災害対策。

キャンプギアは災害対策にもなるよ、という話はよく聞きますね。え、聞かない?
電気に頼らないという点だけで災害対策の一種となると思うのですよ。
特に暖を取るためとか。寝るときとか。
普段寝るとき、部屋を石油ファンヒーターで温めて、電気毛布であったかくして寝ていると、これ電気ないと詰むな…と思うわけです。
エアコンもしかり。
昔の石油ファンヒーターってコンセント使わなかった気がするんですよね。単一電池を取り付けていたような…最近みんなコンセントなので、電気が止まったら使えない。
そんな感じなので、電気を使わない生活を考えてみる。

まず暖房。
屋外の暖房と言えば、焚き火、ストーブ、ヒーターアタッチメント、その他。
焚き火はハードルが低いけど出来る所が限られています。建物の近くとか無理だしね。
まあハードル低いと言っても焚き火台、薪に類するもの、火種が必要なわけですが。
映画とかでニューヨークの街角でドラム缶焚き火してるシーンがあったりするけど、あんな感じのは日本じゃ無理だろうしなあ…。
まあでも、背に腹は代えられないとなったらなんでもやるんでしょうけど。
次、ストーブ。これが一番現実的かも。
と言っても石油ストーブですけどね。持ち運びも出来るサイズのやつ。
キャンプでも最近手軽な暖房としてよく使われるようになったような?
ちょっと高いのが難点。それなりに大きなものになると5万はしてしまう。
ソロキャンプで使えるものなら2万円くらいで買えるので、その辺は現実的でしょうか。
薪ストーブ。これはない。住宅街で使えるものではない。
ヒーターアタッチメント。シングルバーナーを持っているなら手軽に使える小さな暖房器具でしょうか。
直接火を使うので屋内では使えませんし、風が強いと外では能力不足。基本ソロ限定。
被災して自分だけ寒い中暖を取る、という使い方ならよさそうですね。燃費は悪いけど。
CB缶バーナーなら、燃料は手に入りやすいのでアリな気がします。被災直後に売ってるかどうかは知らない。備蓄しとけ。
その他。モバイルバッテリーがあるなら、対応の電気毛布とかありますね。
一晩二晩くらいならアリでしょうが、充電できないその後が問題。
三日経てば電機は復活する可能性もありますが、停電期間は長く見積もって一週間は覚悟しておいたほうがいいんじゃないかなあ…。
ソーラーパネルの充電器があれば一応解決の道はある…のかなあ。
あとポータブル電源か。何か用意するにしろ、電気は消費するばかりで蓄電する手段が限られてしまうので、被災時の使用エネルギーとしては個人的に依存度は低いです。モバイルバッテリーあるならスマホに使う。

次、食事。
もちろん熱を使わない非常食が万能ではあるのですが、家族ならまだしも一人暮らしでそういうのを備蓄することはない、気がする。私はしてません。
なので調理用の火を用意する必要があるのですが…まあこれは普段のキャンプ道具で問題ありませんね。
燃料はもちろん必要だけど、強い火力が使えるのは頼もしい。
あとはカセットコンロですかねー。たいていの家庭にはあるでしょう。
やっぱりCB缶の備蓄は必要か…。
加えて大事なのは、電気家電を使わない調理法を知っておくこと。電気炊飯器を使わないお米の炊き方とか。
水を入れるだけで食べられるようになるアルファ化米とかあるけど高いしね。
アイラップがあれば鍋で日本人向けのごはんが炊けるとかね。
長粒種で良ければ鍋で煮て茹でこぼしするだけで良い。さらさら。
それと、電気が止まった時に冷蔵庫の中の食材で、何から使うべきかというのを考えておくことかなー。
冷凍庫は開けなければ数日もつので、冷蔵庫と野菜室からかもしれない。
あ、それとかなりめんどくさい気分になりがちなので、手抜きの缶詰とか乾パンとかそういうのも用意しておいたほうが良いかも。不便は人を陰鬱にさせてしまうので、そういう時は無理をしないで休んだほうがいい。

