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ベトナムの多様性と統一性について④ホアビン省
ベトナムホアビン省タンラック県クエットチエン村のハヤトウリについて
ベトナムハノイから西南西へ車で約2時間の位置にホアビン県の中心ホアビン市がある。
そのホアビン市から車で約1時間くらい南南西の地域にタンラック県クエットチエン村という少数民族の村がある。
何年にもわたって、ホアビン省、特に少数民族地域の人々は、地元の強みを徐々に活用し、生活水準を向上させてきた。
小規模で断片的な個人生産から、人々は、協同組合(協同組合)を設立することで積極的に協働でのつながり、生産に力を入れ、技術を応用し、農産物の市場を拡大してきた。
ホアビン省は、北部の山岳省で、少数民族の 70% 以上が住んでおり、人々の生活は依然として非常に困難で、貧しい地域である。
その貧困の課題の中で、ホアビン省が協同組合モデルを開発し、複製して以来、人々の経済生活は、活発に改善されてきた。
クエットチエン村(Tan Lac 地区) は、総自然土地面積が 2,681 ha で、そのうち農地2,500 haが、耕作にとって、特に困難な地域だそうだ。
クエットチエン村の人口の99.9% までが、ムオン族で、残りはタイ族とキン族。
以前は、他の地域と同じように、クエットチエン村の人々の生活は、断片的で遅れた、個々の自給自足の生産のために、多くの困難と貧困に直面していた。
2008 年、ベトナムの応用科学技術センターは、クエットチエン村の農家が 0.5 ヘクタールの面積でゴムの木(ハヤトウリの木)を植える実験を行うための支援に投資を行った。
もともとは、ゴムの木 ( Sechium edule ) は、1756 年のP. Browneの研究で植物学者によって最初に記録された。
1800年にSwartzはそれをSechium 属に含めた。その後、Su Su又はSu le(ベトナム語名)ハヤトウリの木は、20 世紀初頭にフランス人によってベトナムに導入されたそうだ。
高地や山地の冷涼な気候に適応したツル性植物で、ベトナムでは、ハヤトウリの木は、ダラット、サパ、タムダオ、サム山 (アンザン) などの冷涼な気候の地域で栽培されることが多い。
クエットチエン村は、一年中冷涼な気候の中で、3ヶ月の試験栽培を行った結果、多収でよく発達した多収の果実の収穫ができることがはっきりとわかったので、農家は作付け面積を拡大した。
しかし、クエットチエン村のハヤトウリの消費は、多くの栽培費用がかかり、不安定な価格に直面していた。
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特に、首都ハノイと北部のいくつかの州の市場では、ハヤトウリが生産の主要な作物であり、輸出さえされているにもかかわらず、クエットチエン村のハヤトウリは例外的だった。
コスト要因と販売の課題は、この作物の維持と開発に大きな障害となった。
2017 年 4 月までに、Quyet Chien クエットチエン安全野菜協同組合が設立され、39 人のメンバーが参加した。
寒冷な亜地域の条件、良好な土壌、新たに確立された協同組合モデルの利点、共同購入による栽培コストの節約、栽培技術の共有化など、人々はハヤトウリを安定した価格で消費することができた。流通経路を拡大して、首都ハノイの市場に運搬することを1人のあるリーダーが牽引して、ウィンマートなどの多店舗スーパーにも販売するようになったからだ。
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現在、Quyet Chien 安全野菜協同組合はとても急速に拡大および発展しており、53 のメンバー世帯に安定した収入をもたらし、耕作地での利益は、1ヘクタール当たり年間 4 億ドンVND(日本円で約200万円ぐらい)に達している。
この村の人たちのお話しによると、収益を上げるために、ここで栽培する野菜はすべてオフシーズンの野菜にするそうだ。
地面栽培のハヤトウリは、果実を収穫するためによく栽培されるが、Quyet Chienクエットチエン村の農家のみなさんは、囲い柵の上部のみにハヤトウリを栽培している。
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ハヤトウリ栽培の農家のみなさんのうち、一番、作付け面積が大きく、上手くいっている農家の一世帯の収入は、6000万ドンVD(日本円で約30万円ぐらい)に達し、費用を差し引いた後、残りの利益は3800万ドンVD(日本円で約16万円ぐらい)にまで、なっていると聴いて、私は耳を疑った。
少数民族の地域の貧困からの脱出は、ベトナムでは、持続化した国家プロジェクトとして、現実の経済的な成果を多様性を重んじながら、やり続けられている。
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