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中学受験算数 必須知識【完全数】
【問題1 都立大泉高等学校付属中】
28はその約数から28自身を除いた数をすべて足すと28になります。そのような数を28以外で1つあげなさい。
今回は、「完全数」と呼ばれる有名問題であり、知っておくと1分程度で解けます!
完全数とは
完全数とは、ある整数が、その数を除くすべての約数を足した数に等しくなる数のことです。
完全数の例として以下の3つは覚えておくことをお薦めします。
6 (=1+2+3)
28(=1+2+4+7+14)
496(=1+2+4+8+16+31+62+124+248)
【解説】
今回は、完全数の知識を知らない前提で、小さい順に確かめていきます。
6の約数は1と2と3と6で、6を除いたものを足すと6=1+2+3となるので正解は6となります。
完全数に関する問題は、他の中学でも出題されているので紹介します。
【問題2 出題校:富士見丘中学】
次の例のように、ある整数がその数をのぞくすべての約数をたした数に等しくなる数を「完全数」といいます。このとき、次の問いに答えなさい。
<例>
6の約数は、1、2、3、6で、1+2+3=6となり、6は完全数です。
また、8の約数は、1、2、4、8で、1+2+4=7となり、8をのぞくすべての約数をたした数が8にならないので、8は完全数ではありません。
⑴2けたの完全数を答えなさい。
⑵496は完全数であることを確かめなさい。
【解説】
⑴素数は明らかに完全数ではない(素数は1とその数しか約数がないため、その数をのぞくと1になります)のでそれ以外でさがしてみます。
素数以外で小さい順に探していくと・・・、
1+2+4+7+14=28より、28が正解です。
※28が完全数であることを知っておけば一瞬です!
⑵496 の約数は1、2、4、8、16、31、62、124、248、496。
496をのぞいたすべての約数をたすと496になるので、496は完全数である。
【問題3 出題校:栄東中学】
1から10までの整数Aの約数のうち、A以外の約数の和を[A]とします。
たとえばA=8とすると、[8]=1+2+4=7となります。ただし、[1]=0とします。
このとき[A]=Aとなる整数Aを求めなさい。
【解説】
A以外の約数の和[A]=Aとなる整数を求めるので、完全数に関する問題です。
1桁の完全数を答えればよいので、正解は6となります。
【問題4 出題校:海城中学(一部省略)】
整数nについて、nのnを除く約数の和を [n] で表すことにします。
例えば、6の6を除く約数は1、2、3なので、[6]=1+2+3=6です。また、[1]=0とします。
(1)[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]の平均を求めなさい。
(2)[x]=1となる整数xの中で、100に最も近い整数を求めなさい。
【解説】
(1)[1]=0、[2]=1、[3]=1、[4]=1+2=3、[5]=1、[6]=6、[7]=1、[8]=1+2+4=7、[9]=1+3=4、[10]=1+2+5=8
これらの和は32となり、平均は32÷10=3.2
(2)[x]=1ということは、素数のことであると気づきましたか?
(1)の[2]=1、[3]=1、[5]=1、[7]=1もヒントになっています。
100付近の素数をさがすと、97と101があります。
そして、100に最も近いのは101ですので、正解は101となります。
最後に
いかがでしたか。
前回に引き続き、有名問題を紹介しました。
中学受験の算数では有名な問題が多数出題されており、有名問題には明確な解法があるケースが多いです。
解法を正確に暗記することで、本番でも確実に得点が見込めるため、この機会に是非身に付けてください。