水。実はこれが一番大事ですが。
断水したらどうしようもないので、こればかりは備蓄しておくしかありません。
人間は1日に3リットル必要なんだとか。これは食事に含まれる水分も合わせてなので、飲み水が3リットル必要というわけではありません。
と言っても、飲み水だけでも1リットルは必要だし。
水に関しては、給水車が来るまで補充が出来ないので、2リットルのペットボトルと一箱(6本12リットル)備蓄しておくのが最良かと思います。人数が多ければ必要な分だけ。
お風呂は我慢しろ。体を拭くだけのウェットシートとか、髪を拭くだけのしゃんぷシートとかあるから、きれい好きな人はそういうの用意しておくと良いかもですね。
焚き火のにおいがついてしまってキャンプでも使うことがあるので、キャンプから外れた話題ってことでもない。ないったらない。
と言っても、不潔でいると感染症の原因になったり、周りの人を不快にしてしまうこともあるので、清潔にしておくに越したことはないです。

あとなんだろー。トイレとか?
これは携帯用トイレを用意しておく…ですね。組み立て式の便座もあると良い。
その辺にして埋めるわけにもいかないしねー。

ここまでは自宅で被災、滞在する場合のお話でした。
避難所に行く場合はまた違った注意が必要かなーと思います。
まずは食事。
人のいる所で調理したり、何か食べたりしてはいけません。たかられます。もしくは奪われます。
良心につけこんで泣き落としされます。
なので、備蓄品を食べるときは別の場所で。
出来れば自宅付近まで帰ってからのほうがいいです。
なので、調理器具とか暖房器具(火器を使うもの)については持っていく必要すらありません。
逆に持って行ったほうがいいものはテントないしシェルター。
体育館とかではペグダウンできないので、自立型がいいでしょうね。
理由は言わずもがな、プライベートスペースを作るため。
被災直後ならさておき、日数が経つと各家庭ごとにスペースを割り振られるかと思います。そうなったらテントなりシェルターなりを立てて、着替えや睡眠のプライベートスペースを確保。
災害時用の四角いポップアップシェルターなんかも売ってますが、家族が多くなければそこまで用意する必要はないと思ってます。
そのうち行政が用意してくれるかもしれないしね。
基本的に、避難所では「みんな同じ苦労してる。私も苦労してる」ムーブが一番安全です。少しでも快適な状況を作るのは人目のないところで。
世知辛い世の中だとは思いますけどね。

積極的に集めるべきは「情報」。
スマホで色々検索なり調査するのは当然ですが、ラジオは実は重要な情報収集手段です。
大きな地震の後は、たいていコミュニティFMが立ち上がります。
各避難所ごとの情報や、配給の予定なんかを告知してくれるので、すごく重要です。
手回し式ラジオって実は優秀なんじゃないかと思います。電池も充電もいらないしね。
節電型の小さいラジオもいいと思います。イヤホンつけられたほうがいいね。
隣のスペースの人から苦情が来るかもしれないので。
限界状態に置かれた時の人間は何するかわかりませんので。
やっぱ電気は多少なりとも必要か…。大容量のモバイルバッテリーは用意しておいたほうが良さそうですね。5回くらいスマホ充電できるといいかも。

番外編。
カセットボンベで発電できる発電機、なんてものもあったりします。
農家だと軽油で動く発電機を持ってたりするかもしれませんね。
そういうのを持っている知人がいると、何かと助かるかもしれないです。
使わせてもらったときはお礼を忘れずに。言葉だけではなく物資もあれば良し。
食べ物に困ってない農家でも水には困ってるかもしれないしね。情報とかもね。

後半キャンプからかなり離れてしまいました。
要はキャンプギアがあれば自宅で被災した時にちょっと助かるかもしれないよ、という話でした。
オフシーズンでもキャンプギアのお手入れは忘れずに…
あ、シュラフ出して陰干ししなきゃ。

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