マガジンのカバー画像

【小説】 ふたつ

3
―男性は病死した。  落ちる様に登る様に歩き続ける彼の前には幼い時からずっと前を飛び、横を飛んでいた鳥が飛び続けていた。  生きている時には見えなかった鳥。  鳥は飛び続けなが…
運営しているクリエイター

記事一覧

ふたつ (1)

1.覚えている事 「人間は完全になれるのに自分にも人にも完璧を求める。 だから苦しむ。」 …

ふたつ (2)

3.終わりからの眠り  全てが重い。  何度も何度も、波の様に揺れながら、強い眠気とまぶた…

ふたつ (3)

5.大丈夫 「死はもっと何も無いものだと思ってた」  心のざわつきのまま鳥に呼び掛けた。 …