World Beer Cup2024の結果発表から考察と怒り
世界最大級のビール審査会であるWorld Beer Cupが米国で行われ機能受賞者の表彰がありました
動画はこちら
私のビール審査員仲間でもありビール本の翻訳なども多数手掛ける長谷川小次郎さんが早速詳細を記事にしているのでそちらも貼っておきます
更にBrewers Asosietionの公式サイトから数字を引用しつつ気になるところを考察します
上記サイトの数字によると、世界50カ国から2600の醸造所が審査にエントリーし、エントリーされたビールの数は9300銘柄
なお2600の醸造所のうち1/4(650箇所)がアメリカ外の醸造所だそうです
それを審査した審査員は280人でそのうち103人が36カ国から来たアメリカ外の審査員となってます
エントリーされたビールは172の細かく分かれたビアスタイルにエントリーされ、大分類としてまとめられたものも含め110のビアスタイルごとに金、銀、銅賞が決められます
日本の受賞は金賞が3箇所、銀賞が2箇所、銅賞が3箇所となってます
中には新しいブルワリーもあり驚くとともにキリンのスプリングバレーブランドも入っており大手メーカーの技術力にも敬服します
日本のクラフトビールは世界レベルに有ることを改めて感じることとなりました
さて平均すると1カテゴリーごとに54のビールがエントリーしたことになるそうですが実際のエントリー数は
1位 Category 109, Juicy or Hazy India Pale Ale: 326 entries
2位 Category 110, West-Coast Style India Pale Ale: 281 entries
3位 Category 40, German-Style Pilsener: 221 entries
4位 Category 108, American-Style India Pale Ale: 213 entries
5位 Category 29, Wood & Barrel-Aged Strong Stout: 198 entries
だそうです
エントリーされるビールの数を見るとさすが世界最大と言われるビール審査会ですね
そしてエントリー数の多いカテゴリーを見ると人気のHazyIPAやWCIPAの次に来てるのがGermanPilsnerというのがとても面白いです
個性を強烈に押し出しているビアスタイルがワンツーフィニッシュを決めている中3位は飲みやすさと繊細なバランスを肝とするビールが入っていおることは興味深いです
去年もエントリー数トップ5にはピルルナーが入っていました
アメリカではクラフトビールが円熟期を迎え、一杯で満足できるような尖った個性的な飲み物から何杯でも飲めるようなリピート率高めの商品が広まってきているのかもしれないと感じます
海外化ら輸入されているビールにしばしばJapanese Lagerと書いてあるものを見かけます
多くのものはコメを副原料に使うなどして何杯でも飲めるバランスを重視した仕上がりです
やはり”KARAKUCHI”が日本が世界に誇る日本発のビアスタイルなのかもしれないと思います
今度は日本のビール審査会であるInternational Beer Competitions を見てみましょう
2023年は296醸造所から1215銘柄のビールがエントリーされ、そのうち104箇所、442銘柄が海外16の国からのエントリー
審査員78人のうち44人が(半数以上!)23カ国から来た海外の審査員です
World Beer Cupに参加した審査員は公式サイトに写真が載っていますが多くの審査員が日本にも来ています
ちなみに2023年にはWorld Beer Cupのコンペティションディレクターであるクリスやあのレジェンド、チャーリーパパジアン氏も審査員として来日しています
そう思うと日本の審査会はWorld Beer Cupに遜色ない審査会であるなと感じる次第です
さて、そんなWorld Beer Cupに厳しく物申したいことがあります
それはカテゴリーナンバー82. English Mild or Bitterです!
研究費(ビール代)として有効に使わせていただきます^^