小·中学生の目線から考える遊戯王OCG(少し脱線)

前回は結びとして小·中学生に対して我々YPがとるべき姿勢を考え(この記事を読む前に、以前の記事を必ず読んでください)、どのようにして遊戯王に向き合えば良いか提言させていただきました。


今回はこじつけ回です。我々が大好きな遊戯王というコンテンツを半永続的に回していくためにも、YPは若い世代をオルグすることに心血を注がなければいけません。そのためにはこじつけといった暴力的手段も選ばざるを得ません()


…ということで遊戯王OCGに対する偏見とその攻略法を考えていくことにします。子どもに興味を持たせる姿勢は前回の記事でひとまずの結論とし、その次はその親です。親世代のカードゲームへのステレオタイプを如何にして取り除くか考えていこうと思います。


1.遊戯王OCGに対するステレオタイプとは何か

ステレオタイプとは俗にいうと偏見·色眼鏡を通して物事を見るということです。これは人が成長するにあたり様々な共同体に属するためにある意味必要なものです。皆さんも経験があると思いますが、学校で周りの人間と会話したいがために、少ししか知らないことでも無理矢理会話を合わせたり、好きなものを敢えて『嫌い』だと主張したこともあると思います。シチュエーションは別として、共同体に属するにあたり「無理な自己の延長」をした方は大半なのではないでしょうか。あるいは、自覚のないままそれをしているからこそ、全く違う他者と「仲良く」しています。テンニエス「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」ではコミュニティを形成する中で「共通部分」を見いだすということを人間は無意識にしていると述べています。それを踏まえた上で遊戯王への偏見を考えると「大人になるための踏み絵」だと考えられます。カードゲームをやっている大人は恥ずかしいと考える、カードゲームは趣味として未成熟だ、とお高くとまってしまうのは、「大人」というコミュニティに所属したい、という一種の欲求の現れなのではないでしょうか。それが裏返り、遊戯王への偏見へと繋がっていくのでしょう。


2.遊戯王に対する偏見を破壊するには

先に偏見の構造を述べましたが、ではこの偏見を破壊するためにはどうすれば良いのか、ということを考えます。真っ先に考え付くのは「清潔にしろ」だとか「オタク風呂入れ」とかの意見かもしれません。しかしそれは"一つの解"でしかありません(大前提ではありますが…)。私は遊戯王のコミュニティ以外にもHIPHOP、政治思想、教育学、ソフトボール、テニス、水泳、フィッシング、将棋など数は多くありませんが、複数のコミュニティに所属していました(皆さんも種類は違えど、そうだと思います)。そのコミュニティにおいてもそれぞれ多様な個々の"キモさ"があるので、前述した清潔さだとかは、個人的なところに還元されるわけです(汚いのを肯定しているわけではありません)。そんなことより偏見のより深い構造を理解し、どう破壊するのか考えた方が、遊戯王というコンテンツを大衆に知ってもらうことに寄与することができるのではないでしょうか。


偏見の構造は先ほども述べましたが、根底はコミュニティへの意識から来るものです。ならば、やれることは限られてきます。


①堂々と遊戯王OCGが趣味だと主張する

②遊戯王OCGを色々な人に紹介する


ということです。「単純すぎて考えるの放棄してて草」とか言わないでください。今から長文艦砲射撃を開始します。①は自己の中で遊戯王というコンテンツを全ての娯楽趣味と同列に扱うことから始まります。それにより他人にも、そして何より自分にも嘘をつかないことに繋がる自己洗脳()です。素晴らしいことです。冗談はさておき、この自己洗脳もとい自己暗示は少なからず関係値が高い友人には効く(私の肌感覚ですが)のではないでしょうか。世の中にはマルチ商法やねずみ講、ネットワークビジネスというものがあります(世間での評価は置いておいて)。その中でよく使われているマーケティングの手段としてABC法というものがあります。具体的な手法としてはCに対してあるものを売り込みをしたいとき、Bが「お前と一緒に何か大きいことをやってみたい」「一緒に楽しいことをしよう」とパッションで押しきり、Aが論理的な説明をする、「すごい人」として営業するという構図です。実際このマーケティングでねずみ講やマルチ商法、ネットワークビジネスは成り立っています。この手法を遊戯王を紹介する時に使えるのではないかと考えました。Cを誘いたい友人だとすれば、Bは我々です。ではAは誰でしょうか。ここは『はじめしゃちょー』や『津田健次郎』といった有名人が「遊戯王と関わっているという事実」だけで十分だと思います。Bはひたすら遊戯王の良さを情熱的に説き、目をキラキラさせておけばいいのです。そしてAという存在はその面白さを担保してくれる圧倒的存在なのです。そしてこれを、②、すなわちひたすら色んな人に紹介していけばいいのです(色んな人といっても、関係値が高い人間を選んでください。それがABC法のキモです)。そうすれば、少なくとも、我々の周りからは遊戯王への偏見はなくなっていくわけです。ねずみ講やマルチ商法、ネットワークビジネスは金が直接絡んでいる以上、怪しく感じてしまう人がほとんどでしょう。しかしあくまで相手に求めることは「遊戯王OCGをやって欲しい」ということなので、しつこい勧誘でない限り、効果はあるのではないでしょうか。そしてこの勧誘方法をマスターした後は、ターゲットを「子どもがいる親」に切り替えていけば、草の根運動的にゆっくり遊戯王OCGに対する偏見を破壊していけるのです。


3.短期決戦より、長期戦を

今現在の社会は加速主義といっても過言ではないほど、あらゆる物事に対して結果が急がれるのが現実です。ここで2年前に展開された京大生VS反ワクチン派の討論の中で出てきた名言を見てみましょう。


「資本主義では政府は腐るもの。科学も腐敗し、労働も腐敗し、芸術も腐敗し、『論理も腐敗する。』」


現代社会は根底に資本主義があり、その上部構造に加速主義が存在しているのです。「だったら遊戯王を布教するのに何か関係あるってか?」焦らないでください。「いち早く遊戯王OCGを知って欲しい、みんなに遊んで欲しい」その気持ちは解りますが、この欲求は、現代社会の加速主義の延長上に存在し、資本主義に囚われたままなのです。ではどうするか。単純に焦らなければいいのです。ゆっくり、じっくりコトコト、布教すればいいのです。先ほど、「2.遊戯王に対する偏見を破壊するには」で資本主義の権化みたいなことを述べちゃいましたが、それをゆっくりすれば良いだけのことです。単純に焦ればキモがられてしまいますし、そんな焦って遊戯王OCGを誘いまくってしまえば、相手はドン引き必至です。恋愛もそうですが、物事は焦れば焦るほど墓穴を掘ってしまうものです。ゆっくり、確実にやっていきましょう。


4.次に考えること

さて、今回は究極のこじつけ回ということで、少々無理して論理展開しました。読者の皆さんは話半分で理解していただいて、一向に構いません。寝言みたいなものですから。

さて、次回以降考えていきたいことは


①遊戯王OCGの教育的効果~学習指導要領をもとに~

②遊戯王OCGがもたらすロジカルシンキングの習慣化

③遊戯王OCGのイベントから学ぶマーケティング思考


という胡散臭いことをやっていきたいです。①は私の専門分野から考えていきますので、こじつけパワーがアップするのではないかと考えていきます。③に関しては、某イベントバーで遊戯王OCGのオフ会を開いた経験者などから話を聞ければなと思います。今回も無料ですし、次も無料です。是非面白ければ、多くの人に共有していただければな、と思います。


読んでいただき、ありがとうございました。


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