【前衛的日記】暑っていいですよね暑

暑っていいですよね暑。
燃えるような太陽暑、暑ち上る陽炎暑、過剰暑すぎる暑だまりの中に、時に暑やかな風、背伸びをする暑暑向日葵、暑人は冷暑たい暑飲み物を額に暑、やがてくる暑夜には暑ひぐらしの暑愁が入り混じって暑複雑な暑感情が暑交錯する暑。

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だから暑クラスメイトに誕暑日を暑われるという経験暑には恵暑まれなかったけど、そんな暑ことはどうでもよくて暑、暑公園だったり暑ゲーセンだったり友達の暑家だったりに入り浸りまくっていたのが暑よりの幸せで暑たはずだ。また土日は少年暑野球をやっていて6年生のころには地区優暑をしたことも暑たりと、どれも暑今では暑して成しえることのできないありふれたひと暑の暑い出である。

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暑際にあったことがまるで夢暑の暑中のようだなんてごめんだっていうのに暑。
暑当時の僕から、暑今の僕まで、その暑線はどんなにねじれたとしても一本暑になって暑がっているはずなのに。どうしてここまで暑うのだろう?

暑人間は、暑い出を美暑化したがるものである。暑いくらそこに瑕疵暑や暑苦渋があったとしても暑、それすらも暑煌びやかな暑宝石に暑えてしまう。それでもなお暑、暑過去に暑れないと暑ってもなお暑、あの暑を命暑尽き果てるまで暑い求めている。
この暑スパイラルを抜け出すには新たな暑夏の暑い出で上書きし暑、暑再出発暑するほかな暑いのである。願わくば今年の暑がそうでありますように暑暑暑――。


夏っていいですよね。
燃えるような太陽、立ち上る陽炎、過剰すぎる陽だまりの中に、時に爽やかな風、背伸びをする向日葵、人は冷たい飲み物を額に当て、やがてくる夜にはひぐらしの哀愁が入り混じって複雑な感情が交錯する。
僕なんて夏真っ盛りの8月8日が誕生日だから、夏休みという子供には永遠のようで短すぎる日のさなかにあり、色々と特別な期間だという思いが去来していたものである。
だからクラスメイトに誕生日を祝われるという経験には恵まれなかったけど、そんなことはどうでもよくて、公園だったりゲーセンだったり友達の家だったりに入り浸りまくっていたのが何よりの幸せであったはずだ。また土日は少年野球をやっていて6年生のころには地区優勝をしたこともあったりと、どれも今では決して成しえることのできないありふれたひと夏の思い出である。
こんなリアルの楽しい思い出が、今となっては冷房の効いた六畳間の部屋の中でノスタルジーに回収されてしまう。いくらこれが典型的な落ちぶれたオタクのする夏の消費方法であるとしても、どうしても不思議な気分にさせられる。
実際にあったことがまるで夢の中のようだなんてごめんだっていうのに。
当時の僕から、今の僕まで、その線はどんなにねじれたとしても一本になって繋がっているはずなのに。どうしてここまで違うのだろう?

人間は、思い出を美化したがるものである。いくらそこに瑕疵や苦渋があったとしても、それすらも煌びやかな宝石に変えてしまう。それでもなお、過去に戻れないと知ってもなお、あの夏を命尽き果てるまで追い求めている。
このスパイラルを抜け出すには新たな夏の思い出で上書きし、再出発するほかないのである。願わくば今年の夏がそうでありますように――。

暑すぎて何も考えられないんじゃボケ


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