生活と合気道4
武道の稽古を通じて感性を磨き直感力を鍛えバランス感覚を身につけることで、偏りをなくすのである。強化された感性と直感力を最高に働かせて、正しい実践行動が可能となる。
武道とは、「建設的思考による行動哲学」である。
武道は、技の中に目付・間合・変化・残心などの術理の他、陰陽虚実法や思考転換(固定観念打破)法など、生活の教訓(智恵)が凝縮内包された行動哲学である。
武道の稽古を通じて学んだことを「バランス感覚維持」「建設的言動思考」「積極的社会貢献」そして、安定した社会生活に活かしていくことである。
では、この心得と心構えを少し具体例で紹介しましょう。
目付・間合・変化・残心の術理を用いた体捌法各種によって、感性を磨き、直感力を鍛え、平常心を養います。
多種多様な技法によって、自制心、反射神経・敏速性、集中力を養い、積極性を育て、固定観念を打破します。
陰陽虚実動作や返技によって、怠慢を戒め、正しい判断力を養います。
懸待表裏(戦略)動作によって、先見性と本質を見極める(考える)力を養います。
蜘蛛の巣伝によって、注意力を養い、率直な心を育てます。
ヨガ化(呼吸法)技法によって、忍耐力を養い、感謝・思いやり・協調の心を育てます。