「旅情への恋」2024年1月14日の日記
年が明けた。年齢を重ねるごとに1年が短くなっていく。
刻々と迫る死を体感している今日この頃である。
暖冬と言われているが、雪の降らないこの地域ではあまり感じない。普通に寒い。まあ僕の部屋の暖房器具が壊れてしまったのもあるとは思うが…
修理すればいい話なのであるが、どうにも、家にいる時間が短いからそのために大枚はたいて器具を直すのもなあ、と渋っている。
最近は旅行ばかり行っている。
旅行といっても、派手派手しいものではなく、古くからある旅館街だとか、ずいぶん寂れてしまった観光地だとか、小さな宿場町だとか、そういうところばかりに惹かれて足を運んでいるのである。
旅行に行くうえで大事にしていることは「旅情」だ。
しみじみとした非日常。生まれてもいない昭和の匂いに何故かノスタルジーを感じ、それを味わいに行っている。
目的地をはっきり決めて、プランニングした旅行も魅力的ではあるが最近は特に目的を決めず、読みたい本を1冊だけ持って、街並みを楽しんだり、ふらっと気になる店に入ったりするのが好きだ。
昔の僕なら考えられない旅行の仕方だと思う。
というのも、昔の僕は店に一人で入れなかったのである。人の目が怖くて、独りで飯も食えなかったというのに、年を取って多少鈍感になったのか、独りでどこへでも行けるようになってしまった。
自分の成長が嬉しいような、哀しいような。
旅行へは、友人と行くこともあれば一人で行くこともある。
一緒に旅行へ行く友達は僕の旅行の仕方に理解のある人たちしかいないのであまり気を遣わずに好きに行動できるのが助かっている。
(どうやら、一緒に旅行へ行っているのが恋人だと思われているようなので、全くそういうわけではなく、ただの友人であることをここに記しておく)
歩くのと電車に乗るのが好きなので、平気で2時間とか歩くし、4時間とか電車に乗ってしまう。そういうのも一緒に楽しんでくれる友人には常々頭が上がらない。
1月は月末の方に房総半島を横断する予定だ。漁港に一泊するのも楽しみなのである。私鉄は時々土砂の影響などで止まってしまうことがあるのでそれだけが心配だが、まあ、どうにかなるだろうと楽観視している。
そんな感じで、最近は旅情に焦がれ、半ば中毒にようになって、旅行ばかりしているのである。