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ドラゴンズ2軍運用定点観測【フェニックスリーグ2022編】

「あっという間にいなくなった人いるやんか。そうならないように。まだまだ伸びしろがあると思ってみんなに期待している

ドラゴンズが10選手に戦力外を通告したその二日後、片岡2軍監督はそう選手に語りかけた。

(自分よりあの選手の方が練習試合で使われてる。あの選手の方が期待されているんだな。)
スポーツ、とりわけ野球をやった経験がある人は一度は思ったことがあると思います。
伸びしろの期待値は出場機会の配分に現れる。
いくら平等、均等に起用すると言われても数字はシビアに出る。

若手の飛躍のために、フェニックスリーグでどのような起用がなされたのか調べてみました。

※このnoteは2軍選手の出場機会の配分に主眼を置いたものです。詳細な個人成績等にはあまり触れません。

今回は、毎月ロッテの2軍起用をまとめられているのなーさんのnoteを読んで、「これのドラゴンズ版が読みたい。まだ誰も書いてないなら自分で書いてしまえ。」と思ったのが調べるきっかけでした。
のなーさんほどの面白い切り口の考察はまだまだ私にはできませんが、どのようなデータを集めるか、はこちらのnoteをもとに作らさせていただきました。

のなーさん、お題を勝手に拝借してすいません。
いつも勉強になってます。

それでは本題をみていきましょう。

出場機会配分 打席数別

・最も打席を与えられたのは片岡監督が野手MVPと選んだ、福元
デッドボールを受けた膝の状態が気になりますが、無事全試合出場しました。

・気になるのは打力が期待されていた郡司
序盤は打席をあまり与えられず離脱組を除くと2番目の打席数の少なさとなりました。
しかし最終盤、鵜飼離脱もあり連続スタメン起用されるとホームラン2本の活躍。片岡監督も「代打の切り札になってくれるように」と自身のチャンネルで期待をかけていました。

出場機会配分 守備位置別

キャッチャー

・捕手は味谷と石橋の2人が帯同。開幕直後は交互に日替わりスタメン。石橋離脱以降は味谷が一人で守り抜きました。

味谷は今シーズン捕手として9イニング守った経験がほとんどなく、後半からは捕手出場そのものが0でした。捕手失格か?とも言われましたが、ここでかなりの経験を積みました。
シーズン中もこれほど出ずっぱりなのはなかったのではないかと記憶してます。

ファースト

・野手MVPの福元が半分以上を占める結果となりました。一塁中心で出場と言われた郡司はDH出場が主。

福元への膝のデッドボール後は役割を入れ替えましたが、それがなかった場合福元が最後までスタメンだった可能性が高いと思います。

来季はA.マルティネスがいないため、『ビシエド不在の場合、一塁手はどうするのか問題』があります。
ビシエドも年に1.2度離脱するので、ここでの福元、郡司のアピールは明るい材料でしょう。

セカンド

・後にも出てきますが、セカンド・ショートは石垣・星野の二人でほとんど守りました。
石垣はサード、ショートでも出場し、全試合出場でした。シーズン中同様ユーティリティー性は健在。しかし、期待されていた打撃でホームランは0。

・来季のセカンド候補は福永・田中幹也・村松・樋口と一気に増えます。
阿部含めレギュラー争いはより一層激戦区になることが予想されます。

サード

・異例のFA取得年にフェニックス参加となった高橋周平が大半を占めました。独立リーグとの試合を除くと全試合スタメン出場。
「来季セカンドはない。サードで競争させる」と立浪監督が明言した通り、サード以外の出場はありませんでした。

昨季は慣れないショートや4年ぶりのセカンドでの起用など、「あの使われ方では仕方ない部分もあるか」で終わる起用法でしたが、もう逃げ場はありません。
サードができる新人も入ってきます。
石川昂の復帰までが高橋周平のラストチャンス期間とも言えるでしょう。

・福元は、片岡2軍監督のYouTubeでの「ファーストとサードにも挑戦させる」の言葉通り、サードでは20イニングとやや少なめですがスタメン1試合含め二番目に出場機会が与えられました。

ショート

序盤は土田が独占していましたが、離脱後は石垣、星野の二人で守る形になりました。

10月22日を境に石垣はセカンド専念、星野はショートに専念。最終的に星野はショートで最多イニングを守りました。
20日のドラフトでの二遊間大量指名が関係してるのでしょうか?
村松はセカンド想定。田中幹也もショートで通年出られるかは未知数という事を考えると、星野もショートをできるようになってほしいと監督は思っているのかもしれません。

・いずれにしても今シーズン、二軍でショートの出場が0でセカンド、サードが主だった星野にとって、この間ショートで出続けた、結果もある程度残したことは大きな自信になったと思います。

外野

レフト

センター

ライト

・ライトは絶好調だった鵜飼を中心に最多6選手が守った。岡林はほとんどがセンターでの出場。ライト鵜飼、センター岡林の布陣で脱センター大島の準備が着々と進められている。

