見出し画像

後半戦スタート! "ナショナルチーム"を相手に"草野球投手"が奮闘!?(12/9) 【JWL Game Report:Day.11】

沖縄・コザしんきんスタジアムで開催中の「ジャパンウィンターリーグ2024」。12月9日から後半戦がスタートした。今回はその3試合を振り返っていく。試合結果は以下の通りだ。

Game.1:中国希望之星 8ー7 ストリングス
Game.2:レキオス 1ー17 エイサー(5回コールド)
Game.3:ロックス 2ー2 ブレイズ(6回日没終了)

※試合は7回&2時間制

Game.1  中国希望之星(5勝4敗) vs. ストリングス(5勝5敗)

9時開始のGame.1は、"アドバンス"対"トライアウト"の対決だったが、序盤はトライアウト組のストレングス先発・伊藤勇真(26)の奮闘が光った。

草野球チームからJWLへチャレンジしてきた伊藤勇真(26)は制球力が持ち味だ

佐野日大高から大学へ進んだ伊藤だったが、2年生のときに硬式野球から離れ、卒業後は野球と無縁の仕事をしながら埼玉の軟式野球チーム「ブルーサンダース」で、週末に草野球を楽しむ普通の生活を送っていた。

しかし今年、「硬式でやったら、自分はどれくらいやれるのか」という思いから一念決起。仕事をやめて、沖縄へ腕試しにやってきた。

持ち前の制球力が買われて、前半戦の先発登板3試合では、いずれも"アドバンス"の3チームと対戦。強敵相手に3試合とも奮闘を見せるも、勝利を掴むことはできなかった。

強敵相手に奮闘する伊藤の心には、楽しさと悔しさが同居していた。

「楽しいが一番ですが、やっぱり『勝ちたい』ですね。アドバンスのチームと対戦させてもらっていますが、そこに1勝したい。自分が投げている試合で勝ちたいですし、やっぱり勝たないと気が済まないですね」

前回登板(レキオス戦)のあと、笑顔でそう話していた伊藤。今回の中国希望之星(RSC)とは2回目の対戦、アドバンスを相手に待望の初勝利を飾れるかに注目した。

味方打線が初回に幸先よく2点を先制するも、2回にすぐさま同点に追いつかれた。先頭バッターの二塁打から、四球と犠打で繋がれて、下位打線で連打を浴びての2失点だった。

続く3回には、2本のセーフティバントを決められると、3番・梁培に初球のストレートを狙われ、勝ち越しを許した。

「きょうはコントロールも良くなかったですし、(外国人)捕手との配球のすり合わせの部分、もちろん相談しながらやったのですが、感覚の違う部分が出てしまいました」

4回は無失点で切り抜け、続投を志願した伊藤だったが、この回で降板を告げられると、後続がリードを広げられてしまった。

しかし、ここから打線が奮起する。安打を重ねてRSCリリーフ陣から得点を奪うと、最終の7回には2023のU-23ワールドカップで日本相手に好投を見せた王翔(21)を攻め立て1点差、アドバンスを相手にあと一歩のところまで追い詰めた。

この日3打点の4番プヨルゲノッサ クリスチャン(23/カナダ)
捕手を務めながら、23打数11安打で打率.450をマークしている。

「トライアウトの中で(ストリングスは)打線がつながるチームだと思っていますが、(自分も含めて)記録に残らないミスの部分もあるので、もったいないなと思っています。全然戦えるチームだと(投げていて)思っているので、次も頑張りたいと思います」

最後はあと1点及ばず、ストリングスは7ー8で敗れた。ある程度のプレースキルは当然必要だが、草野球で投げている投手が、国の代表選手やNPB選手と同じ土俵で勝負できるのも、このリーグの醍醐味の一つだろう。残り試合も少なくなる中、伊藤がアドバンスに一矢報いることはできるのか。今後も注目したい。

Game.2 エイサー(6勝4敗)対 レキオス(7勝2敗)

