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サッカー少年団 悩み 「敵意帰属バイアス」

子どものためのサッカーが、いつしか親の負担のせいになってしまう。

スポーツ少年団のイメージ

・月謝は安いが、親の負担が大きい

・親が当番制で協力しないといけない。当番制ができない人を非難する

・仕切る親がいて、自慢話をする

・サッカーの知識だけはあり、サッカーを知らない親や指導者に批判する

・ママ友の付き合いがある(サッカー以外の時も)

運動のためにと子どもにサッカーをさせるが、優先順位が「子どもが」ではなく「親が」になっている。

親がになってしまうのは、子どもの話を聞かず親の不安や、親同士の人間関係、コミュニケーションがうまくいかず、自分を認めてもらいたいという気持ち承認欲求が強く、相手に認めてもらえてないと思い、自分の感情をコントロールできず敵意帰属バイアスにかかっている。

敵意帰属バイアスとは?

コミュニケーションにおいて、説明をしてはいけないケースがある。それは相手の行為に悪意があると思ってしまう認知の歪み。指摘が正しければ正しいほど、傷は深まる。自信がない、見下されていることを恐れることが原因。

自信がない ➡ 自分を守りたい ➡ 他人からの指摘を否定 ➡ 改善されない ➡ 自信をつける機会を失う 無限ループにハマる

子どものためにと思っても、親も人間なので自分のことが大切だし、子どものためにやらなくちゃいけないとか、私はダメだと自分を否定すると、うつ病にもなってしまうと思います。けど、サッカー少年団の指導者も、ボランティアでやっている方が多く、誰かがやらないと子どもたちのサッカーをするチャンスの場が、私の勝手の考えですが、どんどん減少していってしまうのではないかと。

現に私の少年団でも、親が自分の負担に耐えきれず、子どもはサッカーをしたかったのに、辞めていく子が多くいます。非常に残念だし、何か解決策はないものかと、いろいろ考えましたが、これといってありません。それでも何かないかと、解決策を決めるのではなく、まずは「保護者、指導者の思い」を考えてみました。

保護者の思い

・月謝を払っているので、できるかぎり子どもが試合に出て活躍する姿を見たい

・親の負担がなく、心に余裕を持って子どもを応援したい

・保護者の助けがないと、成り立たないため子どものためにやるが、均等性がないため不満が募る

・これは一部の親だと思いますが、失敗をする我が子を見たくない、それが恥だと思っている

指導者の思い

・誰かがやらないと、子どもたちのサッカーをする場が減少してしまう

・少年団だからボランティアでやるのは、当たり前。だが均等性がないため不満が募る

・指導をボランティアでやっているのだから、保護者に送迎、会場準備はもちろん、子どもたちのサポートを文句をいわずに、やってもらいたい

全ての少年団がと言えませんが、私が7年間少年団で指導してきて感じたことです。そして保護者の思い、指導者の思いを考えてみても、解決策はないのかと思っております。

それは人には、感情があるから。

感情は、自分で使うかどうかを決められるということです。もし、自分がイライラしがちだったり、心配性だったり、せっかちだったりしたとしても、そうした感情を周囲に対してどのように使うかは、自分次第。生育環境についても、たとえその影響があるとしても、それをどう人生で使うかは、自分で決められる。このことをアドラー心理学では「自己決定性」というそうです。

感情が人を動かすとか、感情はコントロールできないと言われますが、アドラー心理学では、「人が自らの選択で感情を使う」「感情はコントロールできる」と捉えています。感情は、思考や行動と同じ、人間が備えている心の機能の1つであり、私たちの意思と無関係に働くものではないからです。

感情に関する信念

・感情をコントロールして、自分を変えることができる

・自分を変えることは今からでもできる

・自分が変われば人生が変わる

この信念を貫くカギは、感情をコントロールすることから始まる!!

感情の捉え方3つの特徴

①感情にはプラスの「陽性感情」とマイナスの「陰性感情」がある

②現在の感情、過去に向かう感情、未来に向かう感情など、時間軸がある

③感情の一部は、目標(理想)と現実(現状)の落差から生まれる

人間はとかく、感情について物事と同様、「良い、悪い」「正しい、間違っている」と考えがちです。

私の少年団でいうと、保護者も指導者もマイナスの陰性感情が強くなっている。現状、子どものためのサッカーだけど親のお手伝いがあり、その中でもお手伝いできる人とできない人がいる。均等性がないから、できない人が悪い、やっている人が正しいと思い込んでしまう。指導者は子どものために、誰かがやらくてはいけないと思いが強く、さらに保護者から批判もあり、心に余裕がなくなり指導に集中できなく、全体で敵意帰属バイアスになってしまう。

こういったマイナスの感情に悩まされることは、多かれ少なかれ、生きていれば必ずぶつかる問題です。むしろ、悩まない人間などいないといっても過言ではありません。

ついつい感情的になったり、イヤな気持ちを表に出してしまうのを、なんとか自分の力で処理できないのだろか?

