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【小説】青森怪談 弘前乃怪【感想】

青森県弘前市を拠点とした怪談サークル「弘前乃怪」メンバーによる共著作品。

取材や体験談による短編集。


いやー、1日で読み終えちゃいました!

アンソロジー的な短編集なので読み易かったです。

東北は青森を舞台にした作品集だけあって、どの作品もどこか暖かさだったり寂しさだったりを感じる独特な雰囲気を纏った一冊でした。


私は地元が弘前なので「あれ!?これってあそこの事じゃね!?」「あの事件じゃね!?」なんて話が収録されていて最初からグッと掴まれてしまいました。


しかし地元の話しなら聞いた事あるかも~なんて期待と裏腹にほぼ全てが初めて聞くような話ばかりでとても新鮮で面白く、この面白さは怪談好きにとっては地元内外関係なく楽しめる事と思います。

冒頭で述べたようにやはり青森独特な雰囲気から生まれる数々の怪談奇談はこの本が新たな怪談ジャンルを拓いたと言っても過言ではないでしょう。


マジこの独特な空気感は他では体験出来んて!


編集兼著者の一人である高田公太さんは他にも東北を舞台とした怪談作品を出してらっしゃいますがコチラもまた雰囲気が独特なんですよね。


今作もそうですが、何でしょう、どこかやんわりと不気味だったり暖かかったり。青森の冬景色をどこか連想させるお話と書き方なんです。

そう、どこかエモいんです。


怖いだけではない、どこかそこには東北の人の呼吸が感じられる作品群となってます。

読み易いし面白いので興味のある方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。



ちな、1話目の「マッパの女」ですが、私もたぶん知ってるんですよね。

著者に聞いたわけでは無いので確証はありませんが、登場する若い男女による事故は、つい数年前に話題になり私の周りでも騒ぎになってました。

そんな事もあり、私的には1話目からフヒャッホホという感じでたのしめましたw

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