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夜に目覚めることが多くて

70歳を超えた頃から、夜間の目覚めが多くなった。最近は2時頃に起きて、以降ほぼ1時間毎に起きてトイレに行ってる。猫達も2時に一度起きて2階と下の階段を走って運動をしてる。猫はそれ以後は熟睡してようで、起きると煩そうに目を向けてくる。

夜間頻尿というよりも、昼間に寝てしまうからだろう。寝るというほど熟睡するわけではなく、手持ちぶさたにボーッとTVを眺めながら時々意識が飛んでる。

親と同居の人が、夜中に起きて煩くて困るというが、たしかに起きてしまうので仕方ない。日中にすることもなく、ただ虚ろに時間を過ごして、夕飯を食べ風呂に入ると自然と眠くなる。数時間もすると目が覚めて、深い眠りには入れない。熟睡できてないから、また日中にはウツラウツラとしてしまう。

64歳になった頃、妻の死後に気分転換にと勧められ、契約社員として働き始めた。70歳になる頃、学びたいことがあるからと退社した。英語を学び直して、社会人枠で大学に入りたいと思っていたから。

残念ながらコロナで計画は頓挫し、放送大学に入学した。コロナといっても、2002年の年末に中国南部広東省からのSARS(重症急性呼吸器症候群)のパンデミックが起きたが、翌年には終息した。同じ様なものと思っていたが、今回の2019年武漢肺炎は、様々に形態を変えて今もなお続いている。


昔の老人にも仕事はあった。子供から成人までの成長期、成人から家庭を持ち子育て終了までの生殖期、老後の後生殖期という三期に別けるならば、後生殖期は孫の養育補助を行う。両親とは違う立場での教育を担う役目が、かつての日本にはあった。今の自分があるのも、祖父から受けた教えの影響が大きい。

現在の多くの家では核家族化で、親との別居は当たり前になってる。同居していても、家庭内は別ということらしく、孫の教育などに関しては口出しできない。長い経験が無駄になり、もったいないことだが。コロナが蔓延してるときにこそ、家庭内の高齢者が子育てをすべきと思うのだが、どの家も上手くいってないようだ。高齢者の、親の権威などなくなっている。

高齢期になると、することもなくなり「死」を待つのみとなり、ただ日がな一日ボンヤリとして過ごすだけで刺激もない。寝てるのか起きているのかも自覚してないのだから、その延長として夜は上手く寝られなくなる。寝られなくても支障がなく、夜間頻尿の様になってしまう。長期入院してるようだ。

福祉施策で重要視されている「地域包括ケアシステム」の確立が急がれているが、実際には掛け声だけで、地方自治体レベルではその能力を持った人材や予算の確保がない。こういう時にこそ、高齢者への福祉よりも、高齢者の能力や時間や資産までも利用し、活かすべきと思うのだが・・・ダメだろうな。


などと、どうでも良いことを考えて時間を潰してるが、なかなか寝付かれない。直ぐに眠れるこの子達が羨ましい。

睡眠導入剤が必要なのだろうか。

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