何が私たちを苦しませるのか?

それは、感情に向ける「相手」と「目的」を自覚していない。

では、感情をコントロールするためにはどうすればいいのか?

コントロールしやすい感情の種類を知ることです。人間の感情は大きく分けて3つに区分することができます。

①感覚的感情

②気分

③情動

【感覚的感情】とは、五感によって受け取る快・不快の意識状態のこと。(いい匂い、まずい味、きれいなど)

【気分】とは、爽快感や憂うつといった意識を指す。(スポーツ観戦に行って興奮するなど)

【情動】とは喜怒哀楽のように急激に生じる、比較的激しい一時的な感情。(怒る、悲しむ、喜ぶ、楽しい)

感覚的感情と気分については、コントロールしにくいことをアドラー心理学でも認めています。

そして、この情動こそが、私たちを悩ませるものであり、コントロールの有無が、人生の幸・不幸を分ける。

情動に関して

・情動を向ける「相手役」がいる

・何かしら達成したい「目的」がある

「相手役」とは、喜びを分かち合ったり、怒ったり、嫉妬したりと感情を向ける人のことです。

「目的」とは、感情を出す狙いのことです。

たとえば、怒るときは「相手より優位に立ちたい」、「相手を支配したい」という目的を持っていて、感情に振り回されている状態です。

感情に振り回される人と、そうでない人の差はどこにあるのでしょうか?

それは「理性的回路」と「非理性的回路」のバランスの差が出ているせいなのです。自分の目的に向かって行動するときに、理性的回路を優位に働かせる人もいれば、非理性的回路を優位に働かせる人もいます。

ダイエットをしている人で、体重が増えそうだから、おいしいものを食べるのは控えておく。仕事だと、納期に間に合うように、毎日決まった量の仕事をこなすなど。いずれも理性的に物事を判断したうえで、行動に移しています。

その一方で、非理性的回路を優位に働かせるタイプの人もいます。このタイプは、感情を使って行動する傾向が非常に高いという特徴があります。

感情は、道路の信号機のように、私たちに対して3つのシグナルを出します。「行け」、「止まれ」、「警戒しろ」の3つがあり、主として「行け」、「止まれ」が発動します。たとえば、人からバカにされたとき、ついかっとなって大声を張り上げたり、詰め寄ったりするのは、怒りの感情が「行け」のシグナルを出したからです。また、理屈ではわからないけれども、何となく気が進まないということもあります。これなどは、「止まれ」のシグナルを出している状態です。

感情コントロールとは、感情の抑え込みではない。感情を抑え込もうとすると、目の前の課題に見て見ぬふりをしたり、自分を憐れむようになったり、そういう自分に他者を巻き込み、悪影響を与える可能性もあります。

感情コントロールするとは、使うべきときに適切に使い、使う必要がないときには使わない。時と場所と場合に応じて感情を処理することにほかなりません。感情をコントロールできる人とは、理性的回路と非理性的回路を適度に使い分けながら行動できる人です。

感情のコントロールを司る理性的回路は、時として働かなくなる場合もあります。それは、自責と他責のバランスが崩れてしまった場合です。自分を攻めすぎるとうつになりがちだし、負の感情を他者に向けると、そのまま怒りとなります。

そうした事態を防ぐために、感情をコントロールするうえで、大切なのが自責と他責のバランスを「五分五分」が理想なのです。

まとめ

サッカー少年団だと、親の負担が大きい。保護者の仕事の事情もあり、チームのためにお手伝いができる人と、できない人がいて、お手伝いしている人からすると、自分だけがやっていると思いが強くなると、できない人より優位に立ちたい、相手を支配したいとなり、敵意帰属バイアスになってしまう。

指導者もボランティアでやっている思いが強いと、保護者の意見を聴くことができず、相手より優位に立ちたい、相手を支配したいとなり、敵意帰属バイアスになってしまう。

敵意帰属バイアスにならないためには、感情をコントロールすることが大切だが、これはなかなか難しい。指導者は、保護者を説得するや解決策を考えるのではなく、誰だって感情があり、うまくコントロールしている人もいれば、そうでない人もいるってことを知り、学んで子どもたちのサッカーだということ忘れず、子どもたちのために何ができるのかと、日々、保護者とコミュニケーションをとっていくしかないのではと思っております。

それでは、また。

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