物欲少なめな人がフランスで買ったもの
2024年10月まるまるフランスへ行ってまいりました。思ったこと、気づいたことなどをつらつらと書いております。
ちなみに1本目の記事はこちら。
今回は、フランス(ほぼパリ、たまにストラスブール、コルマール)の旅で、私が自分のために買ったものを紹介します。
「パリに行ったら必ずモノプリでエコバッグを買う」とか「Merciのトートバッグをイロチで買う」とか「ボンマルシェでエシレバターを真空パックにしてもらう」とか「レペットでバレエシューズをセミオーダー」とか・・・
もうええわ!!!
なのである。
私とて、かの都に憧れて30年、やっと来たパリなのである。
矢野顕子が歌っていた「とおーとおー来ーたーあーじゃーない、パリ」(「おお、パリ」作詞が尾形イッセーだった! 今調べた)なのである。
だが、実際にパリに来てみてわかったのは、私が求めていたのはブツではなかった。
クロワッサンもマカロンもひと通りは食べたし、凱旋門やエッフェル塔、ルーヴル美術館など観光名所にはひと通り行ったけど、Parisってどこかに書いてあるトートバッグはどうしても買う気にまではならず、ショコラショー(ホットチョコレート)にいたっては(更年期で)寒くなかったので飲みもしなかった。
日本に帰ってきたら、日本の方が気温は高いけど、家の中が寒いので、今なら美味しくショコラショー飲める気がしているのにな。
ブツではなく「フランス(パリ)にいる」ことそのものが、私の求めていたことだったんだな、と今になって思う。
とはいえ、形のあるブツがフランスに行った思い出をいっそう強化してくれることも、あるよね、あります。
以下、私が買った数少ない自分へのお土産です。
ポンピドゥーセンター「シュルレアリスム展」グッズコーナーで入手したルネ・マグリットの絵のエコバッグ
ちなみに私はこの作品を知らなかった。ひと目みて、なんて不思議な絵なんだろ~~~と釘づけになり、グッズショップで迷わず購入してしまった。
ところで余談ではあるが、「シュルレアリスム展」を観る前にちょっとしたハプニングがあったので記しておきたい。
19時過ぎに行ったのだが、私が持っていたのは常設展しか観られないミュージアムパス。これは適用外だと受付のおばあちゃんに言われ、一度はあきらめた。
だけど、やっぱりこれをみたい! みたかったんだ! どこでチケット買える? と戻って聞き直したら、今日はもう遅いから無理だろうと言われ、再度あきらめようとしたところ、おばあちゃんがくいっと親指を展示会場の方に向けて「これが見たかったんだろ、入りな」
かかかかっこいい~~~!!!
てか、融通ききすぎだろ!!!
てなわけで、ありがたく、タダで入らせてもらったのです。
ちなみに展示を観終わったあと、ショップでこのエコバッグを買ったときに「入場券をみせて、シルヴプレ?」と聞かれ、とっさにポケットに手をつっこみ「あれ~、どこに行っちゃったかな・・」のジェスチャーで、レジの女性の「ま、いっか」を誘導し、事なきを得ました。
2.ラップを使わない国でラップ代わりに使われているもの
日本でも、環境のことを考えて、みつろうラップを手作りして使っている人いるよね。だけど、商品化はまだ一般的ではないのかな。
フランスでもどこでも買えるものではないかもしれないけど、とにかくラップをあまり見かけなかった。
これは泊めていただいたホストのお宅で見かけ、その後、アルザスの手作りのものを置いてある店で見つけた。
日本のみつろうラップは一枚の布だけど、これはシャワーキャップみたいにお皿にかぶせやすいようにできている。サイズは大中小あって、中を買ってみた。
3.ブロッコリのオイル(美容)
パリのマツキヨと話題のシティーファルマというドラッグストアに行ってみた。しいちゃんがキャッキャしながらお土産用のリップやらを選んでいる。会計がこわい・・・とふと棚をみると、いろんなオイルが並んでいる。
美容用のオイルというと、アルガン、ホホバとかが有名だと思うんだけど、けっこう普段目にする植物や野菜のオイルもあるんだなー。ん、なんだこれ? ブロッコリのオイル?? なにに効くんだ? ドライスキンとドライヘア? へー・・・でスルーできず、購入してしまった!
オイルは黄色い色で、ブロッコリというか野菜っぽいにおい! これはシャンプー前に髪につけてからシャンプーする、と書いてあったのでその通りにすると、いい感じ。最近、抜け毛がすごいし、髪も元気ない気がしていたので、買ってよかったでーす。
4.ストラスブール大聖堂のポストカード
モノトーンの切り絵ちっくな美しいポストカード。一度通り過ぎたものの、なんとなく気になり、戻って買ってしまった。
アルザス地方はコウノトリがまだいて、本物は見なかったけど、建物の上に大きな巣があるのはみたよ。
5.アゴタ・クリストフ「悪童日記」のペーパーバック
この小説を日本語で読んだ時の衝撃は忘れられない。
アゴタ・クリストフはハンガリーの人で、大人になってからフランスに住んだので、フランス語が母語ではない作家。デビュー作のこの小説はやさしいフランス語で書かれていると聞いていたので、買ってみた。
本屋さんで聞いて、見つけたときはうれしかった。あとは読むか否か、である。
6.ヴァンヴの蚤の市で見つけた鉄製の鍋敷き
蚤の市、見てるだけのつもりが、これだけ気になり、じーっと見ていたら、お兄さんが勝手に負けてくれた。値札は21ユーロだったのに、先方から10ユーロと言ってきてくれたのだ。
小雨が降り始めていたのでさっさと店じまいしたかったのかも。
それで心は決まってしまい、重いけどがんばって持って帰ってきた!
他には古着屋さんで買ったセーターと、赤い陶器の豆皿、それとお菓子少々、以上が私が純粋に自分のために買ったもの。
でも今、パリから帰っていちばん気に入っているのは、パリまで一緒についてきてくれたタオル。あっちで洗濯してからずっとスーツケースに入ったままだったので、まだパリのにおいがする。なんとなく、使えないし、洗えないのである。