三好、ブライト、伊藤は外野3ポジションをまんべんなくこなし、まずは加藤翔平、後藤の椅子を取りにいく。
新外国人次第でもありますが、外野のポジションは流動的。さらに平田退団。この3人はポジションが空いたらいつでもそこに出られるようにという意図がある起用だったと思います。
今回のドラフトで外野指名は1人。(本人は内野志望)
これが彼らにとってなによりのメッセージでしょう。

指名打者

・DHは郡司とシーズンほぼ全試合出場し、休養も兼ねての意味もあったであろう岡林の日替わりスタメンが続きました。

・ラスト3連戦はデッドボールの影響を考慮し、福元がDHでスタメンになりました。

出場機会配分 イニング数

・最多イニング数を守ったのは石垣全152イニング中146イニング出場と、フェニックス期間中ほとんどグラウンドに立っていました。2位は星野。この2人は全試合出場も達成しました。

・繰り返しになりますが、星野、味谷の高卒1年目コンビにとってこのフェニックスはハードだったでしょう。ドラフトでライバルが入ってきますが、頑張ってほしいです。

・打席数と合わせて伊藤の出場機会が少なかったのが気になるポイントです。
「走ることや守備固め、小技をしっかりやって、ちょっと言い方は悪いですが脇役としてチームに貢献できる選手に」とフェニックス終了後、片岡監督のYouTube動画で発言がありました。
この中だと外野の序列では一番下でしょうか。

・郡司は記事通り守備位置は一塁での出場。しかし、シーズン中にあった外野起用0、石橋離脱で捕手起用もあるかとも思われましたが捕手も0。
現在捕手登録は6人(ドラフト4位 山浅含める)。うち2人は19歳山浅20歳味谷と層は薄いので。捕手再挑戦はあるのか注目です。

先発投手

・鈴木、福島、橋本、根尾、髙橋宏が中6~8日で回り、初戦勝野怪我で代役の岡野、途中参加の笠原、松木平の3人が谷間を埋めました。
・片岡監督が投手MVPに挙げたのは鈴木。ドラ1がこのまま終わっては困ります。平均投球回は7イニングに迫り、結果を見ても順調にきているのではないでしょうか。
福島は8回を投げ切る試合もあり、オープン戦で結果を残せば支配下も見えてくるはずです。
・注目の根尾は全て中8日で3登板。イニング数も徐々に増やしました。
髙橋宏斗はシーズン最終登板で上手くいかなかった中6日でも好投。
・開始早々勝野の離脱以外は予定通りの運用だったのではないでしょうか。

中継ぎ投手

中継ぎ運用

・9回は試合展開関係なく森と山本が日替わり
・8回は石川翔と竹内が担い、怪我の時期が長かったこの二人が中継ぎ最長の9.2イニングを投げました。ロング要員が松田と竹内
松木平は先発1登板を絡め、中5.6を空けてゆとり運用。(球団公式YouTubeで先発も中継ぎも両方できるように調整と発言)

「中継ぎは連投、回跨ぎができるか試す」と片岡監督は自身のチャンネルで話していました。
回跨ぎは4人の投手がしましたが(途中参加の笠原を合わせると5人)、連投したのは石川翔が1回のみ。
その1回も対戦相手の弟に投げたいという志願投球でした。

おわりに

チーム成績は二度の4連勝があり4位。
個人成績も、野手は鵜飼、福元の飛躍。星野、味谷の出場機会の確保。
投手は鈴木の安定感が増し、松木平、福島も活躍と根尾、髙橋宏斗以外も明るいニュースが多かったのではないでしょうか?

片岡2軍監督は「オーバーワークまでいって怪我したことある?そこまでいくぐらいやらなきゃなかなか上手くならない。練習やりすぎて怪我したしたって言えたら大したもんよ。そこまで一回やってみ?」
とフェニックス開幕前、選手に言い放った。

「怪我をすることによって覚えるものもある。そこから上手くなる可能性があるものを何で止めるの?」と話すかつての名将、落合博満の主張とも重なる。
結果的に、好調であった鵜飼は怪我で離脱してしまいました。
しかし、鵜飼は初めて己の限界を知ったでしょう。(前回の離脱は自打球が原因)
昨季、髙橋宏斗はフェニックスリーグできっかけを掴み、飛躍した。
秋季キャンプ、春季キャンプと限界を超えていき、鵜飼もその波に乗ることを願います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
また次回のnoteでお会いしましょう!

ちなみに…選手名についている色はその選手が使用する道具の色や出身校のユニフォームに使われてる色、グッズに使われている色を参考に決めました。色と選手の関連を探してみてくださいね。

参考動画:片岡篤志チャンネル-YouTube
チーム成績参照:みやざきフェニックスリーグ-スポーツナビ
チーム成績参照:一球速報.com
チーム成績参照:ドラ要素@のもとけ-2軍試合結果
個人成績参照:しーと(@drashiito1512)様-Twitter

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うるドラまん
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