのを忘れることができません。。。
「早すぎて聴き取れなかった。。。」
「そうだったんです、もう速すぎる、全然、コンピューターで毎日練習した問題の声のスピードより速くかった」
「私は一年以上、毎日やったけど、会場ではまた、全然違う日本語に、また聴こえた」
3人は各々、ほとんど同時に答えてくれました。
それから私は通訳社員たちのうち6人に、この「聴解」ことを話してみました。
「東城さん、それは当たり前です。私たちは生きた日本語と闘っていますね。会社の社長に怒られたり、入管の担当者と話し合ったり、会社と実習生、特定技能の話し合いで、ほとんど毎日、速い日本語と向き合って逃げることはできないです。毎日のように通院対応で怪我や病気の専門用語やアクセントも様々だから。。。生きた日本語の中で生活してる。。。」
「牧場で働いていたら、生きた日本語を毎日のように浴びるチャンスはないに等しいんです」
私は一週間に一度、この3人とオンラインで生きた私の日本語を浴びてもらうことを始めると決めました。
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