Game.2はアドバンスの「首位攻防戦」。しかし、序盤から波乱の展開だった。

レキオス先発のリベルタ ジェイコブ(23/アメリカ)が初回から被安打2、与四死球7の大乱調。打者10人で1アウトしか取れずに降板すると、2番手でマウンドに上がった今仲𣳾一(21)もその流れを止められず、初回は被安打3ながら与四死球13で14失点と、試合を決定づけてしまった。

レキオス先発のリベルタは苦しい投球が続いている

相手の制球難に助けられた部分が大きかったエイサーだが、各打者ともしっかりボールは見極め、打てるボールに対しても、大振りするようなことはなかった。特に2打席目にデッドボールを受けながらも、3打席目、4打席目にはインコースをしっかりとらえ、三遊間を抜くヒットを放っていた近藤遼一(23)の打撃は見事だった。これで打率も.560、その打棒は止まるところを知らない。

チームでこの日唯一の3安打を放った2番・徐博瑋(中信兄弟/CPBL)の活躍も目を引いた。

この日、3安打を放った徐博瑋(23)

「(3安打を)打ててよかったです。日本に来て、来シーズンへ向けてのいい調整になっていますし、この3安打も来シーズンにつなげていきたいです」

この日はMVPにも選ばれていたが、インタビューに答える姿は節目がち。聞けばまだ1年目の選手で、こういう取材自体に慣れていないということだった。

ヒーローインタビューを受ける徐博瑋、節目がちながらも丁寧に答えていた

そんな徐だが、捕手登録にもかかわらず、JWLでの3試合目以降は指名打者での出場が増えている。やはり打撃がセールスポイントなのか。

「自分では守備が売りの選手だと思っていますが、今は指をケガしているので、守備を見せられないのが残念です。打撃のほうは課題が多いので、チームの打撃コーチでもあるダニエルコーチに、課題としている下半身の使い方を教わりながら、結果を出していきたいと思っています」

一方、ここまで圧倒的打撃力を見せていたレキオスだが、この日は3安打1失点とエイサー投手陣に押さえ込まれた。序盤の大量失点の影響もあると思うが、守備のときには積極的に声かけをしていたテネロヴィッツ ロビー(29/アメリカ)の帰国が攻守両面に影響が出ているようにも感じられた。選手個々が課題と向き合いながら、チームとしてどう盛り返していくのか。

Game.3 ロックス(3勝7敗)対 ブレイズ(3勝7敗)

Game.3はトライアウト同士の一戦だが、対戦成績はロックスの3勝0敗。ブレイズが一矢報いるかが見どころとなったが、両チーム共に投打が奮闘し、今年のリーグ初の引き分けに終わった。

一矢報いることはできなかったブレイズだが、この日からチームに合流した佐藤健太郎(21/士別サムライブレイズ)や、ランシーハバート ジョーダン(31/アメリカ)など、新戦力に早くもヒットが出たほか、同じくこの日が初戦となった先発の古謝瑠圭(17)が4回1失点の好投を見せるなど、今後に期待を抱かせる内容だった。

この日から合流したブレイズ古謝瑠圭(17)
MLBの豪速球リリーバー、アロルディス チャップマンを思わせる投球フォームだ

後半戦からは、多くのスカウトや関係者たちの来沖も見込まれる中、各選手たちはどんなアピールを見せていくのか。また、NPB選手を含めたアドバンス組は自分の新たな引き出しを増やすヒントが掴めるのか。

⚾︎

【ジャパンウィンターリーグを見るならDAZN!全試合無料配信中!】
リンクはこちら ↓ ↓ ↓
https://www.dazn.com/ja-JP/competition/Competition:b13592cfkv9a24l0wm0k5bngm

【各チームの試合結果は一球速報で!】
リンクはこちら↓↓↓
https://baseball.omyutech.com/CupHomePageMain.action?cupId=20240012513

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集