2024年12月6日(金)

岡本夏木『子どもとことば』岩波新書、読了。

大雑把な説明にしてしまうが、子どもの発達におけることば、音声や記号としての機能について書かれている。後半に進むにつれて文章に著者のフィルターが強くかかっていっている気がした。それがまた良かった。


「子どもの詩をみても、小学生の中頃までは、語彙や文法的には不完全であっても、感動をうたいあげているのに、おとなになると、語法的には正しくとも、まさしく陳腐でなんら言語的表現の美しさを感じさせないということがおこるのはなぜだろうか。」

この文が、僕が感じていたことをうまく言語化してくれていた気がした。

僕は好きな音楽や映画、本、見たこと感じたことを人に伝えようと思ったときに、自分の言葉が陳腐で安っぽくなってしまっているように思う。二十歳を超えたぐらいからずっと感じてる。

友人の子どもや親戚の子どもと遊んだとき、その子どもたちが僕に伝えてくれることばは、拙くとも素直で美しく、しっかりと僕に届く。


『グーニーズ』のマイキーや『ホームアローン』のケビンのセリフのような。


うらやましく思う。
僕も素敵なことばをたくさん話せる人になりたい。

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