akeytsuのオートリグチュートリアル
akeytsu。便利ですよね。えっ、ご存知ない? そうですね、知名度はいまいちでしょうか。こんなに便利なのに。ちょっとお高いですけど。
akeutsuは、RIGを調整したりポーズアニメーションを作成するのが得意です。今回は、aketsuの強力な機能のひとつ、オートリグを使ってみましたので、そのやりかたをまとめてみました。
akeytsuは Steamの Indie版(Ver 2020-3-9)を使用しました。
1. オートリグチュートリアル
LightWave 3Dで製作中のモデル(ツノ娘)にRIGを割り当ててみます。
1) FBXファイルを読み込み
今回はドラッグアンドドロップで放り込みました。他にも、左上のトンボのマークのメニューからInportすることも可能です。
読み込み時にフレームレートを確認される場合がるかもしれません。今回は30fpsを選択してみました。
2.) 対象メッシュの選択
インポートされたメッシュはTREEメニュー確認したり、選択したりできます。モデルを直接選択することも可能です。どちらかにて、RIGを組むメッシュを選択します。
3) AUTO RIGGERの起動
RIG ATELIER のドクロ(?)マークをクリックして、AUTO RIGを起動します。
Auto Rig1st Stepです。
初期設定ではUE4になっていましたので、▼プルダウンから、Unity Skeltonを選択しました。Spine、Fingers、Phalangesはとりあえずそのままにしておきます。
4) RIGシンボルの設定
最初に、Pelvis(骨盤)シンボルを、マウスをキャラクターの上でホールド&ドラッグして、最初のホットポイントを配置します。
5) 残りのシンボルの設定
同様にNeck(首)、ankle(足首)、shoulder(肩)、Wrist(手首)シンボルのホットポイントを配置します。
6. AutoRig 2nd Step に進みます。
ドクロ(?)2マークをクリックです。しばらくすると完了します。
2. RIGの影響範囲の修正
オートリグ設定では、うまくいかないこともよくあります。
ここではそれらを修正してみます。
まずは、CHAR BANK にてPaint & Checkモードにします。
理由1) どのRIGの影響下にもないメッシュがあるかも
この頭部が引っ張られる理由は、頭部のメッシュがどのRIGとも結合されていないことが理由のようです。
これを、頭部のRIGに結合して解決します。
対策1) 頭部のRIGとメッシュをガッチリ結合します。
頭部のRIGを選び、SKIN ATELER の Skin Painterを選びます。
そしてそのままブラシで頭部全体を左クリックでなぞりながら塗ります。
※モデルを回転さすせて、くまなく塗るようにしましょう。
もし裏側のメッシュを塗り残してしまう場合は、SHIFTを押しながら頂点をクリックして選択し、テンキーの[+]を押して範囲を広げると裏側のメッシュも選択できるかもしれません。
理由2) 影響をうけないほうがいいRIGに結合しているかも
対策2) スカートを太もものRIGに影響をうけにくいようにします。
太もものRIGを選び、同じようにSKIN ATELER の Skin Painterを選びます。
こんどは、ひっぱられてほしくないスキンを、右クリックしながらなぞって除外していきます。
Tips: 修正のミラーリング
おそらく両方おなじ現象になっていると思いますので、ミラーで修正した方向と逆側にも修正を反映します。便利ですね。
1) PICKER で右側(あるいは左側)アイコンをクリックし、RIGをまとめて選択します。
2) SKIN ATEKIER のミラー複製をクリックし、逆側にもRIGとメッシュの結合結果を反映します。
Tips: 全体の姿勢を戻す
PICKERで全部のRIGを選択し、TRANSFORMから回転をリセットします。
3. Rigの追加
今回のモデルは、ポニーテールとしっぽがありますので、そこにRIGを追加します。
1. JOINT(RIG)の追加
親となるRIGを選択し、RIGの追加モードをクリックして、好きなところにRIGを追加します。
2. RIGの位置の調整
中心からずれていたので、これを修正します。
丸部分をクリックしてからマウスで移動すると楽です。
ツインテールにもRIGを追加します。
3. 追加したRIGとメッシュを選んで、Bind Skinする
追加したすべてのRIGと、その効果範囲となるメッシュをすべて選びます。その後、CHAR BANKから Paint & Checkモードにし、SKIN ATELIERの Bind Skinをクリックします。
あとは、RIGの影響範囲をみながら修正していく感じになります。
おわりに
以上、チュートリアルでした。基本的に、マニュアルをDeeplで翻訳しながら調べましたが、YANEURA BOOKSさんの「3Dアニメーション作成ソフト AKEYTSU 使いかたメモ」も大いに参考になりました。
akeytsuを使うのであれば、手元にあったほうがよい本だと思います。
3Dデータの制作は、当初予想していたより簡単で、当初予想していたより困難で手間のかかります。特にモーションアニメーション前提のモデルは、その品質を上げるのに途方も無い労力が必要です。
できたと思ったデータを動かして不具合が出る。
不具合を修正してまたRIGとウェイトを手直しする。
またおかしいところ、こうしたらよくなりそうというところを発見する。
Unityに持ち込んだらまた不具合が出る。
こんな繰り返しが、データの完成、ゲームの完成まで延々と続くのです。
ですから、RIG とウェイトのセットアップを簡単にしてくれる akeytsu のパワーが3Dデータのみならず3Dゲームの品質の底上げを、きっとしてくれるでしょう。
それでは、また。ゲーム制作者魂がともにあらんことを。