パリでなに食べる?
夜中に足がつって起きる。両足の指とふくらはぎ、左足は太もも裏まで。日中、歩き過ぎたか、ミネラル不足か。結局、その後あまり眠れず、5時前に目が覚める。
昼間は「今日は部屋でゴロゴロしていたい」というしいちゃんを残し、私ひとりでパリ市内まで行ってきた。電車を乗り継いで感じたのが、乗り換えでめちゃくちゃ歩かされるやん、ということ。地下鉄じゃなくても地底か、くらい下まで行かされるし。
今さらながら、未成年を連れて旅行する重みを感じている。旅行前に友人が心配してくれたのが、今になって身に染みる。
なにせ私もパリは初めてなのだ。ガイドブックはかなり読み込み、地理もだいたい頭に入ったが、とにかく聞くと見るとは大違い。明日以降の負担を極力なくすためにも、デートの下見みたいな感じで回ったので、テンション爆上がりみたいにまるでならない。ところどころ、おお、彼方に見えるはエッフェル塔、これがマドレーヌ寺院か。あ、あの建物はオルセー美術館だな、みたいな確認作業を挟みつつ。途中でトイレにも行かなかった。トイレ確保もパリでは重要な問題と聞いていたため、お茶の一杯も飲まずに帰ってきたのだ。
チュイルリー公園に簡易トイレがけっこうあったが、念のため中をのぞくと、トイレットペーパーが散乱し、ひどい状態。
かといって、トイレ難民になることを恐れて水分補給を控えたり、食べるのを我慢するのは、本末転倒。なにしに旅行に来たんだということになる。
うん。やはり食べることをもう少し改善させたい。今朝はホストにおすすめされたパン屋さんで買ったパン(しいちゃんはチョコ系2つ。私はクロワッサンとブリオッシュ)とひと山2ユーロだったぶどう(種ありのシャインマスカット、4房くらいあった)しか食べていない。
夜はトマトピューレをハーブとか塩でなんとか味付けした水漬けパスタと、買ってきたキッシュロレーヌ。
今日はちゃんとしたものを食べさせなくてはと思う。で、再び水漬けパスタの仕込み。
フランスのIHクッキングヒーターは弱すぎて、本当にフランス人はどうやって料理しているのかはなはだ疑問だ。他のものは大きすぎたり(ケーキでかかった!)、うるさすぎたりする(電車のブザーがまじでうるさい)のに、電気だけ弱気でどーすんの。
当初、めちゃくちゃ自炊するつもりで持ってきた米はどうしてくれる。昨日のパスタ同様、米も吸水させてある。しかし、とにかくお湯がボコボコなる状態まで沸かないフランスのIHで、果たして無事に炊けるのか、という不安が私を眠れなくさせてのこんな早起き。時差ボケはとうに克服している。
泊まっているAirbnbの宿にはいろいろ電化製品があり、それは勝手に使っていいらしい。料理に役立つものはないかと探していると、炊飯器があった。かなりボロボロ。2つしかボタンがなく、おそらく「炊飯」と「保温」。内釜があったり、どう見ても昔の炊飯器なので、これで炊くしかない! と炊飯(marche)のスイッチを押す。オレンジの灯りが灯る。そこでこの日記を書き始めたが、30分もいかないうちにポン! と音がして灯りは保温(garde chaud)の方に。米の炊けた匂いもする。炊けたのか・・・?
結論からいうと、しっかり吸水させたのがよかったのか、やや柔らかめではあるものの、無事にお米は炊けた。今朝は友人が餞別にくれたふりかけと梅干しで、ご飯をたくさん食べることにしよう。え、今「何しにフランスに来たんだ」とか言わなかった? 気のせいだよね。
まだ、おおこれぞフランス、みたいな食の出会いはない。パンは普通に美味しかったけど、驚きの域にまでは達していなかったし。日本のパンのレベルが上がってるのかも? ぶどうは美味しかったけど、種ありのぶどう久々すぎて種を噛んで苦っ! みたいになり、私はすっかり日本の種なし根性が染みついているのだなと思った。
パリでこれを絶対食べたいというのはエシレバターくらいなのだけど、それ以外に「これは食べとけ」みたいのあったら、教えてほしい。
今日は近くでマルシェが開催されるようなので、そこにも行ってみようと思う。フランスは農業大国なので、野菜とか果物とかに期待。