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東エルサレムのクリスマス模様

みなさま、こんにちは。クリスマスが近づく今日この頃、みなさんはどのようにお過ごしでしょうか。日本でクリスマスというと、「家族やカップル、友達で集まってケーキやKFCを食べる日」、「イルミネーション」というイメージが大きいような気がしますが、聖地のクリスマスは言うまでもなく違います。12月が始まると街はもうしつこいくらいにクリスマスの装飾のライトが輝き、街中がクリスマスの雰囲気に包まれます。(エルサレムのユダヤ人地区は除く)東エルサレム、そして壁の向こうのパレスチナ自治区のキリスト教徒の多い都市ではそれはもう盛大にお祝いします。

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点灯されたばかりの、旧市街にあるキリスト教の学校にあるツリー。

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カッシャーフェ(鼓笛隊)も出てきます。バグパイプが鳴り響き、雰囲気が一気に荘厳な感じになります。揃った上手な演奏に、多くの人々が聴き入っていました。イギリス統治時代に持ってこられたバグパイプですが、今はパレスチナのキリスト教の行事に欠かせないアイテムになっています。

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今、東エルサレムはすっかりクリスマス一色です。なんと旧市街のキリスト教地区にはサンタの家があり、毎年クリスマスには盛大な装飾が施されます。そして、昨年はコロナ禍で開催されませんでしたが、今年はサンタの家もオープンし、クリスマスマーケットも開催されました。教会が多いエルサレムはもちろんのこと、新型コロナウイルスの蔓延が停滞した雰囲気になっている今年は、パレスチナ自治区全体でクリスマスマーケットを中心に、盛大にクリスマスが祝われています。

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クリスマスツリーのオーナメント、マグカップ、服、チョコレートなど、様々なものが売られています。

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こちらはツリーの装飾に特化したコーナー。イスラム教徒の店でもこういったものを売っていたりしますが、イスラム教徒の間では賛否両論あります。

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サンタハウスの入り口。まるでディズニーランドのようです。子どもが喜ぶ装飾がいっぱいでした。サンタがいないなあと思ったら、「サンタはまだいないんだよ。来週からいるからぜひまた来てね!」と言われました。

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キリスト教徒の人たちはお酒を飲むので、ホットワインもあります。クローブ、フルーツ、シナモン、スパイス、色々入っていてとっても美味しいです!この日はアルメニア人の方が多く、買い物をしながらアルメニア語をたくさん聞くことができました。

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サンタハウスから歩いて5分くらいの旧市街・キリスト教地区のケーキ屋さん(地元の人に人気)では、シュトーレンが売っていました!

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JVC事務所近くの有名なホテルのフロント。覗いてみたら、猫が暖炉の前でツリーを背にしていびきをかいて寝ていました。なんと平和な光景でしょうか・・・。

何と言っても醍醐味は、アラビア語で流れるクリスマスソングです。「ジングルベール、ジングルベール、鈴が~鳴る~♪」のフレーズをアラビア語で聴けるのはとても興味深いです。あちらこちらでクリスマスコンサートも行われていますが、やっぱりここでは英語よりもアラビア語で歌ってもらったほうが胸に沁みるなあと思いながら聴いています。(そしてこちらにはおどろくほど美声の歌手がゴロゴロいます)

昨年は新型コロナウイルス蔓延の影響で盛大にクリスマスを祝えなかったこともあり、今年は例年に比べてもクリスマスのお祝いに力が入っているように思います。せめてクリスマスだけは政治的な苦しみを忘れてパレスチナ人たちに楽しんで欲しい、そう願わずにはいられません。







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