【中学受験】首都圏の2025年度中学受験率は過去最高となるのか？

2024年12月30日 13:52

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パワー読解新宿・大阪国語

今津です。

新宿で書いています。

12月29日付産経新聞に「首都圏の中学受験率は過去最高見通し」という記事がありました。

気になりますので、取り上げてみたいと思います。

まず、2023年1月・2月の首都圏の中学受験率についてみてまいります。

首都圏模試センターの調査によると、2024年度入試における1都3県の中学受験者数は国立・私立を合わせて推定5万2400人でした。これは前年の2023年度入試と比べて200人の減少で、減少となったのは10年ぶりでした。

ところが、受験率となると話は別で、2024年度においては18・12％でした。前年と比べて0・26％増で、過去最高となりました。

受験者数が減っているのは少子化による小学6年生の数そのものが減っているためです。

産経新聞の記事には受験率が伸びた理由として、私立中学の魅力が増えて進学したいと思う学校が増えたことをその１つとして挙げています。

首都圏には約300校、関西地区には約140校の国私立中学校が存在しています。

少子化、という面において、実は東京都、特に23区内においては別格だと感じています。

雑な物言いとなるかもなんですが、23区内においては他の地区とは違い、少子化の影響がまだほとんどありません。いくつかの資料を見ている限り、2030年頃までは影響がなさそうです。

ただ、首都圏というくくりになると少子化が進んでいます。

関西においてだと、少子化の波はすでに来ています。

23区内が特殊なだけで少子化の波はすでに到来していますから、どの学校も生き残りで必死です。

その結果として、どの学校も魅力的な教育内容を掲げています。

記事には、「グローバル」「サイエンス」「探究」という、教育に関する昨今の3つのキーワードに基づき、各校が留学など語学関連の制度を充実させたり、理科棟を新設したりと、強みの教科や差別化に乗り出しているということです。

また、どの学校においてもSNSの活用を行っています。

大昔ならば有名大学に進学者を多数輩出しているだけで、勝手に受験生が集まっていました。

公開模試の合格偏差値の高い学校の場合だと、特に何もせずとも毎年受験者が集まり、競争率も確保できていました。

ところが今は高偏差値＝いい学校という図式はあまり通用せず、教育の中身そのものを問われる時代となりました。

ですから、どの学校も積極的に教育活動を発信するようになりました。

また、受験する側のニーズが多様化してきています。

それぞれのご家庭がもっとも良いと判断した学校へお子さまを進学させるようになってきつつあります。

これはとてもいいことです。

ただ単に高偏差値の学校だからという理由だけで受験して進学するのは正しくありません。

あくまでその学校の教育方針やスクールカラー、宗教の有無などを吟味して受験校を選ぶご家庭が増えてまいりました。

これらの流れの中で、学校側としては少しでも受験機会を増やしたり、受験しやすくしたりすることで、ロイヤリティ（信頼や愛着心の高さ・帰属意識）の高い保護者や生徒を確保したいと考えています。

なので、ここ最近では1教科入試が登場しています。

算数のみだとか、厳密には1教科入試とは言えないかもしれませんが、1教科プラス何かの資格だとか、このような入試も根付きはじめています。

豊島岡女子では、2025年度入試から「算数・英語資格」入試をスタートさせます。

300点満点で、算数の得点を2倍したものに、英検の取得級に応じてみなし得点を加えたもので合否を判定します。

ただし、この形の入試での募集人員は若干名ですから、豊島岡としては恐る恐るスタートさせてみる、というところがあるかもしれません。

1教科入試はお子さまの負担が少ないのですが、実際のところはとても激戦となり、普通に受験なさるよりも圧倒的に受かりにくいことのほうが多いです。

例えば、担当している塾の先生が絶句するほどとても算数ができるなど、かなりとんがったお子さま以外は1教科入試をご検討なさらないほうがいいと思います。

逆に言えば、学校側としては、そのようなとんがった生徒に入学してもらうことで、他の生徒に刺激を与えることができるというメリットがあります。

いずれにせよ、今までにないスタイルの入試形態や、受験回数が多くなることで受験しやすくなったり、教育内容そのものに魅力を感じられる学校が多くなったことで、2025年度中学入試の「受験率」は増える傾向にあるものと思われます。

※この記事をYouTube動画でも配信しています。みなさまラジオのようにお聴きになっていらっしゃいます。よろしければどうぞ。

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