居酒屋で出会った男に魅せられた一般人の私
初めてのインタビュー
さて、私がその男、田中惇之(以下、田中)と出会ったのは前述した通りだ。
強烈な魅力に突き動かされた私の「インタビューをしたい」と言う想いを快く引き受けてくれた田中には改めて感謝している。
インタビュー経験は皆無だが、田中が語る言葉を私なりの解釈と素直に感じた事を、これから書き進めていくつもりだ。
インタビュー、その前に①
私が田中と出会ったのは2021年の夏だから、インタビューはとっくに終わっている。
彼が年末に上演した「田中惇之の一人芝居」は、私の人生初観劇作品となり、今まで観たどの映画より、どんなドラマより、ララランドよりも胸に刺さり、笑いと涙が止まらなかった。
恐らくあの時会場に居合わせた誰もがそれを感じたに違いない。とにかく凄かったのだ。
その作品を今ここで語るのは野暮と言うものだろう。
田中ならきっと「観にゃわからん」の一言で片付けるだろう。なんとも清々しい男だ。
元々は、偶然近所の居酒屋で出会った男に興味を持った一般人である筆者が、リモートワークを強いられている環境の息抜きで勝手にはじめ、誰かに見せるつもりでもなかったインタビュー。この男を知ると言う事は、一本いい映画を観させてもらっているような気分だったし、もしかすると「こんな男になりたい」と言う願望の現れだったのかもしれない。
インタビュー、その前に②
そんな筆者自身の人生の参考書のような田中の記録をnoteに掲載しようと思ったのは、夏に出会った田中と酒の席を共にする中で、ひょっとすると彼を知る多くの彼の仲間や友人達、更には俳優仲間達ですら、彼に対し「こんな男になりたい」と言う私と同じような思いを持ち合わせていると感じる場面が沢山あったからだ。
中には知る人ぞ知るような俳優ですら、彼に対する憧れを吐露している姿を見て、彼が何故メジャーで起用されないのか不思議で仕方がなかった。
田中にそれを伝えると「実力不足でございます!」と周囲の笑いを誘うから、業界を知らない私はそれ以上何も返せない。
田中からすれば余計なお世話かもしれないが、彼と言う人間を知れば皆「こんな男になりたい」と思うに違いないと思った私の出した答えがnoteだったのだ。
さぁ、インタビュー開始だ!!!
12月の一人芝居を終えて数日後に会った田中に「伝説創りましたね!」と鼻息荒く伝えると「これで死んだら完璧なんだけどなぁ〜、参っちゃうよ」と笑っていた。
「確かに!!!!笑」
と唐突に返答した私を見て更に笑う田中は、あの時どう思っていたのだろう…。
「今は亡き俳優、田中惇之が生前に残した言葉を、彼に出会う事が叶わなかった人たちに伝えたい」
と言うインタビュー記事であればパンチが効いているが、残念ながら生きている田中のこれからに期待して、まずは一人芝居を始める経緯や想いをインタビューしたので、次回から早速インタビュー記事を書く事とする。