見出し画像

本命レース1週間前からの調整

これから書く調整の流れでレースが必ずしもうまくいく訳ではありません。あくまでも個人的な意見の一つです。ただ少しでも皆さんの参考やベストへの力添えができればいいなと思います。


前提と注意

恐らく僕と同じようにどちらかというと中距離が得意なタイプに合う調整の流れであり、そうではないとしても最低限のピーキングがされていることが前提となります。
疲れすぎている時、うまく練習が積めずにレースに挑む際にはおすすめしません。


具体例

5000mPB時の具体例になります。

ここからこの具体例に沿って7日前からの1日ごとの流れを説明します。

7日前はイージーロングラン。具体的に言うとEペースの下限のペースで余裕を持って走ります。
無駄にペースを上げないことが重要です。

6日前はイージージョグ。シェイクアウトです。この日は20分だけ友人と喋りながらリラックスしたペースで走ったあとにスパイクを新調したためゆっくり流しをしました。疲労度によってはオフでもいいし流しは理由がなければやらない方がいいです。

5日前は普段通りのジョグ。特に変わりないいつも通りのジョグの日です。午後は疲れがある場合は治療を入れるかオフでもいいと思います。逆にそこまで疲れがなければ午後も40分ほどいつも通りのペースで走ります。

4日前はPR+レースペース。PRは普段やる7〜8割ほどの距離に減らしてペースはいつも通りに行います。(もしこの時PRでの疲れが顕著であるか、PR終了後にプラスを行う余裕がない場合はプラスメニューは中止して次日に行います。)その後スパイクに履き替えてレースペースで1600m。この時に重要なのは距離の1600mではなくレースペースでの刺激です。目標タイムのペースではなく、現在の自己ベストの平均ペースで行うのが最適です。距離は大体1600m程度合計で行えればいいので体の状態をよく見て400×4など分割して行うのもありです。
そして余裕がなくプラスメニューを次日に行う場合は流れが分岐するためこの流れの後に分岐した流れは載せます。

3日前はイージーロングジョグ。ロングジョグと言っても65〜70分で普段のジョグより5〜10分程度長くするだけです。ただし普段のジョグよりもペースをキロ1分ほど落として行います。絶対に普段通りもしくは速くしないで下さい。そしてこの時使うシューズはスーパーシューズなど高反発高クッションのものが好ましいです。僕は古いヴェイパーを使います。持論ですが、スーパーシューズは遅いペースでも腰が落ちにくくベッタリした潰れた走りになりにくいため、そうなることを予防する意味合いも込めて使います。

2日前は少しのEペースジョグ。6〜8km程度走りますが、必ず最初の2キロは普段通りのジョグから始めてください。アップの意味合いもありますがEペースで全て走ると負荷が高すぎます。2キロまでいつも通り走ったらそこからはEペースの下限くらいに上げて余裕を持ってそれ以上上げないよう気をつけて走ります。(例として僕のEペースの下限はキロ4分04あたりです。)

1日前は短いジョグと流し。この具体例の場合1000をやってますが足や体の張り感がこの時点である場合は100×2スパイク流し(1500mレースペースくらい、ダッシュは×)でもいいと思います。1000mなどを行う場合も絶対にスピードを出しすぎないで下さい。400m以上であれば目標ペースではなく現在時点での自己ベストの平均ペースで走れば刺激なんか入ります。

レース当日。朝2kmほどゆっくり走るのがルーティンなのでしてますがやらなくても変わりません。レースが夕方から夜なら走っても5km以下、レースの時間と近ければ走らない方がいいです。無駄なことはしないで下さい。流しもしないで下さい。

以上が7日前からの流れになります。
そしてPRとRPを別日に行った場合の分岐した流れは以下。

PRとレースペースを別日で行う場合の3日前からの分岐した流れ

3日前にレースペース。この流れでのこの日は刺激ペースの合計が2000m程になるように走ります。分割せずに2000mをそのまま行う場合はペースの目安は同じく現在時点でのベストの平均ペースです。分割する場合のおすすめは400m×2+1000m+200m×1〜2です。400はCV(10000mレースペース)、1000は5000mレースペース、200は1500mレースペースより少し速いくらいが目安です。レストは1分-3分-1、2分で完全休憩かウォークです。
もし2部練をする場合片方のジョグは30分程度まででゆっくりにしてください。

2日前は40〜50分ジョグ。普段通りのペースでペースアップは絶対にしないで下さい。流しもしないで下さい。

1日前は短いジョグと流し。20〜30分ジョグをした後に、出来る環境であればスパイクに履き替えて100m流し×2〜3を1500mレースペース程度でダッシュはせずに行います。

レース当日。ここは特に変わりません。

以上が分岐した流れです。


この流れを行う際に気をつける(特に意識をする)こと

この流れを行う際に気を付けて欲しいポイントがひとつあります。それは疲労感のコントロールです。
レース本番で軽すぎて後半失速した、と言うのはよく聞きますがそれは単純にテーパリングの経験不足だと個人的には思います。軽すぎて後半失速すると言う場合は、単に前半速すぎただけで適切なペースで走れていれば失速は起こりません。つまり疲労も抜き適切に刺激の入ったテーパリングされた状態の体を扱い慣れてないために起こったアクシデントとも言えます。しかしレース本番では興奮状態にもありその場で冷静な判断を続けることは難しく、経験を積まなければ不可能とも言えます。
そこで僕は疲労は抜いても疲労感はある程度残すことにしました。ここで言う疲労感は感覚的な体の重さのことです。レース前半は少し重く感じるけど中盤には温まって重さは感じなくなるくらいの疲労感を残すことで、考えてなくても最初に突っ込みすぎることを予防してくれます。例えばこの流れのロングジョグなどはそれを作るための練習です。
もちろんレース全体の流れの運もありますが、その状態でレース展開をすれば自然とネガティブスプリットになり、ラストの強い人であればラスト1000だけでも相当なタイムを縮められます。

最後に

これがこの流れを行う最大の目的で、僕自身この調整を行いネガティブスプリットで自己ベストを更新できています。
レースの距離やレベルなどで多少の距離調整は必要かもしれませんが、流れの意味を理解して行っていただければ必ずレース結果にプラスな影響を与えられると思います。まあだからと言って何も考えずにこの流れをただやるのもどうかとは思うので、参考程度に!

かなりの長文でしたがここまで読んでいただきありがとうございました。皆さんが良い結果を出せるよう心から応援しています!

いいなと思ったら応援しよう!