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夜明け前

朝日と夜の境目

そこに立ち続けてただ見つめ続けて来た

人は言う

「夜明けが一番暗い」

それは朝に抱く希望を思い出させる言葉


本当の夜明けは凍える

夜を越えるために眠るこの体の熱を奪う

小さい病たちに蝕ませ犯させる

寝返って感じた隣に残る体温を

布越しの肌と肉と骨と筋の軋む感覚を

思い出させて犯す

この線の向こう

この線のこちら

飛び越えないと責め
飛び越えてこないと責め
飛び越えさせないと責める

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